Rstream A1(およびMUCHTEL A1)では、Commtiva z71系とは微妙にハードウェア構成が異なっており、そのままではうまく動かない点があります。
・カメラの制御チップがバージョンアップし、OV5642からOV5642AFに変更
・正面にあるキーに関する制御部分が違う
カメラ制御チップのOV5642からOV5642AFに変わったというのも実は若干微妙な点があり、本来であればOV5642AFなのであれば「0xFD」というコードを返すはずのところが、OV5642と同じ「0x3C」を返すという問題(?)があります。
また、フラッシュライトをサポートしているにもかかわらず、その旨をきちんと応答していない、という問題もあります。
上記の情報はaf_not_foundさんによって突き止められました。
この情報を元に、af_not_foundさんがgithubにてhttps://github.com/af-not-found/muchtel-a1-2.6.32.xという形でkernel 2.6.32.9向けの修正を行っています。
上記で使用しているkernel 2.6.32.9というのは、Commtiva z71向けの安定版kernelと言われているものです。
より新しいkernel 2.6.35.xをベースにしたものもありますが、クロックアップ系の動作が怪しいとか、再起動しやすい、とかいくつか問題があります。が、Wifiテザリングする場合などはこちらの方が都合が良いようです。(注:再起動が頻発するってわけじゃないです。あくまで2.6.32.9と比較すると多め、というものです)
そのため、kernel 2.6.35.xをベースにしたRstream A1向けkernelを、af_not_foundさんの修正内容を元に私が作成しています。
ソースはhttps://github.com/osakanataro/muchtel-a1-kernel-2.6.35.xにて公開しています。
これらはどちらも、Commtiva z71向けCM7 EAの作者 Edger86さんがgithubで公開しているkernel sourceを元にしています。
kernel 2.6.32.xベース: https://github.com/Edgar86/boston-2.6.32.x →https://github.com/af-not-found/muchtel-a1-2.6.32.x
kernel 2.6.35.xベース: https://github.com/Edgar86/commtiva-kernel-z71→https://github.com/osakanataro/muchtel-a1-kernel-2.6.35.x
Rstream A1の改造が始まった2011年12月下旬は、2.6.35.xベースのkernel sourceのみ公開でしたが、お願いしたところ2.6.32.9ベースのkernel sourceもすぐに公開していただけました。
これにより、Rstream A1でのCM7利用促進ができました。
というのを、メモとして残しておかないと忘れてしまいそうなので、書き残しておきます。