Nimble Storage CS700とAll-Flash構成が登場


HDD+SDDのハイブリット型iSCSIストレージのNimble Storageに新機種CS700と、All-Flash構成が登場したようです。

リリース:Nimble Storage Redefines Storage Market With Adaptive Flash Platform

4xCS700という最大のクラスタ構成+All-Flashにした場合に、500,000 IOPSを提供するという、CS700というモデルと、それに使用するAll-FlashエンクロージャES1-AFSがリリースされました。

単体のCS700としては、CS400シリーズの2.5倍速い、とうたっています。
adaptive-flash6

公式のスペック情報など出ている限りの情報を確認してみたところ、CS700のスペックとしては、以下の様な感じです。

・CS400シリーズの2.5倍速い
・ストレージ容量などはCS460相当
・ネットワークポート数が変更
標準 1Gb*2ポート
増設 「10Gb-T*4ポート」or「10Gb SFP+*4ポート」

1Gbで使うことは想定されなくなった模様・・・まぁ、この高スペックを1Gbで使うというのは、意味が無いですからね。

ただ・・・スペック情報ページに「It delivers up to 2.5x the performance of the CS400 series.」と書いてあるのに、上にも引用している画像では、どう見ても2.5倍無いんだけどなぁ・・・

All-Flashエンクロージャの方は全然情報がない。
CS700に接続できる、というのは、ほぼ確定ですが、それ以外のモデルに接続できるのかどうか、というところ。

おそらくは、現在RC版のNimble OS 2.1か、その次のバージョンあたりがAll-Flash対応のOSになるんだろうけど、果たしてどうなるのか?
少なくとも、現状公開されているNimble OS 2.1のマニュアルでは、記載を発見できませんでした。
PDFカタログの書きようをみると、全モデルで使えそうな感じもします・・・

PDFカタログに「Max Flash Capacity with All-Flash Shelf (GB)」という欄がありました。
CS2xxシリーズは、All-Flash非対応
CS4xxとCS700がAll-Flash対応、とのこと。

オープンソース版もあるVTLソフトウェアQUADSTOR


LTFSについて調べていたら「QUADSTOR」というものが出てきた。

QUADSTORのページにいくと「Storage Virtualization Software」と「Virtual Tape Library(VTL)」の2種類がある。

どちらもLinux/FreeBSDサーバの管理下にあるディスクを使って、FC/iSCSI/Infiniband接続のデバイスとして見せるためのソフトウェア。

VTLの方は、さらに/dev/st0や/dev/sg0などの通常のデバイスファイルとして見せることもできるようだ。

おもしろそうなので、後ほど詳細を調査予定

使って見た詳細→「QUADSTOR VLTを使ってみた

LTOテープをファイルシステムとして使うLTFSについて 2014/06/09版


LTOテープをファイルシステムとして使うLTFSについて 2020/05/11版」にて内容を更新しました。


2015/11/18の情報を元に、新記事「LTOテープをファイルシステムとして使うLTFSについて 2015/11/18版」を公開しています。


LTOテープ1本を持ち運びができるファイルシステムメディアとして使用できるようにするLTFSについて、最近の状況を調べ直した。
(過去の関連記事:「LTOテープをファイルシステムとして使うLTFS(2012/11/28)」「テープ装置メーカ純正のLTFS一覧(2013/12/20更新)」「IBM版LTFSをRHEL5で使ってみた(2013/05/20)

LTO-5/LTO-6からは、メディアを2つの領域に分割して利用することが可能になった。
その機能を活かし、1本のテープメディアの中に、メディア内データの管理情報と、実データを分割して保存することを可能とした。
これにより、これまで実現出来なかった、1本のテープメディアだけで可搬性のあるファイルシステム構築、というものが可能となり、その実装として、LTFS(Linear Tape File System)というのがある。

使用用途としては、バックアップ用ではなく、長期保存のためのアーカイブ用や、大容量データの持ち運び用として使用されている。

LTFSを実現するためのソフトウェアについては、基本的には、IBMが大本のベースを作り、それを各LTOドライブメーカが、自社ドライブ向けにカスタマイズして提供しているような形となっている。

LTFSには、バージョンがいくつかあり、現状気にしなければならないのは、以下の4つ
・LTFS 1.0
・LTFS 2.0 : ファイルインデックス関連で機能をいろいろ追加
・LTFS 2.1 : 2012/05/18リリース。LTFS2.0+シンボリックリンク(現在draft版)
・LTFS 2.2 : 2013/12/21リリース。管理情報の改良

ファイルインデックスは、XMLで書かれているので、LTOテープからデータを直接読み込んで、自前でデコードしてみる、ということも可能ではある。

LTFS2.2の規格書はSNIAの「Linear Tape File System (LTFS)」にある。
その他、いろんな情報は、LTOの規格団体の「LTFS Overview」にある。

LTFSの公式認証を取得しているLTFSソフトウェアについては、「LTFS Compliance Verification」にて紹介されている。

2014/06/06時点では以下の6個が登録されている。

 Company

 Product

 Version

 LTFS Version*

 LTO Generation

 Date tested

 Quantum

 Quantum Scalar LTFS Appliance

 2.0.2

 2.0.1

 LTO5 & 6

 9/11/13

 HP

 HP StoreOpen Standalone

 2.1.0

 2.1.0

 LTO5 & 6

 9/11/13

 IBM

 IBM Single Drive Version

 1.3.0

 2.1.0

 LTO5 & 6

 9/11/13

 IBM

 IBM LTFS Library Edition

 V1R3

 2.1.0

 LTO5 & 6

 10/2/13

 Quantum

 Quantum LTFS

 2.1.0

 2.1.0

 LTO5 & 6

 11/29/13

 HP

 HP StoreOpen Automation

 1.2.0

 2.0.1

 LTO5 & 6

 11/29/13

ソフトウェアのバージョンと、対応しているLTFSフォーマットのバージョンに関連性は無いので注意が必要。

各ドライブメーカが出しているLTFSソフトウェアの情報について

まずは、上記のリストに載っているメーカのものから。

・IBM
公式: IBM Linear Tape File System

ソフトウェアの入手は、「Fix Central」にて「製品グループ:System Storage」-「Tape Systems」-「Tape drives and software」の下にある「LTFS Single Drive Edition (SDE)」や「LTFS Library Edition (LE)」を選択して行う。
なお、LEの方はアップデータのみの配布で、元になるソフトウェアについては、IBMから別途入手する必要がある。
基本的には、LTFS Single Drive Edition(SDE)が、他の全てのLTFSソフトウェアの原型になっているもの・・・という感じである。

2014/06/09時点での最新は、
LTFS Library Edition : ver2.1.2.2-4103(2013/12/06)
LTFS Single Drive Edition: ver2.2.0.0-4301(2014/05/09)

SDEの方はLTFS2.2をサポート。
LEの方はサポートしているのかどうかはっきりしなかった。

・HP
公式: HP StoreOpen
日本語情報: HP LTFS (Linear Tape File System)

ソフトウェアの入手は、単体ドライブ向けの「HP StoreOpen Standalone」も、チェンジャー向け「HP StoreOpen Automation」も、なぜか「HP StoreOpen Standaloneダウンロードページ」のリンクから可能。

2014/06/09時点での最新は、
HP StoreOpen Standalone : ver2.2.0(2014/04/29)
HP StoreOpen Automation : ver1.3.0(2014/02/03)

どちらのバージョンもLTFS 2.2.0をサポートするためにバージョンアップしている。

・Quantum
公式: Linear Tape File System

ソフトウェア入手は上記の公式ページの「Software」タブから行う。
ソースコードについては、LTFS Open Source Filesから。

2014/06/09時点での最新は、
qtmltfs : ver2.1.1(2014/02/25)

日付的にLTFS2.2もサポートなのかな?と思いきや、README内の変更履歴を見る限りでは、LTFS2.1までのサポート。

・Quantum Scalar LTFS Appliance
公式:Scalar LTFSアプライアンス

こいつだけ、他のとは違って、ハードウェアがセットになったアプライアンス。
これの下にFC経由などでテープチェンジャーを繋いで使うもの。

リストに載っていない、LTFS

・TANDBERG DATA
公式: LTFS for Big Data Storage

ソフトウェアの入手は「LTFS Documents and Downloadsから行う。

2014/06/09時点での最新は
バイナリ: ver2.1.0
ソースコード: ver1.2.0
ではあるものの、HP StoreOpen Standaloneそのままである模様。

・Oracle
公式: Oracle’s StorageTek Linear Tape File System, Open Edition

ソフトウェアの入手は「https://oss.oracle.com/projects/ltfs/files/」から行う。

2014/06/09時点での最新は
ltfs-1.2.6-20130711(2013/08/15)

IBM LTFS 1.2.5とHP LTFS 2.0.0を組み合わせ、Oracle/StorageTek用の設定を入れたもの。
LTFS2.0.0までのサポート

samba 4.xでドメイン/フォレストの機能レベルを変更する



2016/07/19追記

Samba 4.4.5における現状についてを「Samba 4.4.xでActive Directoryを1から立てる」にて公開中です。

2018/02/01追記
Samba 4.7.4に置ける機能レベルについて下記の記事に追加しました。


Samba 4.xでActive Directoryを1から立てる」で作成したActive Directoryは、ドメインの機能レベル/フォレストの機能レベルが共に「Windows Server 2003」となっていた。

Sambaのコマンドで確認すると、以下の様になっていた。

[root@adtest ~]# /usr/local/samba/bin/samba-tool domain level show
Domain and forest function level for domain 'DC=adosakana,DC=local'

Forest function level: (Windows) 2003
Domain function level: (Windows) 2003
Lowest function level of a DC: (Windows) 2008 R2
[root@adtest ~]#

で・・・2014年5月現在、機能レベルの変更をWindowsから行うことはできないらしい。

samba公式Wikiの「Raising the functional levels」に「Hint: This way does not work at the moment! 」として注意書きがついている。

samba-toolコマンドで変更する、とのこと。
samba 4.1.7の段階で指定できる機能レベルは’2003′, ‘2008’, ‘2008_R2’の3種類。
2018/02/01時点で最新のsamba 4.7.4でも、2012と2012_R2はサポートされていません。(Kerberos関連の動作改善などが取り入れられていない)

まずは、ドメインレベルの上昇から・・・

[root@adtest ~]# /usr/local/samba/bin/samba-tool domain level raise --domain-level=2008_R2
Domain function level changed!
All changes applied successfully!
[root@adtest ~]# /usr/local/samba/bin/samba-tool domain level show
Domain and forest function level for domain 'DC=adosakana,DC=local'

Forest function level: (Windows) 2003
Domain function level: (Windows) 2008 R2
Lowest function level of a DC: (Windows) 2008 R2
[root@adtest ~]#

続いて、フォレストレベル・・・

[root@adtest ~]# /usr/local/samba/bin/samba-tool domain level raise --forest-level=2008_R2
Forest function level changed!
All changes applied successfully!
[root@adtest ~]# /usr/local/samba/bin/samba-tool domain level show
Domain and forest function level for domain 'DC=adosakana,DC=local'

Forest function level: (Windows) 2008 R2
Domain function level: (Windows) 2008 R2
Lowest function level of a DC: (Windows) 2008 R2
[root@adtest ~]#

ちなみに、先にフォレストレベルを上げようとすると、以下の様なエラーとなります。

[root@adtest ~]# /usr/local/samba/bin/samba-tool domain level raise --forest-level="2008_R2"
ERROR: Forest function level can't be higher than the domain function level(s). Please raise it/them first!
[root@adtest ~]#

Samba 4.0で必要なポートとRHEL用iptables設定



Samba 4.0で必要なポートについて、Sambaの公式wiki「Samba port usage」を参考に設定を作成した。

とりあえず、上記のページから必要なポートについて引用

Service Port protocol
DNS 53 tcp/udp
Kerberos 88 tcp/udp
End Point Mapper (DCE/RPC Locator Service) 135 tcp
NetBIOS Name Service 137 udp
NetBIOS Datagram 138 udp
NetBIOS Session 139 tcp
LDAP 389 tcp/udp
SMB over TCP 445 tcp
Kerberos kpasswd 464 tcp/udp
LDAPS (only if “tls enabled = yes”) 636 tcp
Global Cataloge 3268 tcp
Global Cataloge SSL (only if “tls enabled = yes”) 3269 tcp
Multicast DNS 5353 tcp/udp

また、Microsoft公式の「Windows のサービス概要およびネットワーク ポート要件」も参照して、必要そうなポートについて、以下のように設定した。

# for DNS
-A INPUT -p udp -m udp --dport 53 -j ACCEPT
-A INPUT -p tcp -m tcp --dport 53 -j ACCEPT
# for Kerberos
-A INPUT -p udp -m udp --dport 88 -j ACCEPT
-A INPUT -p tcp -m tcp --dport 88 -j ACCEPT
-A INPUT -p udp -m udp --dport 464 -j ACCEPT
-A INPUT -p tcp -m tcp --dport 464 -j ACCEPT
# for LDAP
-A INPUT -p udp -m udp --dport 389 -j ACCEPT
-A INPUT -p tcp -m tcp --dport 389 -j ACCEPT
-A INPUT -p tcp -m tcp --dport 636 -j ACCEPT
# for SMB
#-A INPUT -p udp -m udp --dport 137 -j ACCEPT
#-A INPUT -p udp -m udp --dport 138 -j ACCEPT
-A INPUT -p tcp -m tcp --dport 139 -j ACCEPT
-A INPUT -p tcp -m tcp --dport 445 -j ACCEPT
# for RPC and SYSVOL
-A INPUT -p tcp -m tcp --dport 135 -j ACCEPT
-A INPUT -p tcp -m tcp --dport 5722 -j ACCEPT
# for Global Catalog
-A INPUT -p tcp -m tcp --dport 3268 -j ACCEPT
-A INPUT -p tcp -m tcp --dport 3269 -j ACCEPT
# for Multicast DNS
-A INPUT -p udp -m udp --dport 5353 -j ACCEPT
-A INPUT -p tcp -m tcp --dport 5353 -j ACCEPT

上記をRHEL/CentOSの/etc/sysconfig/iptablesの適切な位置に追加する。

for SMBのUDP 137,138については、samba wikiの方にいるポートとして記載されているが、無くても動くようなのでコメントにしている。