Spreadtrum系を改造するためのメモ書き


Spreadtrumチップを採用したAndroidを改造するためのメモ書き。

対象は以下のチップセット
・GSM向けのSC6820(Cortex-A5 1core 1GHz), SC6825(Cortex-A5 2core 1.2GHz)
・TD-SCDMA向けのSC8810(Cortex-A5 1core 1GHz), SC8825(Cortex-A5 2core 1.2GHz)
・WCDMA向けのSC7710(Cortex-A5 1core 1GHz)

「SC6820/SC8810」と「SC6825/SC8825」は兄弟モデルといっていい感じのもので、超廉価向けGSM onlyのSC68xxと、中国国内向けTD-SCDMAのSC88xx、というようなすみ分け。

今回、SC7710というWCDMA向けが加わったんだけど、2coreにした、SC7725は出てこないのかな?

・・・それはさておき、改造の話。

正直余り資料はない。

とはいえ、4月に「Firefox OSがSpereadtrum SC8810対応に?」という記事でFirefox OSがSC8810対応になった、ということ書いたように、Spreadtrum社としては、いろいろ開発に参加しているようで、期待は持てる。
(2012/06/16のSpreadtrum社のFirefox OSに関するプレスリリース)

それでは、以下にいろいろ調べた内容をメモっておく。

SPD 8810 6820 reset google account ….
電源ボタン+音量アップボタンを同時押しすると、fastboot modeで起動。
「fastboot oem unlock」でロックが外れるとかなんとか

使えるfastbootコマンドの範囲が不明だが、送り込んだbootイメージから起動とかできると面白いのだが・・・

[Q] Rooting Chinese Spreadtrum Phone w/ Android 4.0.3
SC8810(TD-SCDMA向けチップ)を使ったAndroidでrootを取るには?という質問

Root MANY ANDROID! [Upd: 18.06.2013] – Switched to improved method」のroot取得方法が薦められている。

Rooting Every Spreadtrum SC6820/SC8810 phones ! (1.5)
こっちの記事だとX-Rayってソフトを薦めている。
その他にもいろいろなことについて書いてある

Spreadtrum SC6820/SC8810 Full Backup
フルバックアップの作成方法

MC Tool Box
Spreadtrumチップ採用のEEPROM編集機能、MTK系のIMEIなどの焼き直し機能、などを持っているハードウェア?
Android向けじゃなくて、フィーチャーフォンを含んだ全体的なものっぽい

GPGDRAGON
これもMC Tool Boxと同様なハードウェア

Spreadtrum社からMT6577対抗の2コアチップセットSC8825登場


中国のTD-SCDMA関連チップセットを作ってるSpreadtrum社から、新しいチップセットが発表されていた。

Spreadtrum Announces Commercial Launch of Dual-Core Smartphone Chipsets for TD-SCDMA and EDGE

CPU: Coretex-A5ベースの1.2GHz 2コア
GPU: Mali 400 MP2

を採用したチップセットが2種類、TD-SCDMA用の「SC8825」とGSM/EDGE専用の「SC6825」が2013年Q2に登場です。

きっと、また、「SP8825」とか「SP6825」とか呼ばれたりするんでしょうね。

ターゲットとする端末スペックは
液晶: HD 1280×720
カメラ: 800万画素
といったところだとか(プレスリリースより)

4層基板・6層基板で作れる、とうたってるので、これも廉価なAndroidに採用されていくような感じですが、SC8825/SC6825共に、日本では使えない電波形式のようなので、ちょっと残念です。

ただ、SC8825に関しては気になる記述もあったりします。
「TD-SCDMA/HSPA」という並列表記や、「TD-SCDMA standards」と「HSPA+ 4.2 Mbps,HSUPA 2.2 Mbps」と別個に書いてみたりと、中国onlyのTD-SCDMAだけではなく、一般的な3GであるHSPAにも対応しているのではないかと期待させるような記述があります。
はたして、これは、誤植なのか、それとも・・・

しばらくは動向を要チェックといったところですね。

Firefox OSがSpereadtrum SC8810対応に?


Firefox OSのソースコードにPEAK対応が追加されたよ。というので見てみたら、Spereadtrumチップに対応しているのを発見。

B2G/config.shによれば「tara」というコードネームのマシンが「sp8810ea」と定義されてた。

いつ追加されたのかなぁ?と調べてみると2013/04/04「Add tara device support」だった。

さて、この「sp8810ea」とは何かとゆーと、以前に「SpreadtrumのSC8810(SP8810)とSC9610というCPU」という記事でも紹介したが、
中国にあるSpereadtrum社の製造する、GSMと、中国専用の3G TD-SCDMAに対応した、Cortex-A5ベースのCPU SC8810のことだと思います。
中華Android業界では、なぜかよくわかりませんが、「SC8810」ではなく「SP8810」と表記されることが多いです。

わざわざこいつに対応するとは、中国とか、GSMしかない国とかで、廉価スマートフォンとして、かなり売り込む気まんまんですね。

・・・あれ?
検索したら、ずばりそのもののリリースを発見。

2012/07/16発表のSpreadrum社公式リリース「Spreadtrum Low-Cost Smartphone with HTML5 Operating System Demonstrated at Mobile Asia Congress 2012

ようやく、表に出てきた、という感じみたいですね。

さて、現状発売されていいるSC8810搭載機について、fastcardtechで見る限り

とか、そんな感じの価格です。
K-Touch、Lenovoも出しているのがちょっと意外です。

まぁ、個人的には、MediaTekチップセットに対応するべきなんじゃん?と思うわけですが、そこまではやらないのかなぁ・・・

SpreadtrumのSC8810(SP8810)とSC9610というCPU


中華スマホを見ていると、時々見慣れない「SP8810」とか「SC8810」とかいうチップを積んだものが出てきます。

例えば、↓のHaipad Galaxy S3 i9300とか。

調べてみると、Spreadtrum社から出ている「SC8810」というチップのことでした。(SP8810はメーカ名を略してしまっているようです)

SC8810 TD-HSPA/TD-SCDMA/EDGE/GPRS/GSM 1GHz Low-Cost Smartphone Platform

スペックは
・40nmプロセス製造
・CPU Cortex-A5ベース 1GHzまで
・GPU Mali-400
・メインメモリ 1GBまで
・内蔵ROM 4GBまで
・対応電波形式2G GSM 850/900/1800/1900MHz
・対応電波形式3G TD-SCDMA(3GPP R2) 2010~2025MHz/1880~1920MHz/2300~2400MHz
・ディスプレイズのメインターゲット WVGA
・カメラ 5MP

という感じで、中国のみで使える3GのTD-SCDMAしか対応していないので、日本では使えない感じですね。

このSpreadtrum社は、4G用にSC9610というものが今後出すようです。(発表は終わったけど、出荷がまだ)
TD-LTE/TD-SCDMA/EDGE/GPRS/GSM Single-Chip Baseband Modem

こちらも、中国国内向けなのようで、「TD-LTE/TD-SCDMA/GSM」対応です。
プロセスルールは40nmのままなようなので、性能面ではちょっと微妙なんじゃないのかなぁ、とか思います。
とはいえ、スペック上はDOWN 100Mbps/UP 50Mbps対応なようなので、ソフトバンクあたりから廉価ルータで採用したりするんじゃないのかなぁ、とか思います。


2014/01/09 追記

現在は、WCDMA向けの4コアSC7735S/SC7730Aや1コアのSC7710や、TD-SCDMA/WCDMA両対応のSC8735Sなどが提供されています。
Spreadtrum社から4コアCPU SC8735S/SC8835S/SC7735Sなど5製品がリリース(2014/01/08)
Spreadtrum SC7710搭載のAndroidが日本公式発売!その名もfreetel!(2013/09/11)