Flucardで出来ることのまとめ 2012/04/11版


2012/04/26 追記
内容を更新した「Flucardで出来ることのまとめ 2012/04/23版」を公開しています。
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Flucardを入手してもうすぐ1週間。
とりあえず、いろいろ試してみて分かったあたりをずらずらっと書いてみる。

Flucardとは
2010年に台湾のTREK 2000 Internationalより発売された、SDカードサイズで、WiFiを利用して画像転送を行えるような製品です。
時期的にはEye-Fiよりあとに発売されていますが、東芝のFlashAirよりは、ずっと前、という形になります。

Eye-Fiは撮ったもの全てを転送する、というのが基本方針ですが、FlucardとFlashAirの方は撮った中から必要なものだけを選んで転送する、というのが基本方針です。

Eye-Fiと同様の外部の画像サイトに自動アップロード、という機能を「サーバアップロード」という名称で持っています。
しかし、Eye-Fiにある転送が終わった画像を自動的に削除していく、という機能はありません。

さて、FLUCARDですが、現在までに4種類のFLUCARDが販売されています。

2010年モデルは黒いFLUCARDとなります。これがFLUCARD GEN 1です。

こちらはfirmwareが違うようでアップデータが提供されていません。
たとえ安かったとしても買わない方がいいのではないかと思います。

日本でも発売しているのは白いFLUCARDのうち、黄色(4GB)と水色(8GB)です。
こちらはFLUCARD GEN 2です。

白いFLUCARDのうち、オレンジ(16GB)は日本では発売していません。
FLUCARD GEN 2かGEN 3のどちらかだと思いますが、詳細は不明です。

GEN 2、GEN 3のどちらであっても、サポートページにてfirmwareのアップデータが提供されている。
2012/04/11時点での最新版は「3.65_100R」となる。

Flucardのfirmwareアップデータの特筆すべき利点。
それは単なるzip形式での配布であり、アップデート方法も、zip内のファイルをFlucard内にSDHCカードスロットを経由してコピーすればいい、というだけの単純なもの。
そのためfirmwareアップデートはWindows/Mac OSX/Linuxなど、プラットフォームを選ばない。
プラットフォームは選ばないが、SDHCカードリーダは、ちょっと選ぶ。
貧弱なものだと認識してくれなかった。
100円ショップで2種類買ったが、1つは認識せず、もう1つは、1時間ほど使っていたら壊れた。
以前購入したマルチリーダは2種類とも認識せず。
SDXC対応を謳っているものを買ってきたところ、それは1時間程度使ったぐらいでは壊れず、今も利用できている。

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基本的な使い方
カメラでいろいろ撮影した後、twitterやfacebookに投稿したいと思う画像だけをスマートフォンにコピーする。
というのが、一番基本となる使い方。

Flucardを買った状態で↑を行うための手順
1. デジカメにFlucardを入れる
2. 撮影する
3. デジカメを画像閲覧モードにする
4. 「設定・写真閲覧」という画像を見つけ、それを削除する

5. Flucardからビープ音が10回ぐらい鳴る
6. スマフォからWifi AP検索を行うと「Trek_FLUCARD_WiFi」というAPがあるので接続する
7. スマフォのブラウザで「http://192.168.1.1/」もしくは「http://flu.card/」にアクセス
8. 画像を閲覧して欲しい画像を見つけ、ダウンロードする
9. デジカメの電源を切る
10. スマフォで画像を編集して、投稿する

なお、上記手順6~9の間はスマフォからインターネットアクセスができなくなりますので注意してください。
(3G回線接続している場合でも、そうなります)

デジカメで画像を見た時に、もしかすると、画像がちゃんと表示できない、ということがあるかもしれません。
そのような場合は、サポートページにある「FLUCARD NIKON PATCH」を適用します。
パッチといっても、画像を新しいものに置き換えるだけのものです。
(firmwareアップデートでは画像は変更されないので、画像がちゃんと表示できない場合は、こちらのパッチが必要です。)

外部サーバに画像転送
普通の無線(WiFi)APを使用してネットワークに接続し、外部のサーバに画像を転送することもできます。

初期firmwareでは、Flucard Portalしか対応していません。
ただ、初期firmwareが対応しているFlucard Portalはftpでアップロードするものだったらしく、その後Portal側がアップデートして、ftpではなくなったようです。

そんなわけで、現状サポートしているのは以下の3種類
・Flucard Portal(新版)
・ftpサーバ
・Gallery 3 API対応のサービス

Gallery 3 APIというのはEye-Fiでも使っているAPIであるため、Eye-Fi対応を謳っているサービスを転送先として設定することも可能かもしれません。

どういったところに、どうやってアップロードするかについては、Flucardの管理Webから設定を入力します。

設定完了後、実際にアップロードする場合は、「サーバアップロード」の画像を削除すると、アップロードが開始されます。

結構、長々とビープ音が続くので、ほんとにアップロードできてるのかな?と心配になるような感じです。

Gallery 3 APIについて
Gallery 3 APIについて、FAQでは「Gallery3:API:REST」を参照すること、ぐらいの記述しかありません。

上記サイトのトップページは、Gallery Your Photos on your websiteで、タイトルにあるとおり、自分のWebに、自分専用の画像アップローダを作ることが出来るソフトウェアを提供しています。
実際、Linuxのphp/MySQL webサーバ上に簡単に構築できました。

Eye-Fi対応と謳っているサービスで、Flucardが使えるかどうか、という点は、現状はまだ調べていません。

Linux的な使い方について
ARM Linuxなので、いろいろできますが、いくつか注意が必要な点があります。

・組み込み系によくあるようにbusyboxを使って容量削減
・システムパーテーションはinitramfsで作られているため
いろいろ書き換えても電源入れ直すと元の状態に戻る
・書き換えたファイルが残るのは /mnt/mtd/ のみだが、容量が少ない
・書き換えられる設定ファイルは /mnt/mtd/config/config.trek のみ
・「/mnt/sd/」がFlucardをSDカードとして見た場合のディレクトリ
・Flucard起動時に「/mnt/sd/autorun.sh」を必ず実行する

・ストレージモードと、ネットワーク接続モードの2種類がある
・ストレージモードは、普通にアクセスした場合のモード
 デジカメ/SDカードリーダ上は、普通のSDカードとして見えるが、
 Flucard上ではネットワーク接続が無い状態でLinuxが動作している。
 autorun.shは、ストレージモードとして起動した段階で実行されている。

・ネットワーク接続モードは、ストレージモード時に特定のファイルを削除することで移行する
 内部的にはストレージモードで起動すると、「flu_app」という監視アプリが起動し
 特定ファイルの存在チェックを行っているようだ。
 ファイルが削除されたことを検出すると、決められた動作を行いWiFi接続をしたりする。

・telnetdについて
 初期firmwareでは有効になっていたが、途中から無効になった。
 autorun.shを利用してtelnetdを有効にしたbusyboxを起動させることで対応可能。
 ただし、autorun.shが存在していると、Flucardの自動WiFi起動が使えないので注意

・telnetd/sshd経由で/mnt/sd上のファイルを直接編集した場合、「sync」を実行しないと、変更分が消える
 Flucardの仕組み上、明示的なshutdownというものができず、
 毎回、電源ぶちっ!の停止しかないためですね。

Firmwareの詳細について
Flucard ProはARM Linux搭載でtelnetdを有効にできるなんておもしろそう!
firmware.zipのばらし方と、その中身について解説

Flucardのfirmware変更履歴
ざらっと調べた限りでのFlucard firmwareの変更履歴

Flucard firmware ver3.65でtelentdを有効にする方法
最新firmwareではtelnetdが無効にされているので、有効にする方法
関連としてlucardのautorun.shを編集

・Flucard上のコマンドを実行したりしたメモ
Flucardでコマンドをいくつか実行してみた
Flucardのbuzzerコマンド
Flucard busyboxの持ってる機能比較

“Flucardで出来ることのまとめ 2012/04/11版” への2件の返信

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