MediaTek チップについてのメモ書き


Mediak Tek(MTK)のチップ、といえば、中華の怪しげな携帯でよく採用されている安いチップです。

とはいえ、去年、ドコモからLTEのライセンスを受けていたりするので、今後日本でも見かけるようになっていく可能性が高いものだったりもします。
Impress ケータイWatch: 【Mobile World Congress 2011】自社製品の応用範囲の広さをアピールするMediaTek

そんなMediaTekチップで、良く出てくるチップ名とその機能についてのメモ書きです。

MT6516 ARM9 460MHz, GSM, Android 2.2
MT6513 ARMv11 650MHz, GSM, Android 2.2/2.3(MT6516より上位, これのWCDMA対応版がMT6573)
MT6573 ARM11 650MHz, WCDMA/GSM dual SIM, Android 2.2/2.3

MT6573(MTK6573)は「WCDMA/GSM dual SIM」とあるが、3GのDUALが出来るわけではなく、いまでている搭載製品を見る限りでは「SIM1:WCDMA/GSM SIM, SIM2:GSM SIM」の2枚がさせる、ということまでしかできないのかな?というところです。
そして、Lenovo A60(スマートフォン)に採用されているという話が・・・

MT6236 ARM9 312MHz, GSM dual SIM(extensible to 4SIM), フィーチャーフォン向け
MT6251(Sparrow51) フィーチャーフォンでも低スペック向け, GSM dual SIM
MT6252 ARM7-EJ 104MHz, GSM, 画面はWQVGAまで
MT6268 WCDMA/GSM, 5Mpixカメラ,
MT6276 フィーチャーフォン向け, WCDMA/GSM

MT511 タブレット系CPU WinCE6.0向け

MT5921 Wifiチップ

MT3328 GPSチップ (MT511, MT3351と一緒に使われている)
MT3351 FMトランスミッター

MT6162 RFチップ, WCDMA/GSM用

EA800のペンの圧力関連


ASUS Eee Note EA800はワコムのペンタブ技術搭載!と言われていたわけですが、あんまりそんな感じがせず、がっかりイリュージョンが炸裂していました。

元ネタ:BlacKnight さんのHow to change the pen pressure thresholdより

/bin/ts_printまたは/bin/ts_print_rawを実行すると、ペンの認識状況が出力されるよ!、というもの

実際に見てみる・・・

[root@Linux /root]#/bin/ts_print_raw
     1 --> 1318600504:120796   9215   4620      0      0      0
     2 --> 1318600504:130799   9198   4623      0      0      0
     3 --> 1318600504:140801   9180   4619      0      0      0
     4 --> 1318600504:140823   9160   4613      0      0      0
<略>
    37 --> 1318600875:620793  12410    118      0      0      0
    38 --> 1318600875:760947  12410     85      0      0      0
    39 --> 1318600875:770795  12410     52      0      0      0
    40 --> 1318600875:810783  12410      0      0      0      0
    41 --> 1318600876: 40723  12404     42      0      0      0
    42 --> 1318600876: 50795  12398     78      0      0      0
    43 --> 1318600876: 50814  12391    113      0      0      0
    44 --> 1318600876: 60944  12385    148      0      0      0

いろいろやってみたところ・・・
右上隅

   117 --> 1318601118:380768      0    263      0      0      0
   118 --> 1318601118:450726      0    293      0      0      0

左上隅

   149 --> 1318601129:880722  12026      0      0      0      0
   150 --> 1318601130: 70975  12056      0      0      0      0

左下隅

   180 --> 1318601206:540809  12092  16480      0      0      0
   181 --> 1318601206:570760  12102  16448      0      0      0

右下隅

   196 --> 1318601230:920796      0  16480     14      0      1
   197 --> 1318601230:930799     30  16480      6      0      1

つまり・・・右上隅が「0,0」で左下隅が「12410,16480」。「横,縦」という並びかたで・・・

カウントアップ--> 時刻(unixtime):こまかい秒? 横 縦 圧力 不明 タッチされてれば1

ということでした。

圧力は、どこまでいくかな?とやってみましたが、「174」まで力をかけてもまだ行けそうだったのですが、壊れるといやなのでそこで止めました。

BlacKnight さんの情報によれば「255」まで感知するらしい。
で、/etc/ts.confに「module pthres pmin=数字」を記載することで、動作が変わるそうな。

module_raw input
#module variance xlimit=50 ylimit=50 pthreshold=1
#module dejitter xdelta=10 ydelta=10 pthreshold=1
module pthres pmin=20
module linear noxyswap

上記のように追加して、再起動。
すると、確かにts_print_rawで表示される圧力値に「222」といった値が現れるようになりました。

ただ、こちらの値は、書き換えてもあまりいい効果は現れていないような感じがします。

EA800のペンのサンプリングレート変更


ここんとこ放置していたASUS Eee Note EA800。
最近、また、いろいろ動きがあるようです。

kernelを作ったり、パッケージマネージャを移植したりと、いろいろあるようですが
使い勝手の改善、という重要な動きがありました。

EA800で、結構不満な点の1つが、ワコム技術使ってるはずなのに、結構微妙なペン感度です。
ネタ元: BlacKnight さんの How to overclock your pen! より

/直下に置かれている「wac_tch」というファイル。
実はコレが、タブレットのサンプリングレート変更プログラムということが判明しました。

[root@Linux /root]#ls -l /wac_tch
-rwxr-xr-x    1 root     root         6679 Jan 27  2011 /wac_tch
[root@Linux /root]#/wac_tch
Need samplerate parameter!
[root@Linux /root]#

ただ単に実行するだけでは、上記のようにパラメータを指定してください。と言われるだけです。
指定できるパラメータは以下の4種類。

  • 「–0」 → ペン無効
  • 「–1」 → 133 pps
  • 「–2」 → 80 pps(たぶん、これが標準値)
  • 「–3」 → 40 pps

残念ながら現在地を調べるパラメータはないようです。

お薦めのパラメータは「–1」の133pps。

[root@Linux /root]#/wac_tch --1
wacom touch: set samplerate 133pps
[root@Linux /root]#

これで、素早くペンを動かした時の動作が改善したような感じです。

さて、この変更は再起動すると消えてしまいます。
再起動後も設定が引き継がれるようにするには、/etc/profileの最後に以下を追加します。

# set Wacom pen sample rate to 133 pps
if [ -e /wac_tch ] ; then
/wac_tch --1
fi

これでokです。

さて、BlacKnight さんは、もう1つ、ペンがらみで調査結果を出していますが、それについては、現在調査中です。
別記事になる予定です。

MUCHTEL A2とGSmart 1310


2枚SIMをさせて、その2枚ともがW-CDMA(3G)対応という携帯電話のうわさがあります。
しかし、中華な怪しげなもの以外には、製品が見当たりません。
しかも、「dual 3g sim」とかうたっていても実は「3G SIM + GSM SIM」という組み合わせじゃないとだめ、というものばかりだったりします。

以前紹介したGigabayte GSmart 1310/1315も、マニュアルをよくよく読んでみると、SIM1:WCDMA+GSM, SIM2:GSMと、片側のみWCDMA対応でした。

ほんとにないのか、今回は「雙卡雙待」というDual-SIMをさす中国語で検索してみました。

その結果、「MUCHTEL A2 雙卡雙待智慧好選擇」なんて記事を発見。
MUCHTELといえば、「Apanda A60S・ Motorola XT502について」で紹介したMUCHTEL A1というものがありましたが、メーカーページを見てみると、「富士康代工生產」(富士康=FOXCONN)とあるので、やっぱりOEM品の模様。
しかし、この製品も、SIM1:WCDMA+GSM、SIM2:GSMとのこと。

「Gigabyte Gsmart 1305 = MUCHTEL A1」だったということを考えると、「Gigabyte GSmart 1310 = MUCHTEL A2」なんでしょうね・・・きっと。

で・・・本題であるところの、2枚とも3G SIM/WCDMA対応のものがあるかといえば・・・現時点ではないようです。

そもそも怪しげな中華産の携帯で使われているMTK社のチップセットMT6573(MTK6573)の対応が3G/GSM SIM+GSM SIMという2枚対応のものしか出していないようですからね。

— 2011/11/15 追記 —
最近、モトローラが中国でXT532というDual SIMの携帯を出したようです。
これはチップセットがQualcommのMSM7227T 800MHzだそうな。
とはいえ、Androidforumsの「Best DUAL SIM android phone? の#709」にあるように3G/WCDMA SIM+GSM SIMの2枚さしモデルでした。

同じMSM7227T搭載という偽HTC携帯の「HDC Z710」は「WCDMA+GSM/WCDMA+WCDMA/GSM+GSM」だと謳っています。
しかし、実際に買った人の話がありまして・・・超バグース 結論から言えばやっぱり…にて書かれていますが、WCDMAが有効にできるのは1回線のみ、ということです。

アイネットジャパンのAndroid携帯?


沖縄タイムスに、アイネットジャパンという会社が台湾の唐澤太陽能集団と組んでAndroidベースのスマートフォンを独自展開する、というニュースが載っていた。

沖縄タイムス:独自スマホ来年発売 アイネットジャパン

記事のうたい文句が、以前あった詐欺、具体的には、JM-NET(ジャパンメディアネットワーク)のモブデムを連想してしまって、ちょっと調べてみた。

「通信事業のアイネットジャパン」という会社なんですが、通信事業をやってるという割に、Web上に情報が見当たらない。
社長名でぐぐると、株式会社沖縄アシスト というのが出てきて、そこはいろいろな業者のインターネット通販部分を受け持っている、というのは分かります。
しかし、肝心の「株式会社沖縄アシスト」の情報が出てこないという状態。

また、台湾の唐澤太陽能集団というのも情報がない。

肝心の記事も、不明瞭な点がいろいろとある。
その中でも「KDDIやソフトバンク、ドコモの携帯電話との併用で、国内外との通話・通信が基本料金の2000円以内に収まるという。」「初年度10万契約で70億円、5年後には100万件、500億円の売り上げを目指す。」という点。

KDDI,ソフトバンク,ドコモの携帯と併用して・・・の意味がよく分からない。
併用した場合、他社携帯+アイネットジャパン携帯で2000円になるのか?というあたり。

初年度10万件というのは、イーアクセスの純増数と累計を見るとなんとかいけそうかな?と思いましたが、この会社はインセンティブもりもりなので、あまり参考にならなさそうです。
じゃぁ、逆にインセンティブがないところ、と、日本通信の決算資料(2011年4月~6月)を見てみると、新規SIM発行数が4ヶ月で3万ぐらい、とのこと。そうなると初年度10万件というのは、結構難しそうな気もします。

で、初年度10万契約で70億円ということは、1契約あたり7000円。
5年後の100万件で500億円だと1契約あたり5000円。

携帯本体代金は含まれていなそうな感じの売り上げ目標設定っぽいです。
そして、サービス代金のみで、この値段を達成しようと思うと・・・

!?

日本通信: イオン限定モバイル通信“月額定額980円”で使い放題のデータ通信サービス 10月6日(木)、いよいよ沖縄県内イオン5店舗で販売開始!!

もしや、これかっ!?

3G対応のDual-SIM Android携帯を用意して、片方にドコモ/ソフトバンクのSIM、もう片方に980円SIMを入れることで、基本料金を2000円/月に納めることが可能だな
auのはどうするのかわからないけど・・・

で、アイネットジャパン自体は、年会費とか、そんな名目でお金を取ったりする、とかね。

独自OSってのも、単純にAndroid OSをベースに拡張した、独自カスタマイズ、という意味合いな感じもするし。
案外、MUIUだったりして。

そう考えれば、嘘サービスじゃない感じがしてきた。

とはいえ、代理店商法は、気をつけないとね・・・

そうそう、記事に載ってる携帯の写真。

どっかで似たようなものを見たなぁ、と思ったら、GigabyteのGSmart 1205でした。

ただ、GSmart 1205は、WindowsMobile6.5でGSMのみのDual-SIMなので、同じものではないですね。
筐体流用で、中身はWCDMA対応のAndroidに変わっている、ということがありえそうな気がします。

以下は沖縄タイムスからの引用です。

通信事業のアイネットジャパン(那覇市、小禄邦彦社長)は11日、県庁で会見し、台湾の唐澤太陽能グループ(沈晏仕(しんえんし)会長)が開発した多機能携帯電話(スマートフォン)「アイネットフォン」を来年2月から日台で販売すると発表した。端末は6万円前後になる見込みで、米グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」と、独自のOSを搭載。電力消費を最大50%削減できるバッテリーや、中国語・英語・日本語の同時通訳機能ソフトなど独自開発した新機能を搭載する。

 KDDIやソフトバンク、ドコモの携帯電話との併用で、国内外との通話・通信が基本料金の2000円以内に収まるという。初年度10万契約で70億円、5年後には100万件、500億円の売り上げを目指す。

 来年初めには沖縄のほか東京にも事業本部を開設。東京23区を対象に230カ所のエリア代理店を設け、大阪や名古屋など都市部展開の足がかりにする。2~3年以内に、県内の特別自由貿易地域内に本社機能とスマートフォンの生産拠点を開設するほか、海外へのライセンス契約業務を担うグループ会社を県内に設立する予定。

 会見で、小禄社長は「端末の販売や修理、生産など、全て沖縄を拠点にしたい」と意気込んだ。韓国やベトナム、イタリアからライセンス供用依頼があるとし、沈会長も「世界中の人と人とのコミュニケーションは無料という考えで開発を進めてきた。アジアに近い沖縄の立地に期待している」と話した。