aliexpressを見てたら、妙に安いlogi M185マウスが売っていた


amazonでは1235円なので、まああからさまに怪しい

続けて関連プロダクトを見ていくと、logi M750やM650なども出てきた


不当に安いM650/750はどちらも、(logicoolの)オリジナルドライバじゃ使えません。Logitechのソフトウェアと接続できず、ボタン割り当てもできません、と明記されている。

じゃあ、こいつらはなんなのか?と買ってみた
うちにあるlogicoolマウスと並べてみた



ぱっと見の外観はほぼ同じ
うちにあるM235とM750はマウス側面のゴム?シリコン?部分が使いこみですり減っているが、偽M185と偽M650はプラスチック成形となっている。


直接比較できるのは兄弟モデルの本物のM750と、偽物のM650となる。
ちょっと使ってみての異なる点
・側面が偽物はプラスチック成形
・ホイールを回した時のクリック感が、偽物の方が小さい
・偽M650はlogibolt非対応
・偽M650はbluetooth対応をうたってたけど認識しない。専用USBドングルにのみ接続可能 何回か試してみたら接続ボタンを長押ししたあと20秒ぐらい放置しているとbluetoothデバイスとして認識された。
・側面のボタンクリックが偽物はちょっと堅い
あと、偽M185を触った時の違和感は、角張ってる、というのもありました。
で、マウスがどう認識されるのかをLinuxにつなげてlsusbで確認してみると・・・
本物のlogi M750マウスをlogibolt接続した場合、「メーカ:Logitech, Inc. Logi Bolt Receiver」で認識し、下にデバイスが3種類認識
偽M185マウスを接続した場合、「メーカ:SHARKOON Technologies GmbH [Mediatrack Edge Mini Keyboard]」で、下にデバイスが2種類認識
偽M650マウスを接続した場合、「メーカ:YICHIP Wireless Device」で、下にデバイスが2種類認識
という結果になった。
偽M185の「SHARKOON」はマウスやキーボードを含めたPCパーツ類を作ってるメーカを名乗っているので、そこが出している基盤を流用しているっぽい。
それに対して偽M650の「YICHIP」はマウスを構成するチップメーカ名なのでメーカの出してるfirmwareをそのまま使っているのかもしれない。
実際、偽M185マウスと偽M650マウスを使い比べてみると、偽M185マウスのほうが動作が良い・・・
偽M650マウスはしばらく使わないと省電力モードに入るのだが、スリープからの復帰がボタンを押すこと、で、マウスを動かしただけでは解除されないのがちょっと使いにくい。
そんなわけなので、偽M185の方が使いやすいなぁ、という感じですね。
USB接続時の認識状況
Ubuntu 24.04 LTS環境にて各マウスのUSBドングルを接続し、OS上で認識された様子をlsusbコマンドにて確認したもの
偽M185マウスの認識状況
$ sudo lsusb
<略>
Bus 002 Device 003: ID 1ea7:0066 SHARKOON Technologies GmbH [Mediatrack Edge Mini Keyboard]
<略>
$ sudo lsusb --tree
<略>
/: Bus 002.Port 001: Dev 001, Class=root_hub, Driver=xhci_hcd/11p, 480M
|__ Port 004: Dev 003, If 0, Class=Human Interface Device, Driver=usbhid, 12M
|__ Port 004: Dev 003, If 1, Class=Human Interface Device, Driver=usbhid, 12M
<略>
$
偽M650マウスの認識状況
$ sudo lsusb
<略>
Bus 002 Device 004: ID 3151:2020 YICHIP Wireless Device
<略>
$ sudo lsusb --tree
<略>
/: Bus 002.Port 001: Dev 001, Class=root_hub, Driver=xhci_hcd/11p, 480M
|__ Port 004: Dev 004, If 0, Class=Human Interface Device, Driver=usbhid, 12M
|__ Port 004: Dev 004, If 1, Class=Human Interface Device, Driver=usbhid, 12M
<略>
$
本物のlogi M750マウスの認識状況
なお、本物のlogi M750マウスをlogiboltで接続した場合のUSB認識状況は下記。
$ sudo lsusb
<略>
Bus 002 Device 005: ID 046d:c548 Logitech, Inc. Logi Bolt Receiver
<略>
$ sudo lsusb --tree
<略>
/: Bus 002.Port 001: Dev 001, Class=root_hub, Driver=xhci_hcd/11p, 480M
|__ Port 004: Dev 005, If 0, Class=Human Interface Device, Driver=usbhid, 12M
|__ Port 004: Dev 005, If 1, Class=Human Interface Device, Driver=usbhid, 12M
|__ Port 004: Dev 005, If 2, Class=Human Interface Device, Driver=usbhid, 12M
<略>
$
偽logiマウスと違って、デバイスサブクラスが3つ認識されている。
Bluetooth接続時の認識状況
“M650 Mouse”が偽M650、”Logi M750″が本物のM750マウス
M750は電池残量表示があるが、偽M650には残量表示がない

内部写真
偽M650マウスの内部写真


基板上に「M75-M65-B」とあるので、偽M750を買っても同じ動作をしてそうな気配が・・・
偽M185マウスの内部写真
偽M185の基板には「HTX-185-8650-VER1.0」とあるようにみえる

本物のlogi M750マウスの内部写真
偽M650の内部を見ると結構細かく作られてるように見える・・・
もしかして、M750の筐体が壊れた時に偽M650が流用できないかな?と思って、本物のlogi M750も開けてみた(なお本物はねじがトルクス)

下側の構造は似ているものの、上側の構造がだいぶ違っているので、流用はちょっと難しそうです。本物のM650だと同じだったりするのかん?
というか、メイン基板の部品搭載量が違いすぎるw
