PinePhoneをpostmarketOSで使う


PinePhoneをpostmarketOSで使うためのまとめ

使うイメージについて

Images for the PinePhone」からimgファイルをダウンロードして、microSDに書き込むことで使える様になるが、使ったmicroSDのサイズにあわせてパーテーションを調整してくれないのが微妙なところです。

上記サイトからダウンロードする際は「-plasma.img.xz」となっているKDE Plasma Mobileベースのものを利用するのがお勧めです。

なお、「-phosh.img.xz」はGNOMEベースのLinuxフォンLibrem 5用に開発されているものを使用しています。

使うmicroSDの容量にあったパーテーション割りを希望する場合は、Linux上でpostmarketOSのOS用microSD書き込み環境を作成して書き込む必要があります。

pmbootstrapによるmicroSD作成

まず「Installing pmbootstrap」にある手順を実施します。

ベースOSを何にしろ、と特に書いてなかったので、とりあえずUbuntu 18.04LTSでインストールして構築しました。

次に、「Installation guide」の手順でカスタマイズと書き込みを行います。

注意点として「pmbootstrap init時の User interface 設定」があります。

これをデフォルトの「watson」で設定してしまうと、タッチインタフェースだけでは操作できない環境となってしまいます。 「User interface [weston]: plasma-mobile-extras」 で設定しましょう。

また、途中にパスワードについては、2020年2月10日現在、数字パスワードである必要があります。これは現時点でのロック解除画面が数字入力のみ対応であるためです。(PinePhone Software Release より)

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LTEの使用方法

GUIのSettingにある「Mobile Broadband」項目は正常に動作しません。

現時点では、Terminalを開いてコマンドを入力する必要があります。

$ sudo ofonoctl poweron
10秒ぐらい待つ
$ sudo ofonoctl wan --connect --append-dns

楽天モバイルの無料サポータープログラムの楽天回線SIMだとAPN設定をいれなくても使えました。

ただし、postmarketOSは標準設定でusb0に172.16.24.0/16のIPアドレスを割り当てています。このIPアドレス帯を楽天モバイルでは使っていて、特にDNSサーバが172.16.206.0/24にあったりするので、名前解決ができないという事態になりました。

このためterminalから「sudo ip link set usb0 down」を実行し、usb0を使えなくすることで対処しています。

ofonoctlコマンドの覚え書き

回線の接続状況確認「ofonoctl」

データ通信の接続状況確認「ofonoctl wan」

WiFiの使用方法

GUIのSettingにある「Wi-Fi」から接続設定はできます。

わかりにくいのですが、各SSIDを選択し、パスフレーズを入力した後に、なにやらパスワード入力を求められます。

これは、パスフレーズを保存するためのパスワードなので、適当に何かを設定します。

WiFi選択画面の下記ボタンをクリックすると、WiFiがOFFになります。

アップデートとインストール

postmarketOSのアップデートは「sudo apk update」と「sudo apk upgrade」で行います。

パッケージ検索は「sudo apk search 検索ワード」、パッケージインストールは「sudo apk add パッケージ名」でインストールできます。

うちの環境では標準のAngelfish Web Browserが全然動作してくれません。

「sudo apk add font-noto-cjk」 「sudo apk add firefox」 で日本語表示対応のFirefoxをインストールすることができます。

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技適未取得機器を用いた実験等の特例制度で使えるものは何か確認してみた


技適未取得機器を用いた実験等の特例制度」の「技適未取得機器を用いた実験等の特例制度 関係法令」を見ると下記の記載がある。

法第四条の二第二項の規定により法第三章に定める技術基準に相当する技術基準として総務大臣が指定する技術基準は、次のいずれかに該当するものとする。
一 法第三章に定める技術基準
二 国際電気通信連合無線通信部門の勧告M.1450-5に定める技術基準及び米国電気電子学会が定める規格のうち、次のいずれかのもの
1 IEEE802.11b
2 IEEE802.11a
3 IEEE802.11g
4 IEEE802.11n
5 IEEE802.11ac
6 IEEE802.11ad
7 IEEE802.11ax(Draft 1.0からDraft 4.0まで)
三 Bluetooth SIGが定める規格のうち、Bluetooth Core Specification Version 2.1からVersion 5.1までのいずれかのもの
四 米国電気電子学会が定める規格のうち、IEEE802.15.4
五 一般社団法人電波産業会が定める規格のうち、ARIB STD-T107又はARIB STD-T108
六 LoRa Allianceが定める規格のうち、LoRaWAN AS923
七 Sigfox S.A.が定める規格のうち、Sigfox RC3
八 国際電気通信連合電気通信標準化部門の勧告G.9959に定める技術基準
九 米国電気電子学会が定める規格のうち、IEEE802.15.4g
十 XGPフォーラムが定める規格のうち、A-GN6.00
十一 欧州電気通信標準化機構が定める規格のうち、ETSI TS 103 357 Lfour family
十二 欧州電気通信標準化機構が定める規格のうち、ETSI EN 302 264又はETSI EN 303 360

これらの示す機器が具体的に何であるのかを確認した。

一 法第三章に定める技術基準

該当の記述は「電波法 第三章の二 特定無線設備の技術基準適合証明

「技術基準適合証明」と「特定無線設備の工事設計についての認証」の双方を指している
一般的には両者をあわせて「技適など」と表現される。

二 国際電気通信連合無線通信部門の勧告M.1450-5に定める技術基準及び米国電気電子学会が定める規格のうち、次のいずれかのもの

1 IEEE802.11b
2 IEEE802.11a
3 IEEE802.11g
4 IEEE802.11n
5 IEEE802.11ac
6 IEEE802.11ad
7 IEEE802.11ax(Draft 1.0からDraft 4.0まで)
まぁ、2.5GHzと5Ghzを使用するWiFiのことである。

三 Bluetooth SIGが定める規格のうち、Bluetooth Core Specification Version 2.1からVersion 5.1までのいずれかのもの

そのままBluetoothデバイスである。

四 米国電気電子学会が定める規格のうち、IEEE802.15.4

LR-WPAN(Low Rate Wireless Personal Area Network)である ZigBee,Wi-SUN,EchoNet Liteなどのスマートグリッド機器などが該当すると思うが、後述の802.15.4gとの違いがいまいち認識出来ていない。

920MHz帯を使用する機器を想定しているものと思われる。

五 一般社団法人電波産業会が定める規格のうち、ARIB STD-T107又はARIB STD-T108

ARIB STD-T107は「特定小電力無線局920MHz帯移動体識別用無線設備」でスマートタグ

ARIB STD-T108は「920MHz帯テレメータ用、テレコントロール用およびデータ伝送用無線設備」で、Z-Waveなど。また、後述するG.9959相当

六 LoRa Allianceが定める規格のうち、LoRaWAN AS923

「LoRaWAN V1.0.2 forAS923MHz ISM Band(AS923)」というのは

ヨーロッパ向け認証プログラムをベースとし、日本を含むアジア 10 カ国向けに周波数帯(923MHz)などを変更した認証プログラム。対象国は、日本、ブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、ニュージーランド、シンガポール、台湾、タイ、ベトナムの 10 の国や地域

https://www.toyo.co.jp/files/user/corporate/doc/release/170905_TOYO_LoRaWANAS923_65135.pdf

LoRaWAN® Regional Parameters」によるとChannel Planは10種類あるようだ。

七 Sigfox S.A.が定める規格のうち、Sigfox RC3

Sigfoxの「Geographical zones」の「RC3」は日本向け設定という意味で、923.200MHzを使用する。

なお、RC1~RC7まであるが全部使用する周波数が異なるので地域違いは使うことができない。

八 国際電気通信連合電気通信標準化部門の勧告G.9959に定める技術基準

G.9959 : Short range narrow-band digital radiocommunication transceivers – PHY, MAC, SAR and LLC layer specifications」でARIB STB-T108 相当(Z-waveなど)

九 米国電気電子学会が定める規格のうち、IEEE802.15.4g

すでに登場しているIEEE802.15.4の詳細規格で、スマートメーター用の規格・・・という認識でいいのだろうか?

十 XGPフォーラムが定める規格のうち、A-GN6.00

sXGP (shared XGP) Specifications Version 1」で1.9GHzを使用する新自営システム

周波数帯域を1.9GHz帯としたTD-LTE方式の小電力携帯電話システムで、構内PHSの代わりに使用されることになるが、スマホが流用できるので期待されているもの。

十一 欧州電気通信標準化機構が定める規格のうち、ETSI TS 103 357 Lfour family

Short Range Devices;Low Throughput Networks (LTN);Protocols for radio interface A

一見、EU圏発祥の規格っぽいが、「SONY ELTRES」で920MHz帯を使用する。

十二 欧州電気通信標準化機構が定める規格のうち、ETSI EN 302 264又はETSI EN 303 360

ETSI EN 302 264は「Short Range Devices;Transport and Traffic Telematics (TTT); Short Range Radar equipment operating in the 77 GHz to 81 GHz band; Harmonised Standard covering the essential requirements of article 3.2 of Directive 2014/53/EU

77GHz~81GHz帯を使用する機器。79GHz帯高分解能レーダシステムで、ARIB STD-T111「79GHz帯高分解能レーダー」

ETSI EN 303 360「Short Range Devices; Transport and Traffic Telematics (TTT); Radar equipment operating in the 76 GHz to 77 GHz range; Harmonised Standard covering the essential requirements of article 3.2 of Directive 2014/53/EU; Obstacle Detection Radars for Use on Manned Rotorcraft

76GHz~77GHz帯を使用する機器。76GHz帯ミリ波レーダシステムで ARIB STD-T48「特定省電力無線局ミリ波レーダー用無線設備」

どちらも車載レーダーとして使用されるため、自動運転用のシステム関連と想定される。(下記は「電波防護に関する国外の基準・規制動向調査」からの引用」

楽天モバイルの無料サポータープログラムをWindowsタブレットDELL Venue 10 Pro 5055で使って見た


楽天モバイルの無料サポータープログラムのSIMをmicroSIMスロットがついているDELL Venue 10 Pro 5055にさしてみた。

SIMをさしてみると「Rakuten」と認識はしているものの通信が出来る状態にならない。

自宅だとバンド3の入りが悪いので安定してバンド3で受信できる環境で試してみると、アンテナピクトが増減しているので受信できているものの通信はできない。

DELL Venue 10 Proで使用されている通信カードは Dell wireless 5810e で、現状のfirmwareは FIH7160_V1.2_WW_01.1528.31 だった。

新しいバージョンってあるのか?と探してみたところ「Dell Wireless 5810e LTE Mobile Broadband Driver」に「汎用ファームウェアv1616.01」という記載が・・・

そういえば、Windows10をインストールした際にWindows標準ドライバで認識したのでこれをインストールしてなかったな、ということでインストール。

インストール後に再起動し、初回ログインをすると、firmwareアップデートが実行されました。

その結果、firmwareは「FIH7160_V1.2_WW_01.1616.01」になり、アンテナ認識は「Rakuten(LTE)」表記に変化。

APN設定は、以下でOKでした。

APN名:rakuten.jp
ユーザ名/パスワード:空欄
サインイン情報:なし
IPの種類:既定

なお、動作状況からみると Dell wireless 5810e はバンド18には非対応である模様

FIH7160で検索すると「インテル® XMM™ 7160 スリムモデム」が出てくる。どうやらこれを利用しているようだが、対応バンドとしては「15-band LTE, 8-band HSPA, 4-band EDGE, MSC33」としか記載されていないので実際にどこで使えるのかが分からない。

PinePhone BraveHeart Limited Edition購入申し込み


Allwinner A64搭載のオープンハードウェア「PinePhone BraveHeart Limited Edition」の申し込みが始まったので手続きしてみた。

「BraveHeart Limited Edition」 とは「勇者の心」、意訳すると「人柱エディション」ですね。

どう人柱なのかというと、まず、発送時のハードウェアにはOSが入っていない。

先行してOS開発者向けにPinePhone Developer kitというのが2019年初頭から出回っていて、いろんなOSが開発中。

どんなOSがあるかと「Project Don’t be evil」のページを確認してみると・・・

OS名称ベース
Postmarket OSAlpine Linux
UBPortsUbuntu Touch
KDE Plasma MobileUbuntu Touch+Lineage OS/KDE
Sailfish OSMeeGo OSだけどAndroid寄りの商用
Maemo LesteMeeGo OS 
NixOSLinuxベースの関数型ディストリビューション
LunaOSpalmOSの末裔webOS
Nemo MobileSailfish OSの全てをOSS実装に?

Allwinner SoCなだけあってLinux kernelベースのものがずらりと並んでいます。

現状は基本的にUbuntuなどが稼働しているマシンにUSB接続してfirmwareを書き込むという感じになっている。

人柱エディションを卒業するまではこの初期導入の高さは抜けられないでしょう。

次に、メモリスペックが2GBというところが難点といえば難点ですが、そもそも↑であがっているOSが動くハードウェアでメモリ2GBって普通なので、まぁ・・・

PinePhoneの通信関連のスペックは下記の様になっている。

  • Worldwide, Global LTE bands
  • LTE-FDD: B1/ B2/ B3/ B4/ B5/ B7/ B8/ B12/ B13/ B18/ B19/ B20/ B25/ B26/ B28
  • LTE-TDD: B38/ B39/ B40/ B41
  • WCDMA: B1/ B2/ B4/ B5/ B6/ B8/ B19
  • GSM: 850/900/1800/1900MHz
  • WLAN: Wi-Fi 802.11 b/g/n, single-band, hotspot
  • Bluetooth: 4.0, A2DP
  • GPS: Yes, with A-GPS, GLONASS

使用されるモジュールは「Quectel Wireless EG25-G」で、メーカ製品ページには「JATE/TELEC」と技適などが取得されているような記述が・・・まぁ、アンテナ込みでの認証になるところチップのみ提供っぽいから無理なような気が・・・

ともかく到着が楽しみです

+メッセージで使われるRCSと旧来のSMS/MMSの使い分け


NTTドコモ, au, ソフトバンクが共通で画像添付のメッセージをやりとりできるサービスを+メッセージとして開始する、というリリースが出た。

これは、GSMAという団体が定義しているRich Communication Services(RCS)という仕様に基づいたもので、すでにAndroidはGoogleが使えるソフト(メッセージ)を出しているし、iOSもiMessageが対応しているにもかかわらず、別のソフトで対応する方針らしい。

なんでだろう?と調べて見ると、日本ならではの事情らしきものが見えた。

まず、携帯電話同士のメッセージのやりとりには、短い文章のみを送れるSMSと、画像などを添付して送れるMMSの2種類がある。
これらはパケット課金ではなく、1通いくら、という形でやりとりされている。
日本では、SMSは3社とも対応しているが、MMSは一部しか対応していない。

RCSの仕様書を読んでいくと、おもしろいことが分かった。
それは、「メッセージの送信者と受信者の状況」と「オフライン受信の可否」と「ファイルを添付するか否か」によって、SMS,RCS,MMSを自動選択する、という仕組みがある、ということである。

joyn Crane Product Definition Document Version 3.0
(この記事は上記のRCS実装の1つであるjoynを元に書いていたが、その後、RCS Universal Profileに関するドキュメントも公開された→「RCS Universal Profile Service Definition Document Version 2.2」若干記述が変わっているところがあるものの概ね同じです)

なお、pdfは「RCS Documentation」にて[Specifications]→[Universal Profile Service]でダウンロードすることができます。

さて、仕様書からSMS,RCS,MMSの送受信の動作に関して表で説明されている箇所を抜き出して見ると・・・

その1:オフライン受信を許可しない設定時にメッセージのみを送る場合

その2:オフライン受信を許可する設定時にメッセージのみを送る場合

その3:オフライン受信を許可しない設定時にファイル添付でメッセージを送る場合

その4:オフライン受信を許可する設定時にファイル添付でメッセージを送る場合

ちょっとした条件の違いで何を使うかが変わっている。

これを日本でそのまま使ってしまうと、パケット課金のRCSで送ろうと思ったけど、実はSMSやMMSで送られちゃいました、ということが起こりえる。
そうすると1通当たりの課金になってしまうため、たくさんメッセージを送るとすごいことになってしまう。

こういった課金事故を減らすために必ずRCSでメッセージを送信するような仕組みにしたソフトを使わせようとしているのではないか?

という印象を受けた