スマートフォンをコードレス電話の親機っぽく使えるユニデン DECT3280


イエデンワが一部の層に大変受けているようですが、持ち運ばない据え置き用というのであれば、Bluetooth搭載の携帯電話・スマートフォンを親機(?)に出来る電話があります。

それは、ユニデンのDECT3280です。

メーカページにも特徴がいろいろ書いてありますが、重要な点としては

・基本的に普通のコードレス電話として使える。
・無線LAN/Bluetoothとは違う周波数帯(1900MHz)を使っているので無線LAN状況は悪化しない
・「固定電話回線(アナログ回線)」と「Bluetooth接続の電話回線(携帯電話・スマートフォンなど)」の両方が使える。
・Bluetooth接続は、4回線まで収納可能。
・同時通話は子機を増やせば「固定電話で1つ」、「Bluetoothで1つ」の計2つが出来る。
 (Bluetoothで2つ、は無理だとのこと)
・どの電話が鳴っているのかは子機の画面で判別可能
・同時に複数からかかってきている場合でも、選択して取ることが可能。

といったところでしょうか。

ちょっと惜しいな、と思う点
・電話帳を携帯電話から流しこむor同期する機能とかがあったらなぁ

で・・・これを買ったのか、という点についてですが、
検討して、不明な点を問い合わせたりしたのですが、導入予定場所(実家)にてお断りをされてしまったので断念しました。
安いスマートフォン+ファミリー割引SIMで内線電話っぽく使いたいなぁ、と思ってたんですけどねぇ・・・

アイネットジャパンのAndroid携帯?


沖縄タイムスに、アイネットジャパンという会社が台湾の唐澤太陽能集団と組んでAndroidベースのスマートフォンを独自展開する、というニュースが載っていた。

沖縄タイムス:独自スマホ来年発売 アイネットジャパン

記事のうたい文句が、以前あった詐欺、具体的には、JM-NET(ジャパンメディアネットワーク)のモブデムを連想してしまって、ちょっと調べてみた。

「通信事業のアイネットジャパン」という会社なんですが、通信事業をやってるという割に、Web上に情報が見当たらない。
社長名でぐぐると、株式会社沖縄アシスト というのが出てきて、そこはいろいろな業者のインターネット通販部分を受け持っている、というのは分かります。
しかし、肝心の「株式会社沖縄アシスト」の情報が出てこないという状態。

また、台湾の唐澤太陽能集団というのも情報がない。

肝心の記事も、不明瞭な点がいろいろとある。
その中でも「KDDIやソフトバンク、ドコモの携帯電話との併用で、国内外との通話・通信が基本料金の2000円以内に収まるという。」「初年度10万契約で70億円、5年後には100万件、500億円の売り上げを目指す。」という点。

KDDI,ソフトバンク,ドコモの携帯と併用して・・・の意味がよく分からない。
併用した場合、他社携帯+アイネットジャパン携帯で2000円になるのか?というあたり。

初年度10万件というのは、イーアクセスの純増数と累計を見るとなんとかいけそうかな?と思いましたが、この会社はインセンティブもりもりなので、あまり参考にならなさそうです。
じゃぁ、逆にインセンティブがないところ、と、日本通信の決算資料(2011年4月~6月)を見てみると、新規SIM発行数が4ヶ月で3万ぐらい、とのこと。そうなると初年度10万件というのは、結構難しそうな気もします。

で、初年度10万契約で70億円ということは、1契約あたり7000円。
5年後の100万件で500億円だと1契約あたり5000円。

携帯本体代金は含まれていなそうな感じの売り上げ目標設定っぽいです。
そして、サービス代金のみで、この値段を達成しようと思うと・・・

!?

日本通信: イオン限定モバイル通信“月額定額980円”で使い放題のデータ通信サービス 10月6日(木)、いよいよ沖縄県内イオン5店舗で販売開始!!

もしや、これかっ!?

3G対応のDual-SIM Android携帯を用意して、片方にドコモ/ソフトバンクのSIM、もう片方に980円SIMを入れることで、基本料金を2000円/月に納めることが可能だな
auのはどうするのかわからないけど・・・

で、アイネットジャパン自体は、年会費とか、そんな名目でお金を取ったりする、とかね。

独自OSってのも、単純にAndroid OSをベースに拡張した、独自カスタマイズ、という意味合いな感じもするし。
案外、MUIUだったりして。

そう考えれば、嘘サービスじゃない感じがしてきた。

とはいえ、代理店商法は、気をつけないとね・・・

そうそう、記事に載ってる携帯の写真。

どっかで似たようなものを見たなぁ、と思ったら、GigabyteのGSmart 1205でした。

ただ、GSmart 1205は、WindowsMobile6.5でGSMのみのDual-SIMなので、同じものではないですね。
筐体流用で、中身はWCDMA対応のAndroidに変わっている、ということがありえそうな気がします。

以下は沖縄タイムスからの引用です。

通信事業のアイネットジャパン(那覇市、小禄邦彦社長)は11日、県庁で会見し、台湾の唐澤太陽能グループ(沈晏仕(しんえんし)会長)が開発した多機能携帯電話(スマートフォン)「アイネットフォン」を来年2月から日台で販売すると発表した。端末は6万円前後になる見込みで、米グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」と、独自のOSを搭載。電力消費を最大50%削減できるバッテリーや、中国語・英語・日本語の同時通訳機能ソフトなど独自開発した新機能を搭載する。

 KDDIやソフトバンク、ドコモの携帯電話との併用で、国内外との通話・通信が基本料金の2000円以内に収まるという。初年度10万契約で70億円、5年後には100万件、500億円の売り上げを目指す。

 来年初めには沖縄のほか東京にも事業本部を開設。東京23区を対象に230カ所のエリア代理店を設け、大阪や名古屋など都市部展開の足がかりにする。2~3年以内に、県内の特別自由貿易地域内に本社機能とスマートフォンの生産拠点を開設するほか、海外へのライセンス契約業務を担うグループ会社を県内に設立する予定。

 会見で、小禄社長は「端末の販売や修理、生産など、全て沖縄を拠点にしたい」と意気込んだ。韓国やベトナム、イタリアからライセンス供用依頼があるとし、沈会長も「世界中の人と人とのコミュニケーションは無料という考えで開発を進めてきた。アジアに近い沖縄の立地に期待している」と話した。

携帯電話回線を固定電話のようにつかう ver2


3G携帯電話回線を固定電話みたいな感じで使えるようなプロダクトを探してみました。
という記事を以前書いたわけですが、このリフレッシュ版です。

こういった商品は海外では「Fixed Wireless Terminal(FWT)」と呼ばれているようです。
といっても、あまりはやりではないようで、海外で現行製品が手に入るのかはよくわかりません。

なお、VoIPの電話を使いたい場合は、わざわざスマホ経由にしなくても、直接VoIPを受けられる機械があるので、それを使った方がいいでしょう。

それでもなお、携帯電話を普通の電話っぽく受け取りたいのであれば、下記の様なものが日本国内で入手でき、法律上の問題もなく、使用できます。

ユニデン DECT3280

まず、2011/9/15に発表になったばかりの新製品 ユニデンのDECT3280

(2019/12/09 DECT3280 , DECT3288とありましたが2014年に撤退しましたので現在入手できません)

Bluetooth経由で携帯電話に接続して発信・着信が行えるようです。
対応携帯電話のリストを見てみると、スマートフォンが中心のようですが、いわゆるガラケーにも対応しているようです。

子機1台タイプが1万2980円~、と安めの値段設定です。
Bluetooth接続なので、最初の設定がめんどいかもしれません。
また、携帯側をBluetoothを有効にしたまま外出するとバッテリー消費が多くなるので、うまく運用しないといけないでしょう。

TTRMKR 携帯電話-固定電話アダプター

個人作成のプロダクトの TTRMKR’s project:「携帯電話-固定電話アダプターというのがあります。

(2019/12/09 現在は「浜谷製作所」として活動中でAndroidスマホとBluetooth接続することで使用できるようになった「携帯電話-固定電話アダプタ」が販売中です)

FOMAコネクタ搭載携帯か、au CDMA2000携帯を固定電話のように使えるというアダプタを自作販売しています。
コネクタで接続すれば固定電話化する、という、見た目にもわかりやすい仕組みがいいと思います。

携帯の充電を忘れたり、家のなかでは携帯電話の鳴ってる音ぐらいじゃ気がつかない、というような場合に最適そうです。
具体的には、らくらくホンユーザ、とか

元々はダイアル式の黒電話をmova携帯につなげる、携帯黒電話からスタートしているようなので、長く続いているプロダクトのようです。

現在は、いろいろ製品がありますが、代表的には以下の3種類です。
・ナンバーディスプレイにも対応する完成品 24,800円 (黒電話もつなげます)
・ナンバーディスプレイ非対応版の完成品 19,800円 (黒電話もつなげます)
・黒電話に直接内蔵する工作を行いたい人用の部品セット 20,000円

後継製品でBluetooth接続モデルも開発中のようです。


— 2011/09/21 追加 —

ウィルコム イエデンワ WX02A

ウィルコムから、そもそもPHS機能を組み込んでしまった固定電話が出てきました。
エイビット製造のWX02A イエデンワです。

いくらになるかはまだ未定ですが、キャンペーンにより安価で手に入りそうな感じがひしひしとしますね。

— 2011/09/21 追加分はここまで —

さて、ここから下は、日本で使うと電波法的に問題があるプロダクトです。

これらは、その製品自体が携帯電話の機能を持っており、電波を出す機能がついているが、それについて日本国内の技適証明が取れていないので使用することができない、というものです。

既存の携帯電話をつなげて使う、という装置は発見できませんでした。
これは、おそらく海外では、各社・各機種間で共通につなげるコネクタというものが一般化しなかったためだと思われます。(ちなみにFOMAコネクタは日本での通称であって、正式にはIMT-2000コネクタという世界共通の規格です。日本以外での採用例はほとんど無いようですが・・・)

HUAWEI社製

HUAWEI B160

見た目は普通の電話機 HUAWEI B160

HUAWEI ETS1160

この機械に普通のアナログ電話をつないで使う。
もちろん、これ自体が携帯の機能を持っている。
・バッテリー内蔵
・起動には20秒ぐらいかかる
・パソコンとUSBケーブルで接続し、専用ソフトを使い設定ができる

Ericsson社製

Ericsson Fixed Wireless Terminals

Ericsson W35。(E30の方はData Routerだそうな)

・・・・オーストラリアとアメリカとカナダで販売中のようだけど約5万円
なお、「850/1900/2100」モデルと、「900/1900/2100」モデルの2つがあるようだ。

MATRIX TELECOM SOLUTIONS社製

・ MATRIX TELECOM SOLUTIONS SIMADO GFXD1111S 3G

普通の電話回線にもつなげるようで、いろいろマルチな機能をもつようだ。
「3G」がつかないやつはGSMのみなので注意が必要。
少し機能が劣るものでGFX11 3Gというものある。こちらは通常の電話回線にもつなげる機能は無い。

謎メーカ製

出所が謎な中華製としては・・・

3G FWT Fixed Wireless Terminal for WCDMA 2100MHz (3G Gateway, Including 850/900/1800/1900MHz)

同じサイトにはIMEIが変更できる、といううたい文句のGSM端末も・・・
3G WCDMA Fixed Wireless Terminal
同じ商品は他のサイトでもある
まぁ、売ってる場所的には、最低100個単位だと思われますので、現実的ではないでしょう。

WCDMAとCDMA2000の周波数帯 メモ書き


2012/01/10: 「WCDMA CDMA2000 LTEの周波数帯」にて情報更新しています。
2012/09/13: 「WCDMA CDMA2000 LTEの周波数帯 2012/09/13版」にて情報更新しています。

— 以下は古い資料 —
WCDMAの周波数帯はwikipediaにも載ってるのでいいんだけど
CDMA2000の周波数帯に関する資料がどこにあるのかがよくわからない。

WCDMAに関する周波数リスト

ネタ元:UMTS frequncy bandsW-CDMA

バンド名 周波数名称 略称 周波数
Band I 2100 IMT 1920-1980 / 2110-2170 日本含めいろいろ
Band II 1900 PCS 1850-1910 / 1930-1990 北米
Band III 1800 DCS 1710-1785 / 1805-1880 ヨーロッパ,アジア,オセアニア
Band IV 1700 AWS 1710-1755 / 2110-2155 北米
Band V 850 CLR 824-849 / 869-894 北米,ブラジル
Band VI 800 830-840 / 875-885 日本(FOMAプラスエリア)
Band VII 2600 IMT-E 2500-2570 / 2620-2690 ヨーロッパで今後利用予定
Band VIII 900 GSM 880-915 / 925-960 ヨーロッパ,アジアなどGSM利用地域
Band IX 1700 1749.9-1784.9 / 1844.9-1879.9 日本(イーモバイル,FOMA)
Band X 1700 1710-1770 / 2110-2170
Band XI 1500 1427.9-1447.9 / 1475.9-1495.9 日本(Softbank)
Band XII 700 SMH 699-716 / 729-746
Band XIII 700 SMH 777-787 / 746-756
Band XIV 700 SMH 788-798 / 758-768
Band XIX 800 830-845 / 875-890 日本(新FOMAプラスエリア)
Band XX 800 832-862 / 791-821 EU
Band XXI 1500 1447.9-1462.9 / 1495.9-1510.9
Band XXV 1900 1850-1915 / 1930-1995

なお、各携帯電話会社でどのような周波数を採用しているかはList of UMTS networksの記述が一番まとまっていると思われる。

CDMA2000に関する周波数リスト

TSG-C C.S0057-E v1.0 Band Class Specification for cdma2000 Spread Spectrum Systems Revision E

名称 周波数 具体値
BC0 800MHz Band 824.70-848.31 / 869.70-893.31 いろいろ,日本(au 新800MHz)
BC1 1900MHz Band 1851.25-1908.75 / 1931.25-1988.75
BC2 TACS Band 872.0-915.0 / 917.0-960.0
BC3 JTACS Band 887.0-925.0 / 832.0-870.0 日本(au 旧800MHz)
BC4 Korean PCS Band 1750.0-1780.0 / 1840.0-1870.0
BC5 450MHz Band 411.0-483.0 / 421.0-494.0
BC6 2GHz Band 1920.0-1980.0 / 2110.0-2170.0 IMT-2000として各国共通
BC7 Upper 700MHz Band
BC8 1800MHz Band
BC9 900MHz Band
BC10 Secondary 800MHz Band
BC11 400MHz European PAMR Band
BC12 800MHz PAMR Band
BC13 2.5GHz IMT-2000 Extension Band
BC14 US PCS 1.9GHz Band
BC15 AWS Band
BC16 US 2.5GHz Band
BC17 US 2.5GHz Forward Link Only Band
BC18 700MHz Public Safety Band
BC19 Lower 700MHz Band
BC20 L-Band
BC21 S-Band
BC31 Wildcard Band Class リアルではなく論理的なもの

BC=Band Class

BCの下にはBand Sub Classというくくりもあったりする。
Band Class 0 Band Sub Class 0: 北米とか(824-849/869-894MHz)
Band Class 0 Band Sub Class 2: 日本 新800MHz(824-830/869-875MHz)
Band Class 0 Band Sub Class 3: 日本 新800MHz 2012年以降の拡張領域(815-830/860-875MHz)

なので、北米機種でBC0対応であっても、日本で使えるかどうかは、Band Sub Class2と3に対応しているかどうかにかかっているということになる。

DECT仕様のコードレス電話



海外仕様のコードレス電話で採用されていることが多い規格「DECT」
実は、日本仕様も存在しています。

2010年12月にユニデンからDECT3080 可憐というものが販路限定で販売されたあとが続かないなぁ・・・と思っていたら、2011年8月になって2製品目がシャープからJD-G30Cl/CWとJD-V35CL/CWが登場しました。

さて、DECTですが、海外仕様がそのまま使えるわけではありません。
日本で合法的に使うには、技適を取得した機械を使う必要があります。

DECTの仕様書「ETSI-DECT 標準EN 300 175-2(Common Interface Part 2: PHY Layer)」で定義されている周波数帯域は「1880 MHz – 1978 MHz」と「2010 MHz – 2025 MHz」となっているが、現状全ての帯域を使える地域は存在していない。

現状は、以下の様に地域により周波数帯域が異なっている。
・ヨーロッパ 1880 MHz–1900 MHz
・アメリカ/カナダ 1920 MHz–1930 MHz
・南アメリカ 1910 MHz-1930 MHz
・中国 1900 MHz-1920 MHz
・日本 1893 MHz–1906 MHz

日本で使用できる帯域では5つのチャネルが確保されています。
といっても、5システムまでしか同時に使えない、という意味ではありません。
通信チャネル自体は60個あります。
そこそこヘビーに使うような環境であれば20システム程度は平行稼働ができるようです。

なお、日本語のDECTに関する資料は総務省の検索窓で「DECT」を検索するとDECT仕様を日本に導入する際に検討したいろいろな報告書等出てくるので、それを読むといいでしょう。
情報通信審議会 情報通信技術分科会 小電力無線システム委員会 報告(案)」とかね。
平行稼働数とかの情報はこのpdfに入っています。