2024/10/09 ニトリ製品について記載
2024/10/10 NTPサーバの指定先について追加
2024/10/15 ニトリ版のNTPサーバについて追加
2024/11/07 ニトリ版販売終息とノア精密製品について追加
このページで紹介しているCH899WiFiですが、ニトリから発売された「Wi-Fiで時間を合わせる掛け時計 (SW WH 009TG)」で採用され、2024年10月上旬から3990円で販売開始されていました。
ただ、どうやら初回出荷分で終了してしまったようで、2024年11月7日現在、再入荷が未定となっているようです。
そんななか、2024年11月6日 ノア精密から「MAG無線LANアナログ掛時計シグナルキーパー W-811 WH-Z」という新製品が7678円で登場しました。詳細説明ページ, マニュアルPDF
ノア精密版は設定UIが高機能になっていて、NTPサーバの指定、NTP受信時間、秒針停止時間を手動で設定できる他、固定IPアドレス設定まで可能となっているようです。
それに対して、ニトリ版は 取扱説明書記載の裏面に「CH-899」と下にある写真そのままに載っていました。説明書内容を見る限りではCH899WiFiとほぼ同じ動作をしている模様です。
特徴
・2.4GHz WiFi専用機器
・一度設定した内容は変更できず、再設定は初期化必須
・NTPの時計あわせは1日1回のみで、それ以外の時間帯WiFi部分はスリープし応答がない
・NTPサーバとして何が登録されているかは未公開(pool.ntp.org, time.pool.aliyun.com, cn.ntp.org.cn を見てる可能性が高い)
・秒針がスムースに回る静音タイプと呼ばれるもの
・秒針が動かない時間帯がある(ニトリ説明書では”夜間0~6時は秒針が動かない”)
・初期設定時のTimeZoneは日本時間で使用する場合は「GMT+9」を指定すること
・電池交換で設定が消えたりはしない
NTPサーバについて設定画面上未公開となっていますが、2024/02にCH899のパケット解析をした記事「NTP対応アナログ掛け時計をDIYする」によると pool.ntp.org と time.pool.aliyun.com をNTPサーバとして指定していると思われれる動作をしていたとのことです。
ニトリ版を確認した方のツイート によると cn.ntp.org.cn, time.pool.aliyun.com, pool.ntp.org を確認した、とのことです。
使用上の注意点として、特徴にあげたように、この装置は1回設定してしまうと設定変更のためのUIを用意していません。設定に失敗した場合は、M.SETボタンを3秒押し続けて初期化して再設定する必要があります。
また、使用中に運用状況を確認するためのUIも用意していませんし、1日1回の時計あわせの時以外はスリープしているようでパケット応答もしていないようです。
特徴説明のところで「ニトリ説明書では”夜間0~6時は秒針が動かない”」としているのは、こちらで確認したCH-899WiFiでは、針が止まる場所は不定で、止まる時間帯もよくわからない、昼間も秒針が止まっていることがある、という動作をしていたためです。
設定UIにあった中国語表記が消えたりしているようなので、2年の間でいくつかバグが修正されているんだと思います。
(ニトリ版を購入された方のレポートでは、Web UIに日本語表記が追加されている、とのことです)
なお、国内認証は工事設計認証として通していました。
申請資料のPDFを見てみたら、WiFi部分の実体は Ai-Thinker ESP-01F(ESP8285) モジュールを使っていました。
ESP8285なので直接配線してプログラムイメージを読み出す、ということもできるんじゃないかと思います。
2024/11/07追記
なお、 ノア精密製造 から “W-572 CH899-ゆっくり振子 “、”CH899-RCstep-z”といったシリーズが出ていますが、単3乾電池1本で動く「CH899」は40kHz/60kHzを受信する普通の電波時計です。WiFi接続するノア精密の時計は単3電池2本で動くもので、「MAG無線LANアナログ掛時計シグナルキーパー」「無線LANでネットと接続し時刻を同期できる掛け時計W-811 WH-Z」「無線 LAN アナログ時計 TC-R1-z-2406」といった名称であることに注意してください。
ここから下は、2022年に入手したCH-899WiFiに関する記述です。
2024年10月時点では、上記のニトリのものがお手軽に買えますし、動作も改善しているようなのでそちらがお勧めです。
aliexpressでWiFi経由でNTP時刻合わせをする時計のムーブメントが売っているのを発見。
時計の針が1種類で$16.14の「DIY Smart Wifi Clock Movement Automatic Time Adjustment Mute Movement Home Decorations Accessory」と、時計の針が3種類で$17.20の「DIY Smart Wifi Clock Movement Automatic Time Adjustment Mute Movement Kits Home Clocks Decorations Accessory」を買ってみた。
ちなみに、違うセラーだと$10.60+送料$4.46 で売ってるのも発見した。
資料を探してみるとメーカに近いと思われるところのページを発見
Dongguan Heng-Rong Hardware Electonic Technology社の「Clock Movement:CH899 14.5mm Wifi Controlled Clock Movement」「智能钟表机芯轴长14.5mm 扫描WiFi钟机芯」
使い方については英語ページの方が詳細となっている。
さて、発注から約3週間で到着
まずは12時方向で針を取り付ける。
取り付け後に裏側にあるピンを引き抜く。ちょっと思い切って抜かないと駄目かも
で、電池を入れると原点調整が始まる。
赤枠のところの左側に赤LED、右側に青LEDがあり、時計設定用のWiFiが動いている時は左側の赤LEDが点滅する。
このタイミングでスマホのWiFi一覧を見ると「Wifi-Clock_XXXXXX」というSSIDが登場しているので、そこに接続する。
そうすると自動的にブラウザが開いて設定画面が表示される。
検索されたSSID一覧から接続するものを1つ選択
SSIDのパスワードを入力し、日本であれば「TimeZone: GMT+9」を選択して「save」をクリックして、設定を保存します。
指定したSSIDに接続できるとWifi-clockのSSIDはなくなり、青LEDが3回光って消灯します。(赤LEDも消灯)
針がしばらーく自働で動いて現在時刻になったら設定完了です。
なお、針が現在時刻を指していない場合は、裏側のRECとある青ボタンを押します。
上記の画像だと「Pointer to the zero button」とあるボタンです。これを3秒程度押し続けると、針が急激に動き始めて止まります。
止まったら針を一度取り外して12時に揃えて取り付けます。
取り付け終わったらREC青ボタンを再び3秒程度押すと時刻合わせが開始されます。
これでちゃんとした時刻を表示してくれることでしょう
さて・・・100円ショップで買ってきた安い時計を解体
ムーブメントのサイズが違います
無理矢理下側を除去
取り付け
この状態で使用しています
ちなみに単3電池2本で約7ヶ月使えていました。