Raspberry/Banana/Orange/Lemon pi


Raspberry pi」に始まったミニボードブーム

同じようなネーミングのほかの製品もちらほら

Banana pi
Orange pi

そして、今回、「Lemon pi」というのが登場しそうです

どれもARM Cortex系ではありますが、SoCが違います。
Rapsberry:Broadcom
Banana/Orange:Allwinner
Lemon: Actions Semicon
となっています。

「~ pi」という名称ではないボードでもAllwinner系は採用例が多いです。
Lemon piで採用している「S500」は、いまんところ珍しい部類でしょうか

商品名 SoC SoCスペック
Raspberry Pi Broadcom BCM2835 ARM1176JZF-S 1コア / 700MHz
Raspberry Pi 2 Broadcom BCM2836 Cortex-A7 4コア / 900MHz
Banana Pi BPi-M1 Allwinner A20 Cortex-A7 2コア / 1GHz
Banana Pi BPi-M2 Allwinner A31S Cortex-A7 4コア / 1GHz
Orange Pi
Orange pi Mini
Allwinner A20 Cortex-A7 2コア / 1GHz
Orange Pi Plus Allwinner H3 Cortex-A7 4コア / 1.6GHz
Orange Pi 2 Allwinner H3 Cortex-A7 4コア / 1.6GHz
Orange pi Mini 2 Allwinner H3 Cortex-A7 4コア / 1.6GHz
Lemon Pi Actions Semicondustor S500 Cortex-A9 4コア / ?GHz

ちなみに・・・Orange piの値段ですが先日改訂があり、中国からの送料込みで下記の様になっています。
Orange pi plus $59→$52.41
OPi2 $38.99→$31.96
OPi2 mini $33.99→$26.96

Lemon pi・・・微妙じゃね?

ActionSemiconductor ACT-AMT7029?


AinolからNOVOタブレットの新製品群が出るという話があるようです(juggly.cn:「中国 Ainol、NOVOタブレット新作 Dragon、Venus、Fame II、Legend、Dream、Hero、Hero II、Captainの製品情報を公開」)

その中で

CPU: ACT-ATM7029 Cortex-A9クアッドコア
GPU: GC1000

というスペックが掲載されているようです。

ACT-AMT7029とは、おそらく、ActionSemiconductor(炬力集成)のAMTプロセッサシリーズの製品のことだと想定されます。

しかしながら、ActionSemiconductorのページは全然製品について更新されないページなのです。

トップページのニュースを見ると英語版の最終更新は2011年4月、中国語版は2011年12月ぐらいな模様ですが、その時点でリリースされていたはずの、AMT-7001という製品について、記載がありません。

1つ前の製品である「AMT-7001」というのは、どういう製品であったのかと言えば、MIPS32 74Kfコア採用のプロセッサです。

CPU: MIPS32 74Kf(浮動小数点演算機能つき)ベース 1.3GHz
GPU: GC800 / OpenGL ES2.0対応
メモリ: DDR3
HDMI 1.3対応
(参考1:2011/11/15作成「AMT-7001とJz4770/Jz4760の違い?」)
(参考2:2011/11/05プレスリリース「ミップス・テクノロジーズとActionsc Semiconductor社、Android「Honeycomb」をタブレット向けの新しい1.3GHzチップに搭載するために協力」)

AMT-7029は、GPUについては引き続きVivante社のGCシリーズのGC1000というのは、非常に順当な進化と言えます。

しかしながら、CPUコアがARM系Cortex-A9ベースに変わる、というのは、非常に驚いた選択です。

とはいえ、MIPSコアのAMT-7001搭載の製品は少なく、同業でMIPS系CPUを出しているIngenic(北京君正)も、夏に出す予定だった次世代製品Jz4780が、音信不通になってる現状からすると、MIPS系CPUに見切りをつけてしまった可能性が高いような気もします。

特にMIPS系で独占販売をしていたAinolがすでにARM系でばりばり売ってしまっている現状から考えても、MIPS系Androidの将来は結構つらいのかもしれません・・・

MIPS版Jelly Bean(Android 4.1.1)も出ているのに

AMT-7001とJz4770/Jz4760の違い?


Action Semiconductor(炬力)のCPUを採用したAndroid端末が、HD8900PRO、ICOO T22とT55以外にあるのかな?と検索してたら、Ingenic(君正)のJz47x0シリーズと、ActionSemicon(炬力)のCPUの違いについて言及している記事を見つけた。

炬力1.3GHz的超纯量MIPS32 74Kf核心,GPU GC800

1.3GHz的超纯量MIPS32 74Kf核心(具浮点单元), L1 Cache 16K/16K, L2 Cache 128K,GPU GC800,DDR3
MIPS与大陆无晶圆半导体业者炬力集成电路设计公司(Actions Semiconductor)合作,将「Honeycomb」的Android 3.0带到炬力集成开发的新款1.3GHz MIPS-Based晶片组上,将Honeycomb移植到MIPS-Based平板电脑。炬力集成的新款高效能系统单晶片(SoC)采用时脉速度为1.3GHz的超纯量MIPS32 74Kf核心(具浮点单元)。除了Android,此晶片亦具备OpenGL ES 2.0的3D绘图处理单元、USB 2.0 OTG、和HDMI 1.3,以及支援多种格式的高画质1080p视讯编解码与其他的先进功能。炬力集成和MIPS科技也共同合作,让此平台实现Adobe Flash Player 10.2对MIPS架构的最佳化设计。

MIPS32 74Kf(浮動小数点演算機能つき)をベースにしたSoCで、周波数は1.3GHz。
OpenGL ES2.0の3Dグラフィック、USB 2.0 OTG接続、HDMI 1.3出力+1080pでの出力
Adobe Flash player 10.2対応

そして、Ingenic(君正) Jz4770に似てない?と聞かれて以下の様な答えが・・・

MIPS宣称仅使用普通设计流程和物理IP,MIPS74K 主频在TSMC 40nm 工艺下能达到2.4GHz以上的主频。MIPS74K正是双发射不对称乱序执行超标量处理器,拥有业界最高单核全速性能。

君正的MIPS架构是自己修改过的,炬力是没有修改的原装MIPS核。JZ4770虽然没有双发射乱序,但性能也已经可以和一般的A8核相抗衡了。现在两家的MIPS核已经不具完全可比性了。

中国語の機械翻訳をかけてみたりすると、おおむね以下の意味なのかな?と想像。

君正のCPUは独自に作られたMIPSコアのCPUである。炬力のCPUは、純正のMIPS74kコアを使ったCPUだ。
純正MIPS74kコアはTSMCの40nmで製造すると2.4GHz以上で動作するポテンシャルがある。
Jz4770は、一般的なARM Coretex-A8コアのものと同じぐらいの性能を持っている。
しかし、1GHz以上にクロックをあげることは難しい。
両者は同じではない。

— 2011/11/17 追記 —
MIPSのページにあるMIPS Multi-Thread and Multi-Coreというプレゼン資料の4ページ目に、標準のMIPS32とMIPS 74Kfの違いがどんな感じなのかが書いてあった。
ベースがMIPS32で、そこにいろいろ命令を追加したのがMIPS 74Kfである、と。

プレゼンの46ページ目には、KDDI R&D LABSが世界で初めてMIPS+Androidをセットトップボックスに採用した、なんて話も。
日本語の記事はここらへん:日経BP ITPRO Android端末が百花繚乱「第5回 HD動画を再生、TransferJetで携帯と連携するKDDI研究所のSTB