HuaweiのCentOS派生 Euler OSとopenEuler

Huaweiの作ったIoT向けOS LiteOS (github)、Android代替OSのHarmonyOS(鴻蒙OS)について調べていたらHuaweiがx86_64/ARMサーバ向けにEuler OSというのを出していることを知った。

公式: EulerOS

EulerOS Introductionによれば「ARM64完全対応」「セキュリティ強化」「キャリアで採用されるレベルの安定性」「Linuxコンテナ推し」らしい

DownloadリンクHuawei Mirrorsリンクを見るとインストール用ISOが入手可能となっている。

で、このEuler OSのベースは何かな、と調べて見るとopenEulerが出てくる。ちゃんとHuaweiが日本での商標を確保しているようだ。

openEuler自体はCentOSをベースとしており、このopenEulerからさらに派生しているOSがあると

中国科学院软件研究所 EulixOS
まだ生きていた TurboLinux
普华软件 isoft-linux
HopeEDGE

さて、openEule自体は3月から、2年ごとのLTSバージョンと半年リリースバージョンの2種類で出るようになったらしい(openEuler community release rule and life cycle management)

いま出ているopenEuler 20.03 LTSは長期サポートバージョンということになる。

このバージョンはCentOS8をベースとしているが、CentOS8 20.04よりパッケージバージョンがちょっと古い、という構成になっていた。

そして、CentOS8と比べるとパッケージがいくつか存在していなかったりした。例えば、open-vm-toolsとかが入っていない。

デスクトップ系の利用は考慮されていないようで、パッケージグループのインストールを行おうとすると、パッケージがない、というエラーになるものが結構ある。(パッケージリストの精査が行われておらず、CentOSにはあるがopenEulerには存在しないパッケージを指定している)

インストールしてみよう

openEuler 20.03 LTSのISOで仮想マシンを起動してみる
(セキュアブート非対応な点に注意)

画像

CentOS8の時とほぼ同じ感じです

画像

言語選択が「English」と「中文」しかない、というのが大きな違いですかね

画像

2021/04/19追記: openEuler 20.03-LTS-SP1ではRHEL8/CentOS8のパスワード設定とユーザ作成画面統合が反映されていました

ソフトウェアの選択も大きく違いますね。

標準選択が「Minimal Install」となっていて、「Server」と「Virtualization Host」が選べるという形です。(ただ、インストール後、dnf groups install Serverを実行するとエラーになるという…)

CentOS8だと簡単なパスワードでも設定できたのですが、openEulerだと断固として拒否してきました。

起動するとkernel 4.19.90-2003.4.0.0036.oe1で動作していました。(2021/04/19追記 20.03LTS SP1では 4.19.90-2012.5.0.0054.oe1 でした)

また、驚くべき事に、何もレポジトリが登録されておらず、アップデートも何もできない状態だという…(2021/04/19追記 20.03LTS SP1ではちゃんとアップデートできました)

画像

openEulerのマニュアル「Using the DNF to Manage Software Packages」に/etc/yum.repos.d/openEuler_aarch64.repo のサンプルがあったのでそれをマネしてx86_64用に書いてみる。「Installing the OS Release Package」にupdateレポジトリも載っていたので下記の様に書いてみた。

[root@openeuler ~]# cat /etc/yum.repos.d/openEuler_x86_64.repo
#Copyright (c) [2019] Huawei Technologies Co., Ltd.
#generic-repos is licensed under the Mulan PSL v1.
#You can use this software according to the terms and conditions of the Mulan PSL v1.
#You may obtain a copy of Mulan PSL v1 at:
#    http://license.coscl.org.cn/MulanPSL
#THIS SOFTWARE IS PROVIDED ON AN "AS IS" BASIS, WITHOUT WARRANTIES OF ANY KIND, EITHER EXPRESS OR
#IMPLIED, INCLUDING BUT NOT LIMITED TO NON-INFRINGEMENT, MERCHANTABILITY OR FIT FOR A PARTICULAR
#PURPOSE.
#See the Mulan PSL v1 for more details.
[osrepo]
name=osrepo
baseurl=https://repo.openeuler.org/openEuler-20.03-LTS/OS/x86_64/
enabled=1
gpgcheck=1
gpgkey=https://repo.openeuler.org/openEuler-20.03-LTS/OS/x86_64/RPM-GPG-KEY-openEuler

[update]
name=update
baseurl=https://repo.openeuler.org/openEuler-20.03-LTS/update/x86_64/
enabled=1
gpgcheck=0
[EPOL]
name=EPOL
baseurl=https://repo.openeuler.org/openEuler-20.03-LTS/EPOL/x86_64/
enabled=1
gpgcheck=0
[root@openeuler ~]#

これを設定することで「yum update -y」でパッケージアップデートが完了した。

なお、アップデート後はレポジトリファイルがちゃんと設定されて、以下のようになった。

[root@openeuler ~]# cat /etc/yum.repos.d/openEuler.repo
#generic-repos is licensed under the Mulan PSL v2.
#You can use this software according to the terms and conditions of the Mulan PSL v2.
#You may obtain a copy of Mulan PSL v2 at:
#    http://license.coscl.org.cn/MulanPSL2
#THIS SOFTWARE IS PROVIDED ON AN "AS IS" BASIS, WITHOUT WARRANTIES OF ANY KIND, EITHER EXPRESS OR
#IMPLIED, INCLUDING BUT NOT LIMITED TO NON-INFRINGEMENT, MERCHANTABILITY OR FIT FOR A PARTICULAR
#PURPOSE.
#See the Mulan PSL v2 for more details.

[OS]
name=OS
baseurl=http://repo.openeuler.org/openEuler-20.03-LTS/OS/$basearch/
enabled=1
gpgcheck=1
gpgkey=http://repo.openeuler.org/openEuler-20.03-LTS/OS/$basearch/RPM-GPG-KEY-openEuler

[everything]
name=everything
baseurl=http://repo.openeuler.org/openEuler-20.03-LTS/everything/$basearch/
enabled=1
gpgcheck=1
gpgkey=http://repo.openeuler.org/openEuler-20.03-LTS/everything/$basearch/RPM-GPG-KEY-openEuler

[EPOL]
name=EPOL
baseurl=http://repo.openeuler.org/openEuler-20.03-LTS/EPOL/$basearch/
enabled=1
gpgcheck=1
gpgkey=http://repo.openeuler.org/openEuler-20.03-LTS/OS/$basearch/RPM-GPG-KEY-openEuler

[debuginfo]
name=debuginfo
baseurl=http://repo.openeuler.org/openEuler-20.03-LTS/debuginfo/$basearch/
enabled=1
gpgcheck=1
gpgkey=http://repo.openeuler.org/openEuler-20.03-LTS/debuginfo/$basearch/RPM-GPG-KEY-openEuler

[source]
name=source
baseurl=http://repo.openeuler.org/openEuler-20.03-LTS/source/
enabled=1
gpgcheck=1
gpgkey=http://repo.openeuler.org/openEuler-20.03-LTS/source/RPM-GPG-KEY-openEuler

[update]
name=update
baseurl=http://repo.openeuler.org/openEuler-20.03-LTS/update/$basearch/
enabled=0
gpgcheck=1
gpgkey=http://repo.openeuler.org/openEuler-20.03-LTS/OS/$basearch/RPM-GPG-KEY-openEuler
[root@openeuler ~]#

上記のレポジトリファイル、注意が必要な点として「updateレポジトリが有効になっていない」というものがある。(2021/04/19追記 20.03LTS SP1でもupdateレポジトリは有効になっていません)

「dnf config-manager –enable update」を実行して有効にする必要がある。

[root@openeuler ~]# dnf repolist --all
repo id                             repo name                           status
EPOL                                EPOL                                enabled
OS                                  OS                                  enabled
debuginfo                           debuginfo                           enabled
everything                          everything                          enabled
source                              source                              enabled
update                              update                              disabled
[root@openeuler ~]# dnf config-manager --enable update
[root@openeuler ~]# dnf repolist --all
repo id                             repo name                            status
EPOL                                EPOL                                 enabled
OS                                  OS                                   enabled
debuginfo                           debuginfo                            enabled
everything                          everything                           enabled
source                              source                               enabled
update                              update                               enabled
[root@openeuler ~]#

よく分からないのが「dnf group list」で表示されるグループを指定してインストールするとエラーになるという事象..(2021/04/19追記 20.03LTS SP1ではこの現象は解消していました)

画像

インストール時に「Server」を選択していた場合はちゃんとインストールできている。

どちらもレポジトリファイル自体は同じなのでよく分からない…それどころか、Serverでインストールされている環境で「dnf group install Server」を実行しても、同じパッケージが無い、と言われ、またインストールもされていない。という状態

現状、Minimal Install以外の選択肢は正常に動作していない恐れが…

とりあえず、ひとしきり見てみた感じではCentOS8でパッケージ構成がちょっと違うバージョンという雰囲気だった。

デスクトップ(X-Window)の利用はあまり考えられていないようで、パッケージがぼろぼろと足らないので注意。

また、vSphere環境用のopen-vm-toolsも用意されていない。

Euler OS 2.0 SP5の場合

ソフトウェアの選択肢が異なっており、「Base System」「Developer Mode」「Cloud Server」「Server with GUI」となっていた。標準選択はBase System

パスワードの複雑性要求はopenEuler 20.03LTSと同じレベルでした。

再起動するとkernel 3.10.0-862.14.1.0.h209.eulerosv2r7で起動してきた。レポジトリの登録は無し

Euler OS公式のMirror Listを見ていくと「/mirrors_os2/euler/2.5/os/x86_64/」というのがあり、そこにはupdatesディレクトリとアップデートされたらしきパッケージもあるので、ここをレポジトリとして指定してみる。

# cat /etc/yum.repos.d/euleros.repo
[OS]
name=OS
baseurl=https://mirrors.huaweicloud.com/euler/2.5/os/$basearch/
enabled=1
gpgcheck=0

updateレポジトリ相当の内容は上記レポジトリに含まれている模様。

アップデート後のkernelは3.10.0-862.14.1.5.h442.eulerosv2r7 になった。

なお、何故かEuler OS 2.0 SP5の初期状態ではsshからのrootユーザログインが”パスワードが違う”というエラーでログインできなかった。アップデート後は正常にsshログインが可能となった。

[root@euleros ~]# df
Filesystem               1K-blocks    Used Available Use% Mounted on
/dev/mapper/euleros-root  36357632 1492596  32988456   5% /
devtmpfs                   3983580       0   3983580   0% /dev
tmpfs                      3996440       0   3996440   0% /dev/shm
tmpfs                      3996440    9048   3987392   1% /run
tmpfs                      3996440       0   3996440   0% /sys/fs/cgroup
/dev/sda2                   999320  157676    772832  17% /boot
/dev/sda1                   204580    8596    195984   5% /boot/efi
/dev/mapper/euleros-home  17745188   45080  16775644   1% /home
tmpfs                       799288       0    799288   0% /run/user/0
[root@euleros ~]# uname -a
Linux euleros 3.10.0-862.14.1.5.h442.eulerosv2r7.x86_64 #1 SMP Fri May 15 22:01:58 UTC 2020 x86_64 x86_64 x86_64 GNU/Linux
[root@euleros ~]# yum grouplist
Loaded plugins: fastestmirror
There is no installed groups file.
Maybe run: yum groups mark convert (see man yum)
Loading mirror speeds from cached hostfile
Available Environment Groups:
   Base System
   Developer Mode
   Cloud Server
   Server with GUI
Available Groups:
   Compatibility Libraries
   Development Tools
   Security Tools
   Smart Card Support
Done
[root@euleros ~]#

とりあえず「yum groupinstall “Server with GUI”」でパッケージを追加して再起動。

「1」を選んで

「2」を選んで

「c」と「c」で進めると普通のログイン画面に到達

rootでログインしたあと「init 5」して起動する画面はCentOSと変わりは無い

ログイン完了すると、EulerOSの壁紙デスクトップに到着。

「systemctl set-default graphical.target」でログイン画面自体をGUIにした場合は下記の様になる。

また、EulerOS2.0だとopen-vm-toolsがあった。

NetVault 用firewall設定 for RHEL/Windows

NetVaultサーバをRHEL上にたてて、クライアントにNetAppとRHELとWindows Serverがいる場合のファイアウォール設定サンプル。

必要なポートについては「Netvault 13.1.2 管理ガイド NetVaultが使用するポートNetVault 12.0管理ガイド ファイアウォールの設定の例より流用。

NetVaultサーバ/クライアント間の基本的な通信はネットワークマネージャによりポート20031のTCP/UDPで行われる。
またクライアント上でコミュニケーションマネージャがポート20032 TCPを使用する。

また、NDMPバックアップの場合、NetVaultサーバ側でポート10000 TCPと40000 TCPを使用する。

設定はOS側のfirewall設定と、NetVault側のファイアウォール設定の2つを行う。

NetVault側ファイアウォール設定

NetVaultサーバ側は以下のように設定する。設定したあとはサービス再起動が必須。

デバイス待ち受けポート50100-50199
デバイス接続ポート50200-50299
メッセージ チャンネルの待ち受けポート50300-50399
メッセージ チャンネルの接続ポート50400-50499
NDMPコントロール チャンネルの接続ポート10000
NetVault NDMPデータ チャンネルの待ち受けポート40000
NetVaultマシン間の内部的な通信に使用するポート50500-50599

クライアント側はNDMP関連設定がなくでも良い。設定したあとはサービス再起動が必須。

デバイス待ち受けポート50100-50199
デバイス接続ポート50200-50299
メッセージ チャンネルの待ち受けポート50300-50399
メッセージ チャンネルの接続ポート50400-50499
NDMPコントロール チャンネルの接続ポート
NetVault NDMPデータ チャンネルの待ち受けポート
NetVaultマシン間の内部的な通信に使用するポート50500-50599

クライアント側のfirewallが動いている場合、NetVaultサーバからの設定変更を受け付けることができない。Windowsの場合はスタートメニューにある「NetVault Configurator」を起動して変更する。

Linuxの場合は、NetVaultクライアント側で「txtconfig」コマンドを実行して設定を変更する。(Windowsにもtxtconfigがあるが、日本語が文字化けをする)

txtconfigを実行すると以下のような画面が表示される。

「p」と入力すると、2枚目のメニューが表示される。この中の「19. ファイアウォール」を変更するため「19」と入力する。

上から順に設定を変更していく。

最後は「s」を入力し、変更を保存して終了する。(qだと設定を反映しない)

OS側firewall設定

サーバ側として以下を開ける
 ・8443 TCP (管理画面)
 ・10000 TCP (NDMP)
 ・40000 TCP (NDMP)
 ・20031-20032 TCP
 ・20031 UDP
 ・50100-50599 TCP

クライアント側は管理画面用の8443と、NDMP用の10000と40000の設定を抜く。

CentOS7クライアントの場合以下とした

# firewall-cmd --permanent --zone=public --add-port=8443/tcp
# firewall-cmd --permanent --zone=public --add-port=10000/tcp
# firewall-cmd --permanent --zone=public --add-port=40000/tcp
# firewall-cmd --permanent --zone=public --add-port=20031-20032/tcp
# firewall-cmd --permanent --zone=public --add-port=20031/udp
# firewall-cmd --permanent --zone=public --add-port=50100-50599/tcp
# firewall-cmd --reload

Windowsクライアントの場合以下とした。

netsh advfirewall firewall add rule name=”NVBU TCP in ports” dir=in protocol=tcp localport=20031-20032 action=allow
netsh advfirewall firewall add rule name=”NVBU TCP in ports” dir=in protocol=tcp localport=50100-50599 action=allow

netsh advfirewall firewall add rule name=”NVBU TCP out ports” dir=out protocol=tcp localport=20031-20032 action=allow
netsh advfirewall firewall add rule name=”NVBU TCP out ports” dir=out protocol=tcp localport=50100-50599 action=allow

netsh advfirewall firewall add rule name=”NVBU UDP in ports” dir=in protocol=udp localport=20031 action=allow
netsh advfirewall firewall add rule name=”NVBU UDP out ports” dir=out protocol=udp localport=20031 action=allow

最後にNetVaultのクライアント管理にてクライアント追加を行う際に「クライアントはファイアウォールの外側に存在」にチェックを入れることを忘れないこと。(入れないとNetVaultサーバからクライアントへのアクセスに指定したポートを使用しない)

CentOS 7 / Oracle Linux 7でWordPressサーバを建てる

この間、Oracle Linux 7ベースのOracle Autonomouse Linux 環境にWordPressサーバを建てる手順を書いたけど、そういえばベースとなるCent OS 7(Oracle Linux 7)環境でWordpressサーバを建てる手順を書いたことなかったな、と書いてみる。

前準備

CentOS7として基本的な設定を行っていく。

準備1:パッケージのアップデート

インストール済みのパッケージを最新にするため「yum update」を実行する

$ sudo yum update -y

準備2:日本時間にする

日本に住んでいる場合、日本時間表記の方が使いやすいので、OSも日本時間表示に設定する。

$ sudo timedatectl set-timezone Japan

変更されたことを確認するには「timedatectl」を実行する。

$ timedatectl
      Local time: Tue 2020-07-07 10:04:40 JST
  Universal time: Tue 2020-07-07 01:04:40 UTC
        RTC time: Tue 2020-07-07 01:04:38
       Time zone: Japan (JST, +0900)
     NTP enabled: yes
NTP synchronized: yes
 RTC in local TZ: no
      DST active: n/a
$

準備3:パッケージの自動アップデート設定をする

方針にもよりますが、最近は死ぬパッケージが配布されることは少ないので、自動アップデートしてしまえ、と、yum-cronによる自動アップデート設定を入れています。

まず、yum-cron パッケージをインストールします。

$ sudo yum install yum-cron

次に /etc/yum/yum-cron.conf を編集して自動アップデートを有効にします。

$ sudo vi /etc/yum/yum-cron.conf

ファイル内にある「apply_updates = no」を「apply_updates = yes」に変更します。

変更後の該当部分は以下の様になります。

# Whether updates should be applied when they are available.  Note
# that download_updates must also be yes for the update to be applied.
apply_updates = yes

準備4:EPELレポジトリの追加

EPELレポジトリが必要になるので追加します。

$ sudo yum install epel-release

注:RHEL 7の場合は epelパッケージをダウンロードしてインストールします。

また、後述するphpおよびMariaDBのインストールでは、ol7_addons収録のoniguruma-5.9.5 を使用します。epel収録のoniguruma-6.8.2では依存関係解決でエラーとなりますので、epel収録のonigurumaを使用しないよう設定します。

設定は /etc/yum.repos.d/epel.repo の[epel]に対して「exclude=oniguruma」という記述を追加します。

[epel]
name=Extra Packages for Enterprise Linux 7 - $basearch
#baseurl=http://download.fedoraproject.org/pub/epel/7/$basearch
metalink=https://mirrors.fedoraproject.org/metalink?repo=epel-7&arch=$basearch&infra=$infra&content=$contentdir
failovermethod=priority
enabled=1
gpgcheck=1
gpgkey=file:///etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY-EPEL-7
exclude=oniguruma

インターネット公開用準備

インターネット公開にあたりやっておいた方が良いことです。

fail2ban導入

公開サーバには各種アタックが頻繁にやってきます。管理用sshポートにも行われ無駄にCPU資源とトラフィックを食われます。

多少なりとも低減した方がいいので、fail2banというEPELレポジトリに含まれるソフトウェアを導入します。

fail2banは、ログイン失敗ログなどを監視し、一定数を超えたら該当するIPアドレスからのアクセスを一定期間受け付けなくする仕組みです。

$  sudo yum install fail2ban

fail2banの設定は /etc/fail2ban/ にあり、fail2ban.confやjail.confなどがあります。

しかし、ユーザ側で設定を追加修正したい場合はこれらのファイルを直接編集するのではなく、 /etc/fail2ban/jail.local というファイルを作成してそこに行っていきます。

$ sudo vi /etc/fail2ban/jail.local

/etc/fail2ban/jail.localには下記の様な内容を記載します。

[DEFAULT]
# 86400秒=24時間以内に5回不審なアクセスがあったら24時間BAN
bantime  = 86400
findtime  = 86400
maxretry = 5
# 259200秒=3日以内に5回不審なアクセスがあったら3日間BAN
#bantime  = 259200
#findtime  = 259200
#maxretry = 5

# 除外IP
ignoreip = 127.0.0.1 127.0.0.0/8 10.0.0.0/8 172.16.0.0/12 192.168.0.0/16 <既知>の固定IPがあれば追加>

[sshd]
enabled = true
banaction = firewallcmd-ipset

bantime/findtimeは2種類書いてありますが、まずは24時間で設定して、管理アクセス等に問題がないことを確認したら3日に変更するなどしてください。

設定が終わったらfail2banサービスを起動するための設定を入れていきます。

まず、初期状態は起動しない設定であるためenableに変更します。

$ systemctl list-unit-files|grep fail
fail2ban.service                              disabled
$ sudo systemctl enable fail2ban.service
Created symlink from /etc/systemd/system/multi-user.target.wants/fail2ban.service to /usr/lib/systemd/system/fail2ban.service.
$ systemctl list-unit-files|grep fail
fail2ban.service                              enabled
$

次にfail2banを起動します。

$ systemctl status fail2ban.service
● fail2ban.service - Fail2Ban Service
   Loaded: loaded (/usr/lib/systemd/system/fail2ban.service; enabled; vendor preset: disabled)
   Active: inactive (dead)
     Docs: man:fail2ban(1)
$ sudo systemctl start fail2ban.service
$ systemctl status fail2ban.service
● fail2ban.service - Fail2Ban Service
   Loaded: loaded (/usr/lib/systemd/system/fail2ban.service; enabled; vendor preset: disabled)
   Active: active (running) since Tue 2020-07-07 10:23:36 JST; 2s ago
     Docs: man:fail2ban(1)
  Process: 2099 ExecStartPre=/bin/mkdir -p /run/fail2ban (code=exited, status=0/SUCCESS)
 Main PID: 2100 (f2b/server)
   CGroup: /system.slice/fail2ban.service
           mq2100 /usr/bin/python -s /usr/bin/fail2ban-server -xf start

Jul 07 10:23:36 phoenix-websa-jp systemd[1]: Starting Fail2Ban Service...
Jul 07 10:23:36 phoenix-websa-jp systemd[1]: Started Fail2Ban Service.
Jul 07 10:23:37 phoenix-websa-jp fail2ban-server[2100]: Server ready

動作確認を行います。

わざとパスワードを間違えるなどして /var/log/fail2ban.log にログが出力されることを確認します。

Webサーバ用ポート公開設定

標準ではdhcpv6-clientとsshのポートしか公開されていないため、Webサーバを建てても外部からアクセスできません。

http(ポート80)とhttps(ポート443)を公開する設定を行います。

まず現状を確認します。

$ sudo firewall-cmd --list-all
public (active)
  target: default
  icmp-block-inversion: no
  interfaces: ens3
  sources:
  services: dhcpv6-client ssh
  ports:
  protocols:
  masquerade: no
  forward-ports:
  source-ports:
  icmp-blocks:
  rich rules:
$ 

httpとhttpsの公開設定を入れます。

$ sudo firewall-cmd --permanent --zone=public --add-service=http
success
$ sudo firewall-cmd --permanent --zone=public --add-service=https
success
$

reloadを行って設定を反映します。

$ sudo firewall-cmd --reload
success
$ sudo firewall-cmd --list-all
public (active)
  target: default
  icmp-block-inversion: no
  interfaces: ens3
  sources:
  services: dhcpv6-client http https ssh
  ports:
  protocols:
  masquerade: no
  forward-ports:
  source-ports:
  icmp-blocks:
  rich rules:
$

php 7.4追加編

Oralce Linux 7だと簡単に追加できたりするPHP Packages for Oracle Linuxを利用する。

/etc/yum.repos.d/oracle-php.repo というファイルを作って下記を記載する。(sudo vi /etc/yum.repos.d/oracle-php.repo )

[ol7_developer_php74]
name=Oracle Linux $releasever PHP 7.4 Packages for Development and test ($basearch)
baseurl=https://yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL7/developer/php74/$basearch/
#gpgkey=file:///etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY-oracle
gpgcheck=0
enabled=1

[ol7_addons]
name=Oracle Linux $releasever Add ons ($basearch)
baseurl=https://yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL7/addons/$basearch/
#gpgkey=file:///etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY-oracle
gpgcheck=0
enabled=1

上記では「ol7_developer_php74」と「ol7_addons」を追加しているが、ol7_addonsの方はMariaDBのインストール時にも必要になるレポジトリとなる。

phpをインストールします。あとでWordpressから要求されるパッケージもあるのでいろいろインストールします。(php-pecl-imagick と php-mbstring はパッケージの依存の問題でインストール不可だった )

$ sudo yum install php php-json php-bcmath php-pear-Net-Curl php-gd php-mbstring
<略>
--> Finished Dependency Resolution

Dependencies Resolved

================================================================================
 Package                 Arch   Version               Repository           Size
================================================================================
Installing:
 php                     x86_64 7.4.7-1.0.1.el7       ol7_developer_php74 3.4 M
 php-bcmath              x86_64 7.4.7-1.0.1.el7       ol7_developer_php74  56 k
 php-gd                  x86_64 7.4.7-1.0.1.el7       ol7_developer_php74  72 k
 php-json                x86_64 7.4.7-1.0.1.el7       ol7_developer_php74  58 k
 php-pear-Net-Curl       noarch 1.2.5-10.el7          epel                 13 k
 php-mbstring            x86_64 7.4.7-1.0.1.el7       ol7_developer_php74  500 k
Installing for dependencies:
 apr                     x86_64 1.4.8-5.el7           base                103 k
 apr-util                x86_64 1.5.2-6.el7           base                 92 k
 dejavu-fonts-common     noarch 2.33-6.el7            base                 64 k
 dejavu-sans-fonts       noarch 2.33-6.el7            base                1.4 M
 fontconfig              x86_64 2.13.0-4.3.el7        base                254 k
 fontpackages-filesystem noarch 1.44-8.el7            base                9.9 k
 gd-last                 x86_64 2.1.1-2.el7           ol7_developer_php74 140 k
 httpd                   x86_64 2.4.6-93.el7.centos   base                2.7 M
 httpd-tools             x86_64 2.4.6-93.el7.centos   base                 92 k
 jbigkit-libs            x86_64 2.0-11.el7            base                 46 k
 libX11                  x86_64 1.6.7-2.el7           base                607 k
 libX11-common           noarch 1.6.7-2.el7           base                164 k
 libXau                  x86_64 1.0.8-2.1.el7         base                 29 k
 libXpm                  x86_64 3.5.12-1.el7          base                 55 k
 libjpeg-turbo           x86_64 1.2.90-8.el7          base                135 k
 libtiff                 x86_64 4.0.3-32.el7          base                171 k
 libvpx                  x86_64 1.3.0-5.el7_0         base                498 k
 libxcb                  x86_64 1.13-1.el7            base                214 k
 libxslt                 x86_64 1.1.28-5.el7          base                242 k
 mailcap                 noarch 2.1.41-2.el7          base                 31 k
 php-cli                 x86_64 7.4.7-1.0.1.el7       ol7_developer_php74 5.1 M
 php-common              x86_64 7.4.7-1.0.1.el7       ol7_developer_php74 1.1 M
 php-pear                noarch 1:1.9.4-21.el7        base                357 k
 php-process             x86_64 7.4.7-1.0.1.el7       ol7_developer_php74  76 k
 php-xml                 x86_64 7.4.7-1.0.1.el7       ol7_developer_php74 185 k
 oniguruma               x86_64 5.9.5-3.el7           ol7_addons          128 k

Transaction Summary
================================================================================
Install  6 Packages (+26 Dependent packages)

Total download size: 17 M
Installed size: 68 M
Is this ok [y/d/N]: y
<略>
$

この操作によりWebサーバもインストールされている。

なお、php-mbstringのインストールで失敗する場合、epel収録のoniguruma 6がインストールされているか、oniguruma 5がレポジトリ内に見つからない、というものです。

oniguruma 5はol7_addonに含まれます。

MariaDB設定編

CentOS7ではmariadb 5.5.65が用意されている。しかし、このバージョンはWordPress推奨ではないため、最新版のMariaDBをMariaDB Foundationから入手しインストールする。

「/etc/yum.repos.d/mariadb.repo」というファイルを作り、以下の内容を入力。(sudo vi /etc/yum.repos.d/mariadb.repo)

# MariaDB 10.5 CentOS repository list - created 2020-07-07 02:24 UTC
# http://downloads.mariadb.org/mariadb/repositories/
[mariadb]
name = MariaDB
baseurl = http://yum.mariadb.org/10.5/centos7-amd64
gpgkey=https://yum.mariadb.org/RPM-GPG-KEY-MariaDB
gpgcheck=1

そして、mariadb-serverをインストールします。

$ sudo yum install MariaDB-server MariaDB-client
<略>
--> Finished Dependency Resolution

Dependencies Resolved

================================================================================
 Package                    Arch      Version                  Repository  Size
================================================================================
Installing:
 MariaDB-client             x86_64    10.5.4-1.el7.centos      mariadb     13 M
 MariaDB-compat             x86_64    10.5.4-1.el7.centos      mariadb    2.2 M
     replacing  mariadb-libs.x86_64 1:5.5.65-1.el7
 MariaDB-server             x86_64    10.5.4-1.el7.centos      mariadb     26 M
Installing for dependencies:
 MariaDB-common             x86_64    10.5.4-1.el7.centos      mariadb     81 k
 boost-program-options      x86_64    1.53.0-28.el7            base       156 k
 galera-4                   x86_64    26.4.5-1.el7.centos      mariadb    9.5 M
 pcre2                      x86_64    10.23-2.el7              base       201 k
 perl-Compress-Raw-Bzip2    x86_64    2.061-3.el7              base        32 k
 perl-Compress-Raw-Zlib     x86_64    1:2.061-4.el7            base        57 k
 perl-DBI                   x86_64    1.627-4.el7              base       802 k
 perl-Data-Dumper           x86_64    2.145-3.el7              base        47 k
 perl-IO-Compress           noarch    2.061-2.el7              base       260 k
 perl-Net-Daemon            noarch    0.48-5.el7               base        51 k
 perl-PlRPC                 noarch    0.2020-14.el7            base        36 k
 socat                      x86_64    1.7.3.2-2.el7            base       290 k

Transaction Summary
================================================================================
Install  3 Packages (+12 Dependent packages)

Total download size: 52 M
Is this ok [y/d/N]: y
<略>
$

MariaDBサーバの自動起動を設定します。

$ systemctl list-unit-files|grep mariadb
mariadb.service                               disabled
mariadb@.service                              disabled
$ sudo systemctl enable mariadb.service
Created symlink from /etc/systemd/system/multi-user.target.wants/mariadb.service to /usr/lib/systemd/system/mariadb.service.
$ systemctl list-unit-files|grep mariadb
mariadb.service                               enabled
mariadb@.service                              disabled
$

MariaDBを起動します。

$ systemctl status mariadb.service
● mariadb.service - MariaDB 10.5.4 database server
   Loaded: loaded (/usr/lib/systemd/system/mariadb.service; enabled; vendor preset: disabled)
  Drop-In: /etc/systemd/system/mariadb.service.d
           mqmigrated-from-my.cnf-settings.conf
   Active: inactive (dead)
     Docs: man:mariadbd(8)
           https://mariadb.com/kb/en/library/systemd/
$ sudo systemctl start mariadb.service
$ systemctl status mariadb.service
● mariadb.service - MariaDB 10.5.4 database server
   Loaded: loaded (/usr/lib/systemd/system/mariadb.service; enabled; vendor preset: disabled)
  Drop-In: /etc/systemd/system/mariadb.service.d
           mqmigrated-from-my.cnf-settings.conf
   Active: active (running) since Tue 2020-07-07 11:30:10 JST; 1s ago
     Docs: man:mariadbd(8)
           https://mariadb.com/kb/en/library/systemd/
  Process: 32580 ExecStartPost=/bin/sh -c systemctl unset-environment _WSREP_START_POSITION (code=exited, status=0/SUCCESS)
  Process: 32554 ExecStartPre=/bin/sh -c [ ! -e /usr/bin/galera_recovery ] && VAR= ||   VAR=`cd /usr/bin/..; /usr/bin/galera_recovery`; [ $? -eq 0 ]   && systemctl set-environment _WSREP_START_POSITION=$VAR || exit 1 (code=exited, status=0/SUCCESS)
  Process: 32552 ExecStartPre=/bin/sh -c systemctl unset-environment _WSREP_START_POSITION (code=exited, status=0/SUCCESS)
 Main PID: 32565 (mariadbd)
   Status: "Taking your SQL requests now..."
   CGroup: /system.slice/mariadb.service
           mq32565 /usr/sbin/mariadbd

Jul 07 11:30:10 phoenix-websa-jp mariadbd[32565]: 2020-07-07 11:30:10 0 [Note...
Jul 07 11:30:10 phoenix-websa-jp mariadbd[32565]: 2020-07-07 11:30:10 0 [Note...
Jul 07 11:30:10 phoenix-websa-jp mariadbd[32565]: 2020-07-07 11:30:10 0 [Note...
Jul 07 11:30:10 phoenix-websa-jp mariadbd[32565]: 2020-07-07 11:30:10 0 [Note...
Jul 07 11:30:10 phoenix-websa-jp mariadbd[32565]: 2020-07-07 11:30:10 0 [Note...
Jul 07 11:30:10 phoenix-websa-jp mariadbd[32565]: 2020-07-07 11:30:10 0 [Note...
Jul 07 11:30:10 phoenix-websa-jp mariadbd[32565]: 2020-07-07 11:30:10 0 [Note...
Jul 07 11:30:10 phoenix-websa-jp mariadbd[32565]: 2020-07-07 11:30:10 0 [Note...
Jul 07 11:30:10 phoenix-websa-jp mariadbd[32565]: Version: '10.5.4-MariaDB'  ...
Jul 07 11:30:10 phoenix-websa-jp systemd[1]: Started MariaDB 10.5.4 database....
Hint: Some lines were ellipsized, use -l to show in full.
$

最後にWordpress用データベースを作成します。

$ sudo mysql -u root
Welcome to the MariaDB monitor.  Commands end with ; or \g.
Your MariaDB connection id is 4
Server version: 10.5.4-MariaDB MariaDB Server

Copyright (c) 2000, 2018, Oracle, MariaDB Corporation Ab and others.

Type 'help;' or '\h' for help. Type '\c' to clear the current input statement.

MariaDB [(none)]> create database DB名 character set utf8;
Query OK, 1 row affected (0.000 sec)

MariaDB [(none)]> grant all on DB名.* to wordpress@localhost identified by 'パスワード';
Query OK, 0 rows affected (0.002 sec)

MariaDB [(none)]> quit
Bye
$

Webサーバ SSL設定編

昨今のWebサーバはSSL化が必須です。

Let’s Encriptを利用したSSL化が使用しやすいですが、certbotだと仕組みが大がかりになってしまうので小回りが利くshellベースのdehydratedを使用します。

EPELレポジトリに含まれているため導入は簡単です。

$ sudo yum install dehydrated
<略>--> Finished Dependency Resolution

Dependencies Resolved

================================================================================
 Package             Arch            Version                Repository     Size
================================================================================
Installing:
 dehydrated          noarch          0.6.5-1.el7            epel           85 k

Transaction Summary
================================================================================
Install  1 Package

Total download size: 85 k
Installed size: 164 k
Is this ok [y/d/N]: y
<略>
$

dehydratedによるSSL証明書取得処理には /var/www/dehydrated が使用されるためディレクトリを作成します。

$ sudo mkdir  /var/www/dehydrated

http://~/.well-known/acme-challenge でアクセスした時に上記ディレクトリが開くようApacheの設定を /etc/httpd/conf.d/dehydrated.conf として作成します。(sudo vi /etc/httpd/conf.d/dehydrated.conf )

Alias /.well-known/acme-challenge /var/www/dehydrated
<Directory /var/www/dehydrated/>
</Directory>

Webサーバが自動起動するように設定します。

$ systemctl list-unit-files |grep http
httpd.service                                 disabled
$ sudo systemctl enable httpd.service
Created symlink from /etc/systemd/system/multi-user.target.wants/httpd.service to /usr/lib/systemd/system/httpd.service.
$ systemctl list-unit-files |grep http
httpd.service                                 enabled
$

続いてWebサーバを起動します。

$ systemctl status httpd.service
● httpd.service - The Apache HTTP Server
   Loaded: loaded (/usr/lib/systemd/system/httpd.service; enabled; vendor preset: disabled)
   Active: inactive (dead)
     Docs: man:httpd(8)
           man:apachectl(8)
$ sudo systemctl start httpd.service
$ systemctl status httpd.service
● httpd.service - The Apache HTTP Server
   Loaded: loaded (/usr/lib/systemd/system/httpd.service; enabled; vendor preset: disabled)
   Active: active (running) since Tue 2020-07-07 10:55:23 JST; 14s ago
     Docs: man:httpd(8)
           man:apachectl(8)
 Main PID: 30854 (httpd)
   Status: "Total requests: 0; Current requests/sec: 0; Current traffic:   0 B/sec"
   CGroup: /system.slice/httpd.service
           tq30854 /usr/sbin/httpd -DFOREGROUND
           tq30855 /usr/sbin/httpd -DFOREGROUND
           tq30856 /usr/sbin/httpd -DFOREGROUND
           tq30857 /usr/sbin/httpd -DFOREGROUND
           tq30858 /usr/sbin/httpd -DFOREGROUND
           mq30859 /usr/sbin/httpd -DFOREGROUND

Jul 07 10:55:22 phoenix-websa-jp systemd[1]: Starting The Apache HTTP Server...
Jul 07 10:55:23 phoenix-websa-jp systemd[1]: Started The Apache HTTP Server.
Hint: Some lines were ellipsized, use -l to show in full.
$

SSL証明書を発行するホスト名を /etc/dehydrated/domains.txt に記載する。(sudo vi /etc/dehydrated/domains.txt)

1行に複数のホスト名を記載するとaliasになります。

登録作業を開始します。

$ sudo dehydrated --register
# INFO: Using main config file /etc/dehydrated/config
# INFO: Using additional config file /etc/dehydrated/conf.d/local.sh

To use dehydrated with this certificate authority you have to agree to their terms of service which you can find here: https://letsencrypt.org/documents/LE-SA-v1.2-November-15-2017.pdf

To accept these terms of service run `/bin/dehydrated --register --accept-terms`.
$
$ sudo dehydrated --register --accept-terms
# INFO: Using main config file /etc/dehydrated/config
# INFO: Using additional config file /etc/dehydrated/conf.d/local.sh
+ Generating account key...
+ Registering account key with ACME server...
+ Fetching account ID...
+ Done!
$

初回のSSL証明書発行処理を実行します。

$ sudo dehydrated --cron
# INFO: Using main config file /etc/dehydrated/config
# INFO: Using additional config file /etc/dehydrated/conf.d/local.sh
 + Creating chain cache directory /etc/dehydrated/chains
Processing phoenix.websa.jp
 + Creating new directory /etc/dehydrated/certs/phoenix.websa.jp ...
 + Signing domains...
 + Generating private key...
 + Generating signing request...
 + Requesting new certificate order from CA...
 + Received 1 authorizations URLs from the CA
 + Handling authorization for phoenix.websa.jp
 + 1 pending challenge(s)
 + Deploying challenge tokens...
 + Responding to challenge for phoenix.websa.jp authorization...
 + Challenge is valid!
 + Cleaning challenge tokens...
 + Requesting certificate...
 + Checking certificate...
 + Done!
 + Creating fullchain.pem...
 + Done!
$

/etc/dehydrated/certs/ にdomais.txtの各行の一番最初に書いたホスト名のディレクトリが作られており、その中に証明書が配置されています。

$ sudo ls -l /etc/dehydrated/certs/
total 0
drwx------. 2 root root 239 Jul  7 11:04 phoenix.websa.jp
$ sudo ls -l /etc/dehydrated/certs/phoenix.websa.jp/
total 20
-rw-------. 1 root root 1655 Jul  7 11:04 cert-1594087457.csr
-rw-------. 1 root root 2256 Jul  7 11:04 cert-1594087457.pem
lrwxrwxrwx. 1 root root   19 Jul  7 11:04 cert.csr -> cert-1594087457.csr
lrwxrwxrwx. 1 root root   19 Jul  7 11:04 cert.pem -> cert-1594087457.pem
-rw-------. 1 root root 1648 Jul  7 11:04 chain-1594087457.pem
lrwxrwxrwx. 1 root root   20 Jul  7 11:04 chain.pem -> chain-1594087457.pem
-rw-------. 1 root root 3904 Jul  7 11:04 fullchain-1594087457.pem
lrwxrwxrwx. 1 root root   24 Jul  7 11:04 fullchain.pem -> fullchain-1594087457.pem
-rw-------. 1 root root 3243 Jul  7 11:04 privkey-1594087457.pem
lrwxrwxrwx. 1 root root   22 Jul  7 11:04 privkey.pem -> privkey-1594087457.pem
$

なお、Let’s EncryptのSSL証明書は有効期限90日ですが、 /etc/cron.d/dehydrated に更新処理が設定されています。

Apacheに対する設定変更

phpインストール時に導入されたのはhttpのみで、httpsアクセスに関連するモジュール(mod_ssl)はインストールされていません。

$ sudo yum install mod_ssl
<略>
$

mod_sslによりSSL設定ファイルが /etc/httpd/conf.d/ssl.conf に配置されます。

しかし今どきじゃないようなので、ApacheのSSL対応設定をMozilla SSL Configuration Generatorベースの設定をssl-mozilla.confとして記載します。

$ sudo vi /etc/httpd/conf.d/ssl-mozilla.conf 

記載する内容は下記の様になる。

# generated 2020-07-07, Mozilla Guideline v5.4, Apache 2.4.6, OpenSSL 1.0.2k, intermediate configuration, no OCSP
# https://ssl-config.mozilla.org/#server=apache&version=2.4.6&config=intermediate&openssl=1.0.2k&ocsp=false&guideline=5.4

# this configuration requires mod_ssl, mod_rewrite, and mod_headers
<VirtualHost *:80>
    RewriteEngine On
    RewriteRule ^(.*)$ https://%{HTTP_HOST}$1 [R=301,L]
</VirtualHost>

<VirtualHost *:443>
    SSLEngine on
    SSLCertificateFile      /etc/dehydrated/certs/<ホスト名>/cert.pem
    SSLCertificateChainFile /etc/dehydrated/certs/<ホスト名>/chain.pem
    SSLCertificateKeyFile   /etc/dehydrated/certs/<ホスト名>/privkey.pem

    # HTTP Strict Transport Security (mod_headers is required) (63072000 seconds)
    Header always set Strict-Transport-Security "max-age=63072000"
</VirtualHost>

# intermediate configuration
SSLProtocol             all -SSLv3 -TLSv1 -TLSv1.1
SSLCipherSuite          ECDHE-ECDSA-AES128-GCM-SHA256:ECDHE-RSA-AES128-GCM-SHA256:ECDHE-ECDSA-AES256-GCM-SHA384:ECDHE-RSA-AES256-GCM-SHA384:ECDHE-ECDSA-CHACHA20-POLY1305:ECDHE-RSA-CHACHA20-POLY1305:DHE-RSA-AES128-GCM-SHA256:DHE-RSA-AES256-GCM-SHA384
SSLHonorCipherOrder     off

変更後、Webサービスを再起動する。

$ sudo systemctl restart httpd
$

WordPress導入

EPELレポジトリにWordPressパッケージがありますがバージョンが5.1.6と古く、また、WordPress管理画面からのアップデートとのバッティング問題がありますので、パッケージは使用しません。

/var/www/htmlにwordpressのtar.gzを展開します。

$ cd /var/www/html
$ sudo wget https://wordpress.org/latest.tar.gz
$ ls
latest.tar.gz
$ sudo tar xfz latest.tar.gz
$ ls
latest.tar.gz  wordpress
$ sudo rm latest.tar.gz
$ ls -l
total 4
drwxr-xr-x. 5 nobody nfsnobody 4096 Jun 11 06:48 wordpress
$

WordPressディレクトリの所有者をWebサービスのユーザである「apache」に変更します。

$ ps -ef|grep http
root     32093     1  0 11:17 ?        00:00:00 /usr/sbin/httpd -DFOREGROUND
apache   32094 32093  0 11:17 ?        00:00:00 /usr/sbin/httpd -DFOREGROUND
apache   32095 32093  0 11:17 ?        00:00:00 /usr/sbin/httpd -DFOREGROUND
apache   32096 32093  0 11:17 ?        00:00:00 /usr/sbin/httpd -DFOREGROUND
apache   32097 32093  0 11:17 ?        00:00:00 /usr/sbin/httpd -DFOREGROUND
apache   32098 32093  0 11:17 ?        00:00:00 /usr/sbin/httpd -DFOREGROUND
apache   32103 32093  0 11:18 ?        00:00:00 /usr/sbin/httpd -DFOREGROUND
apache   32113 32093  0 11:19 ?        00:00:00 /usr/sbin/httpd -DFOREGROUND
opc      32700  1911  0 11:38 pts/0    00:00:00 grep --color=auto http
$ sudo chown -R apache:apache wordpress
$ ls -l
total 4
drwxr-xr-x. 5 apache apache 4096 Jun 11 06:48 wordpress
$

/var/www/html/wordpress をDocumentRootとするように ssl-mozilla.conf に追加する。

# generated 2020-07-07, Mozilla Guideline v5.4, Apache 2.4.6, OpenSSL 1.0.2k, intermediate configuration, no OCSP
# https://ssl-config.mozilla.org/#server=apache&version=2.4.6&config=intermediate&openssl=1.0.2k&ocsp=false&guideline=5.4

# this configuration requires mod_ssl, mod_rewrite, and mod_headers
<VirtualHost *:80>
    RewriteEngine On
    RewriteRule ^(.*)$ https://%{HTTP_HOST}$1 [R=301,L]
</VirtualHost>

<VirtualHost *:443>
    DocumentRoot /var/www/html/wordpress
    SSLEngine on
    SSLCertificateFile      /etc/dehydrated/certs/<ホスト名>/cert.pem
    SSLCertificateChainFile /etc/dehydrated/certs/<ホスト名>/chain.pem
    SSLCertificateKeyFile   /etc/dehydrated/certs/<ホスト名>/privkey.pem

    # HTTP Strict Transport Security (mod_headers is required) (63072000 seconds)
    Header always set Strict-Transport-Security "max-age=63072000"
</VirtualHost>

# intermediate configuration
SSLProtocol             all -SSLv3 -TLSv1 -TLSv1.1
SSLCipherSuite          ECDHE-ECDSA-AES128-GCM-SHA256:ECDHE-RSA-AES128-GCM-SHA256:ECDHE-ECDSA-AES256-GCM-SHA384:ECDHE-RSA-AES256-GCM-SHA384:ECDHE-ECDSA-CHACHA20-POLY1305:ECDHE-RSA-CHACHA20-POLY1305:DHE-RSA-AES128-GCM-SHA256:DHE-RSA-AES256-GCM-SHA384
SSLHonorCipherOrder     off

設定後、Webサーバを再起動する

$ systemctl restart httpd
$

https://~/ にアクセスしてみると・・・

phpからmariadbにアクセスするためのパッケージが抜けていました。

$ sudo yum install php-mysql
<略>
--> Finished Dependency Resolution

Dependencies Resolved

================================================================================
 Package         Arch       Version               Repository               Size
================================================================================
Installing:
 php-mysqlnd     x86_64     7.4.7-1.0.1.el7       ol7_developer_php74     228 k
Installing for dependencies:
 php-pdo         x86_64     7.4.7-1.0.1.el7       ol7_developer_php74     121 k

Transaction Summary
================================================================================
Install  1 Package (+1 Dependent package)

Total download size: 349 k
Installed size: 1.2 M
Is this ok [y/d/N]: y
<略>
$

php関連のパッケージを変更した場合は、httpdを再起動します。

$ sudo systemctl restart httpd
$

無事にWordpress初期画面が確認出来ました。

途中、wp-config.php に書き込めないと出ますので、「sudo vi /var/www/html/wordpress/wp-config.php」を実行し、指定された内容を記載します。

$ sudo vi /var/www/html/wordpress/wp-config.php

以上で完了です。

Oracle Autonomous Linuxでwordpressサーバを建ててみた

2021/04/25追記: この手順はOracle Autonomouse Linuxが通常のOracle Linuxとは異なるレポジトリで運用されていた2020年12月以前のものです。

2020年12月にOracle Autonomous Linuxでレポジトリ仕様の変更があった がありましたので、現状は普通のOracle Linux環境として設定できますので「CentOS 7 / Oracle Linux 7でWordPressサーバを建てる」を参照ください。

WebサーバをApacheではなくnginxで構成したい、という場合はこの記事を参照してもいいかもしれません。

2023/09/07追記: 2022年ごろ以降のOracle CloudではFree TierでOracle Autonomouse Linuxを使う事ができなくなっています。


Oracle CloudのTOKYOリージョンでFree tierのOracle Autonomouse Linux 7.8環境の作成が出来た。

できたんだけど、標準で提供されているレポジトリの範囲が狭く、通常のOracle Linux 7.8の標準レポジトリにも足りていない。

このため、wordpressサーバを建ててみるかと思っても、要求されるphpおよびmariadbのバージョンに足りていない。

Oracle Autonomous Linuxとしてのマニュアルがなく、ソフトウェア追加に関する制限事項等が分からないが、他に使い道も無いので、通常のOracle Linux 7.8で設定されているレポジトリとかを追加してみることにした。

注意:普通のOracle Linux 7.8やCentOS7にWordpressをインストールする場合は「CentOS 7 / Oracle Linux 7でWordPressサーバを建てる」を参照してください。

php 7.4追加編

いろいろある中、Oracle自身が出していてOracle Linux 7.8でも追加できるPHP Packages for Oracle Linuxかな、と追加してみる。

Oracle Linuxのレポジトリ設定の中からphp7.4部分を抜き出して /etc/yum.repos.d/oracle-php.repo というファイルを作成。

[ol7_developer_php74]
name=Oracle Linux $releasever PHP 7.4 Packages for Development and test ($basearch)
baseurl=https://yum$ociregion.oracle.com/repo/OracleLinux/OL7/developer/php74/$basearch/
gpgkey=file:///etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY-oracle
gpgcheck=1
enabled=1

そしてphpをインストール

# yum install php
<略>
--> Finished Dependency Resolution

Dependencies Resolved

================================================================================
 Package         Arch       Version               Repository               Size
================================================================================
Installing:
 php             x86_64     7.4.7-1.0.1.el7       ol7_developer_php74     3.4 M
Installing for dependencies:
 apr             x86_64     1.4.8-5.el7           al7                     103 k
 apr-util        x86_64     1.5.2-6.0.1.el7       al7                      91 k
 httpd           x86_64     2.4.6-93.0.1.el7      al7                     1.2 M
 httpd-tools     x86_64     2.4.6-93.0.1.el7      al7                      92 k
 mailcap         noarch     2.1.41-2.el7          al7                      30 k
 php-cli         x86_64     7.4.7-1.0.1.el7       ol7_developer_php74     5.1 M
 php-common      x86_64     7.4.7-1.0.1.el7       ol7_developer_php74     1.1 M

Transaction Summary
================================================================================
Install  1 Package (+7 Dependent packages)

Total download size: 11 M
Installed size: 47 M
Is this ok [y/d/N]: y
<略>
Installed:
  php.x86_64 0:7.4.7-1.0.1.el7

Dependency Installed:
  apr.x86_64 0:1.4.8-5.el7              apr-util.x86_64 0:1.5.2-6.0.1.el7
  httpd.x86_64 0:2.4.6-93.0.1.el7       httpd-tools.x86_64 0:2.4.6-93.0.1.el7
  mailcap.noarch 0:2.1.41-2.el7         php-cli.x86_64 0:7.4.7-1.0.1.el7
  php-common.x86_64 0:7.4.7-1.0.1.el7

Complete!
#

httpdも一緒にインストールされました。

また、wp-cliで使うphp-jsonとサイトヘルスで表示されるエラー対応としてphp-bcmath を追加します。

# yum install php-json php-bcmath
<略>
--> Finished Dependency Resolution

Dependencies Resolved

================================================================================
 Package        Arch       Version                Repository               Size
================================================================================
Installing:
 php-bcmath     x86_64     7.4.7-1.0.1.el7        ol7_developer_php74      56 k
 php-json       x86_64     7.4.7-1.0.1.el7        ol7_developer_php74      58 k

Transaction Summary
================================================================================
Install  2 Packages

Total download size: 114 k
Installed size: 160 k
Is this ok [y/d/N]: y
<略>
#

しかし、AMP pluginで使うphp-pear-Net-Curlとサイトヘルスのphp-pecl-imagick はepel系パッケージ、サイトヘルスのphp-gd は依存パッケージのlibvpx(Oracle Linuxでは標準パッケージに含まれる)がなくインストールできなかった。

MariaDB追加編

SQLサーバのmariadb-serverパッケージについては、MariaDB Foundationからmariadb 10.5を導入することにした。

「/etc/yum.repos.d/mariadb.repo」というファイルを作り、以下の内容を入力

# MariaDB 10.5 RedHat repository list - created 2020-06-26 04:54 UTC
# http://downloads.mariadb.org/mariadb/repositories/
[mariadb]
name = MariaDB
baseurl = http://yum.mariadb.org/10.5/rhel7-amd64
gpgkey=https://yum.mariadb.org/RPM-GPG-KEY-MariaDB
gpgcheck=1
#

そののち「yum install MariaDB-server MariaDB-client」を実行してmariadb-serverをインストール

# yum install MariaDB-server MariaDB-client
<中略>
---> Package perl-Compress-Raw-Zlib.x86_64 1:2.061-4.el7 will be installed
--> Finished Dependency Resolution
Error: Package: MariaDB-client-10.5.4-1.el7.centos.x86_64 (mariadb)
           Requires: libpcre2-8.so.0()(64bit)
Error: Package: galera-4-26.4.5-1.el7.centos.x86_64 (mariadb)
           Requires: socat
Error: Package: MariaDB-server-10.5.4-1.el7.centos.x86_64 (mariadb)
           Requires: libpcre2-8.so.0()(64bit)
 You could try using --skip-broken to work around the problem
 You could try running: rpm -Va --nofiles --nodigest
#

どうやら「pcre2」と「socat」がOracle Autonomous Linuxでは提供されていないパッケージであるようだ。(標準のOralce Linux 7.8ではol7_latestレポジトリに含まれている)

先ほど指定したmariadbレポジトリはRedHat Enterprise Linux 7用だったので、CentOS7用(baseurl=http://yum.mariadb.org/10.5/centos7-amd64 )に変更しても状況は変わらず。

では、とバージョンを10.4に下げてみると成功。成功時のmariadb.repoは以下

# MariaDB 10.4 RedHat repository list - created 2020-06-26 06:01 UTC
# http://downloads.mariadb.org/mariadb/repositories/
[mariadb]
name = MariaDB
baseurl = http://yum.mariadb.org/10.4/rhel7-amd64
gpgkey=https://yum.mariadb.org/RPM-GPG-KEY-MariaDB
gpgcheck=1
# yum install MariaDB-server MariaDB-client
<略>
--> Finished Dependency Resolution

Dependencies Resolved

================================================================================
 Package                   Arch     Version                     Repository
                                                                           Size
================================================================================
Installing:
 MariaDB-client            x86_64   10.4.13-1.el7.centos        mariadb    12 M
 MariaDB-compat            x86_64   10.4.13-1.el7.centos        mariadb   2.2 M
     replacing  mariadb-libs.x86_64 1:5.5.65-1.el7
 MariaDB-server            x86_64   10.4.13-1.el7.centos        mariadb    26 M
Installing for dependencies:
 MariaDB-common            x86_64   10.4.13-1.el7.centos        mariadb    81 k
 boost-program-options     x86_64   1.53.0-28.el7               al7       156 k
 galera-4                  x86_64   26.4.4-1.rhel7.el7.centos   mariadb   9.5 M
 perl-Compress-Raw-Bzip2   x86_64   2.061-3.el7                 al7        32 k
 perl-Compress-Raw-Zlib    x86_64   1:2.061-4.el7               al7        57 k
 perl-DBI                  x86_64   1.627-4.el7                 al7       801 k
 perl-Data-Dumper          x86_64   2.145-3.el7                 al7        47 k
 perl-IO-Compress          noarch   2.061-2.el7                 al7       259 k
 perl-Net-Daemon           noarch   0.48-5.el7                  al7        50 k
 perl-PlRPC                noarch   0.2020-14.el7               al7        35 k

Transaction Summary
================================================================================
Install  3 Packages (+10 Dependent packages)

Total download size: 51 M
Is this ok [y/d/N]: y
<略>

Installed:
  MariaDB-client.x86_64 0:10.4.13-1.el7.centos
  MariaDB-compat.x86_64 0:10.4.13-1.el7.centos
  MariaDB-server.x86_64 0:10.4.13-1.el7.centos

Dependency Installed:
  MariaDB-common.x86_64 0:10.4.13-1.el7.centos
  boost-program-options.x86_64 0:1.53.0-28.el7
  galera-4.x86_64 0:26.4.4-1.rhel7.el7.centos
  perl-Compress-Raw-Bzip2.x86_64 0:2.061-3.el7
  perl-Compress-Raw-Zlib.x86_64 1:2.061-4.el7
  perl-DBI.x86_64 0:1.627-4.el7
  perl-Data-Dumper.x86_64 0:2.145-3.el7
  perl-IO-Compress.noarch 0:2.061-2.el7
  perl-Net-Daemon.noarch 0:0.48-5.el7
  perl-PlRPC.noarch 0:0.2020-14.el7

Replaced:
  mariadb-libs.x86_64 1:5.5.65-1.el7

Complete!
#

MariaDB設定編

まず、現在のMariaDBサーバの自動起動設定を確認。

# systemctl list-unit-files|grep mariadb
mariadb.service                               disabled
mariadb@.service                              disabled
#

自動起動しない設定になっているので、自動起動するように変更する

# systemctl enable mariadb.service
Created symlink from /etc/systemd/system/mysql.service to /usr/lib/systemd/system/mariadb.service.
Created symlink from /etc/systemd/system/mysqld.service to /usr/lib/systemd/system/mariadb.service.
Created symlink from /etc/systemd/system/multi-user.target.wants/mariadb.service to /usr/lib/systemd/system/mariadb.service.
#

続いてMariaDBの起動状況を確認

# systemctl status mariadb
● mariadb.service - MariaDB 10.4.13 database server
   Loaded: loaded (/usr/lib/systemd/system/mariadb.service; enabled; vendor preset: disabled)
  Drop-In: /etc/systemd/system/mariadb.service.d
           mqmigrated-from-my.cnf-settings.conf
   Active: inactive (dead)
     Docs: man:mysqld(8)
           https://mariadb.com/kb/en/library/systemd/
#

「Active: inactive (dead)」なので起動していないので「systemctl start mariadb」で起動する。

# systemctl start mariadb
# systemctl status mariadb -l
● mariadb.service - MariaDB 10.4.13 database server
   Loaded: loaded (/usr/lib/systemd/system/mariadb.service; enabled; vendor preset: disabled)
  Drop-In: /etc/systemd/system/mariadb.service.d
           mqmigrated-from-my.cnf-settings.conf
   Active: active (running) since Fri 2020-06-26 15:08:58 JST; 37s ago
     Docs: man:mysqld(8)
           https://mariadb.com/kb/en/library/systemd/
  Process: 9464 ExecStartPost=/bin/sh -c systemctl unset-environment _WSREP_START_POSITION (code=exited, status=0/SUCCESS)
  Process: 9419 ExecStartPre=/bin/sh -c [ ! -e /usr/bin/galera_recovery ] && VAR= ||   VAR=`cd /usr/bin/..; /usr/bin/galera_recovery`; [ $? -eq 0 ]   && systemctl set-environment _WSREP_START_POSITION=$VAR || exit 1 (code=exited, status=0/SUCCESS)
  Process: 9417 ExecStartPre=/bin/sh -c systemctl unset-environment _WSREP_START_POSITION (code=exited, status=0/SUCCESS)
 Main PID: 9430 (mysqld)
   Status: "Taking your SQL requests now..."
   CGroup: /system.slice/mariadb.service
           mq9430 /usr/sbin/mysqld

Jun 26 15:08:57 oci.adosakana.local mysqld[9430]: 2020-06-26 15:08:57 0 [Note] InnoDB: 10.4.13 started; log sequence number 60972; transaction id 21
Jun 26 15:08:57 oci.adosakana.local mysqld[9430]: 2020-06-26 15:08:57 0 [Note] InnoDB: Loading buffer pool(s) from /var/lib/mysql/ib_buffer_pool
Jun 26 15:08:57 oci.adosakana.local mysqld[9430]: 2020-06-26 15:08:57 0 [Note] InnoDB: Buffer pool(s) load completed at 200626 15:08:57
Jun 26 15:08:57 oci.adosakana.local mysqld[9430]: 2020-06-26 15:08:57 0 [Note] Plugin 'FEEDBACK' is disabled.
Jun 26 15:08:57 oci.adosakana.local mysqld[9430]: 2020-06-26 15:08:57 0 [Note] Server socket created on IP: '::'.
Jun 26 15:08:58 oci.adosakana.local mysqld[9430]: 2020-06-26 15:08:58 0 [Note] Reading of all Master_info entries succeeded
Jun 26 15:08:58 oci.adosakana.local mysqld[9430]: 2020-06-26 15:08:58 0 [Note] Added new Master_info '' to hash table
Jun 26 15:08:58 oci.adosakana.local mysqld[9430]: 2020-06-26 15:08:58 0 [Note] /usr/sbin/mysqld: ready for connections.
Jun 26 15:08:58 oci.adosakana.local mysqld[9430]: Version: '10.4.13-MariaDB'  socket: '/var/lib/mysql/mysql.sock'  port: 3306  MariaDB Server
Jun 26 15:08:58 oci.adosakana.local systemd[1]: Started MariaDB 10.4.13 database server.
#

MariaDB上にWordpress用のデータベースを作成する。

# mysql -u root
Welcome to the MariaDB monitor.  Commands end with ; or \g.
Your MariaDB connection id is 8
Server version: 10.4.13-MariaDB MariaDB Server

Copyright (c) 2000, 2018, Oracle, MariaDB Corporation Ab and others.

Type 'help;' or '\h' for help. Type '\c' to clear the current input statement.

MariaDB [(none)]> create database DB名 character set utf8;
Query OK, 1 row affected (0.000 sec)

MariaDB [(none)]> grant all on DB名.* to wordpress@localhost identified by 'w@rdpress';
Query OK, 0 rows affected (0.002 sec)

MariaDB [(none)]> quit
Bye
#

firewall設定

まずfirewallを開ける。

現状のポート開放状況を確認するため「firewall-cmd –list-all」を実行

# firewall-cmd --list-all
public (active)
  target: default
  icmp-block-inversion: no
  interfaces: ens3
  sources:
  services: dhcpv6-client ssh
  ports:
  protocols:
  masquerade: no
  forward-ports:
  source-ports:
  icmp-blocks:
  rich rules:
#

httpとhttpsを追加して、設定を再読込して反映

# firewall-cmd --permanent --zone=public --add-service=http
success
# firewall-cmd --permanent --zone=public --add-service=https
success
# firewall-cmd --reload
success
# firewall-cmd --list-all
public (active)
  target: default
  icmp-block-inversion: no
  interfaces: ens3
  sources:
  services: dhcpv6-client http https ssh
  ports:
  protocols:
  masquerade: no
  forward-ports:
  source-ports:
  icmp-blocks:
  rich rules:
#

Webサーバ設定

nginxへの切り替え

最初はApacheを使おうとしたのですが、Mozilla SSL Configuration Generators推奨設定を行うにはmod_rewriteやmod_headersが含まれていませんでした。

Apache関連の追加レポジトリを探すよりはWebサーバをnginxに切り替えてnginx公式レポジトリを使った方が良いのでは?ということで「nginx: Linux packages」を元に追加

/etc/yum.repos.d/nginx.repo に下記を記載

[nginx-stable]
name=nginx stable repo
baseurl=http://nginx.org/packages/centos/$releasever/$basearch/
gpgcheck=1
enabled=1
gpgkey=https://nginx.org/keys/nginx_signing.key
module_hotfixes=true

[nginx-mainline]
name=nginx mainline repo
baseurl=http://nginx.org/packages/mainline/centos/$releasever/$basearch/
gpgcheck=1
enabled=0
gpgkey=https://nginx.org/keys/nginx_signing.key
module_hotfixes=true
# yum install nginx
<略>
--> Finished Dependency Resolution

Dependencies Resolved

================================================================================
 Package      Arch          Version                   Repository           Size
================================================================================
Installing:
 nginx        x86_64        1:1.18.0-1.el7.ngx        nginx-stable        772 k

Transaction Summary
================================================================================
Install  1 Package

Total download size: 772 k
Installed size: 2.7 M
Is this ok [y/d/N]: y
<略>
#

また、あとで確認したところphp-fpmも必要だったのでインストールします。これはサービスとしても起動します。

# yum install php-fpm
Loaded plugins: langpacks
Resolving Dependencies
--> Running transaction check
---> Package php-fpm.x86_64 0:7.4.7-1.0.1.el7 will be installed
--> Finished Dependency Resolution

Dependencies Resolved

================================================================================
 Package      Arch        Version                Repository                Size
================================================================================
Installing:
 php-fpm      x86_64      7.4.7-1.0.1.el7        ol7_developer_php74      1.7 M

Transaction Summary
================================================================================
Install  1 Package

Total download size: 1.7 M
Installed size: 6.1 M
Is this ok [y/d/N]: y
<略>
# systemctl list-unit-files|grep php
php-fpm.service                               disabled
# systemctl enable php-fpm.service
Created symlink from /etc/systemd/system/multi-user.target.wants/php-fpm.service to /usr/lib/systemd/system/php-fpm.service.
# systemctl start php-fpm.service
#

現在のApacheとnginxの自動起動設定を確認するため「systemctl list-unit-files|grep -e http -e nginx」を実行

# systemctl list-unit-files|grep -e http -e nginx
httpd.service                                 disabled
nginx-debug.service                           disabled
nginx.service                                 disabled
#

どちらも起動状態にないことを確認。

nginxを自動起動にしてから起動

# ystemctl enable nginx.service
Created symlink from /etc/systemd/system/multi-user.target.wants/nginx.service to /usr/lib/systemd/system/nginx.service.
# systemctl start nginx.service
# systemctl status nginx.service -l
● nginx.service - nginx - high performance web server
   Loaded: loaded (/usr/lib/systemd/system/nginx.service; disabled; vendor preset: disabled)
   Active: active (running) since Fri 2020-06-26 15:58:01 JST; 5s ago
     Docs: http://nginx.org/en/docs/
  Process: 10409 ExecStart=/usr/sbin/nginx -c /etc/nginx/nginx.conf (code=exited, status=0/SUCCESS)
 Main PID: 10410 (nginx)
   CGroup: /system.slice/nginx.service
           tq10410 nginx: master process /usr/sbin/nginx -c /etc/nginx/nginx.con
           mq10411 nginx: worker process

Jun 26 15:58:01 oci.adosakana.local systemd[1]: Starting nginx - high performance web server...
Jun 26 15:58:01 oci.adosakana.local systemd[1]: Can't open PID file /var/run/nginx.pid (yet?) after start: No such file or directory
Jun 26 15:58:01 oci.adosakana.local systemd[1]: Started nginx - high performance web server.
#

ブラウザからアクセスできるか確認

Let’s encryptを利用したSSLアクセス有効化

Oracle Autonomous Linuxにはcertbotもdehydratedもありません。

certbotはpython環境を使い大がかりになってしまうので、dehydratedの方を使用します。

githubのdehydratedからダウンロードします。

# wget https://github.com/dehydrated-io/dehydrated/archive/master.tar.gz
# tar xfz master.tar.gz
# ls -l
total 88
drwxrwxr-x. 4 root root  4096 Apr 29 04:36 dehydrated-master
-rw-r--r--. 1 root root 82951 Jun 26 16:32 master.tar.gz 
# 

dehydrated と config を配置します。

# cp dehydrated-master/dehydrated /usr/local/sbin/
# ls -l /usr/local/sbin/dehydrated
-rwxr-xr-x. 1 root root 69787 Jun 26 16:35 /usr/local/sbin/dehydrated
# mkdir /usr/local/etc/dehydrated
# cp dehydrated-master/docs/examples/config /usr/local/etc/dehydrated
# ls -l /usr/local/etc/dehydrated
total 8
-rw-r--r--. 1 root root 4656 Jun 26 16:36 config
#

/usr/local/etc/dehydrated/domains.txt にSSL証明書を取得するドメイン名を列挙します。

dehydratedがSSL証明書取得の際に使用する作業用Web公開ディレクトリ /var/www/dehydrated に関する設定をnginxに行います。

まず、ディレクトリを作成

# mkdir /var/www/dehydrated
#

次にnginx側の設定 を /etc/nginx/conf.d/default.conf のlisten 80に関するlocaltionに下記を追加。

location ^~ /.well-known/acme-challenge {
        alias /var/www/dehydrated;
        break;
}

そして、nginx再起動

# systemctl restart nginx
#

準備が出来たのでdehydratedで登録を開始。

# dehydrated --register
# INFO: Using main config file /usr/local/etc/dehydrated/config

To use dehydrated with this certificate authority you have to agree to their terms of service which you can find here: https://letsencrypt.org/documents/LE-SA-v1.2-November-15-2017.pdf

To accept these terms of service run `/usr/local/sbin/dehydrated --register --accept-terms`.
#  /usr/local/sbin/dehydrated --register --accept-terms
# INFO: Using main config file /usr/local/etc/dehydrated/config
+ Generating account key...
+ Registering account key with ACME server...
+ Fetching account URL...
+ Done!
# 

前処理が完了したので、実際のSSL証明書発行処理を実施。

# /usr/local/sbin/dehydrated --cron
# INFO: Using main config file /usr/local/etc/dehydrated/config
Processing oci.adosakana.local
 + Creating new directory /usr/local/etc/dehydrated/certs/oci.adosakana.local ...
 + Signing domains...
 + Generating private key...
 + Generating signing request...
 + Requesting new certificate order from CA...
 + Received 1 authorizations URLs from the CA
 + Handling authorization for oci.adosakana.local
 + 1 pending challenge(s)
 + Deploying challenge tokens...
 + Responding to challenge for oci.adosakana.local authorization...
 + Challenge is valid!
 + Cleaning challenge tokens...
 + Requesting certificate...
 + Checking certificate...
 + Done!
 + Creating fullchain.pem...
 + Done!
#

SSL証明書は /usr/local/etc/dehydrated/certs/FQDN名ディレクトリ に作成されます。

nginx側の設定はMozilla SSL Configuration Generator を元に /etc/nginx/conf.d/default.conf を書き換えます。

# generated 2020-06-26, Mozilla Guideline v5.4, nginx 1.17.7, OpenSSL 1.0.1e, intermediate configuration, no OCSP
# https://ssl-config.mozilla.org/#server=nginx&version=1.17.7&config=intermediate&openssl=1.0.1e&ocsp=false&guideline=5.4
server {
    listen 80 default_server;
    listen [::]:80 default_server;

    location ^~ /.well-known/acme-challenge {
        alias /var/www/dehydrated;
    }
    return 301 https://$host$request_uri;
}

server {
    listen 443 ssl http2;
    listen [::]:443 ssl http2;

    ssl_certificate /usr/local/etc/dehydrated/certs/FQDN名ディレクトリ/fullchain.pem;
    ssl_certificate_key /usr/local/etc/dehydrated/certs/FQDN名ディレクトリ/privkey.pem;
    ssl_session_timeout 1d;
    ssl_session_cache shared:MozSSL:10m;  # about 40000 sessions

    # curl https://ssl-config.mozilla.org/ffdhe2048.txt > /path/to/dhparam
    ssl_dhparam /usr/local/etc/dehydrated/certs/dhparam;

    # intermediate configuration
    ssl_protocols TLSv1.2;
    ssl_ciphers ECDHE-ECDSA-AES128-GCM-SHA256:ECDHE-RSA-AES128-GCM-SHA256:ECDHE-ECDSA-AES256-GCM-SHA384:ECDHE-RSA-AES256-GCM-SHA384:ECDHE-ECDSA-CHACHA20-POLY1305:ECDHE-RSA-CHACHA20-POLY1305:DHE-RSA-AES128-GCM-SHA256:DHE-RSA-AES256-GCM-SHA384;
    ssl_prefer_server_ciphers off;

    # HSTS (ngx_http_headers_module is required) (63072000 seconds)
    add_header Strict-Transport-Security "max-age=63072000" always;
}

Mozilla的にはffdhe2048.txtの配置を推奨するようなので、下記でダウンロードして配置します。

# curl https://ssl-config.mozilla.org/ffdhe2048.txt > /usr/local/etc/dehydrated/certs/dhparam
  % Total    % Received % Xferd  Average Speed   Time    Time     Time  Current
                                 Dload  Upload   Total   Spent    Left  Speed
100   423  100   423    0     0    680      0 --:--:-- --:--:-- --:--:--   681
#

そして、nginxを再起動します。

# systemctl restart nginx
#

ブラウザからhttpアクセスすると、httpsアクセスに変換された上で404 Not Found表示となることを確認します。

Let’s のSSL証明書は定期的に更新処理を実行する必要があります。

/etc/cron.d/dehydrated に下記の内容のファイルを作成します。(EPEL収録のdehydratedパッケージの内容を参考にした)

45 1 * * 4 root test -s /usr/local/etc/dehydrated/domains.txt && /usr/local/sbin/dehydrated --cron

WordPress設定

/var/www/html/wordpress にtar.gzの中身を展開

# tar xfz latest.tar.gz
# ls -l
total 11956
-rw-r--r--. 1 root   root      12238031 Jun 11 06:49 latest.tar.gz
drwxr-xr-x. 5 nobody nfsnobody     4096 Jun 11 06:48 wordpress
# chown -R apache:apache wordpress/
# ls -l
total 11956
-rw-r--r--. 1 root   root   12238031 Jun 11 06:49 latest.tar.gz
drwxr-xr-x. 5 apache apache     4096 Jun 11 06:48 wordpress
#

WordPress用のnginx設定は「nginx WordPress recipe」 を参考に作成した。元はphp-cgiを使用していたが、php-cgiパッケージはないためphp-fpm使用に切り替えている。

# Upstream to abstract backend connection(s) for php
upstream php {
    server unix:/tmp/php-fpm.socket;
    server 127.0.0.1:9000;
}

# generated 2020-06-26, Mozilla Guideline v5.4, nginx 1.17.7, OpenSSL 1.0.1e, intermediate configuration, no OCSP
# https://ssl-config.mozilla.org/#server=nginx&version=1.17.7&config=intermediate&openssl=1.0.1e&ocsp=false&guideline=5.4
server {
    listen 80 default_server;
    listen [::]:80 default_server;

    location ^~ /.well-known/acme-challenge {
        alias /var/www/dehydrated;
    }
    return 301 https://$host$request_uri;
}

server {
    listen 443 ssl http2;
    listen [::]:443 ssl http2;

    ssl_certificate /usr/local/etc/dehydrated/certs/FQDN名ディレクトリ/fullchain.pem;
    ssl_certificate_key /usr/local/etc/dehydrated/certs/FQDN名ディレクトリ/privkey.pem;
    ssl_session_timeout 1d;
    ssl_session_cache shared:MozSSL:10m;  # about 40000 sessions

    # curl https://ssl-config.mozilla.org/ffdhe2048.txt > /path/to/dhparam
    ssl_dhparam /usr/local/etc/dehydrated/certs/dhparam;

    # intermediate configuration
    ssl_protocols TLSv1.2;
    ssl_ciphers ECDHE-ECDSA-AES128-GCM-SHA256:ECDHE-RSA-AES128-GCM-SHA256:ECDHE-ECDSA-AES256-GCM-SHA384:ECDHE-RSA-AES256-GCM-SHA384:ECDHE-ECDSA-CHACHA20-POLY1305:ECDHE-RSA-CHACHA20-POLY1305:DHE-RSA-AES128-GCM-SHA256:DHE-RSA-AES256-GCM-SHA384;
    ssl_prefer_server_ciphers off;

    # HSTS (ngx_http_headers_module is required) (63072000 seconds)
    add_header Strict-Transport-Security "max-age=63072000" always;

    root /var/www/html/wordpress;

    index index.php;
    location = /favicon.ico {
        log_not_found off;
        access_log off;
    }
    location = /robots.txt {
        allow all;
        log_not_found off;
        access_log off;
    }
    location / {
        try_files $uri $uri/ /index.php?$args;
    }
    location ~ \.php$ {
        #NOTE: You should have "cgi.fix_pathinfo = 0;" in php.ini
        include fastcgi_params;
        fastcgi_intercept_errors on;
        fastcgi_pass php;
        #The following parameter can be also included in fastcgi_params file
        fastcgi_param  SCRIPT_FILENAME $document_root$fastcgi_script_name;
    }
    location ~* \.(js|css|png|jpg|jpeg|gif|ico)$ {
        expires max;
        log_not_found off;
    }
}

phpにMySQLアクセス用パッケージを入れていなかった・・・

またphpの日本語処理に必要なやつもなかったので「yum install php-mysql php-mbstring」でインストールして、php-fpmを再起動

# yum install php-mysql php-mbstring
<略>
--> Finished Dependency Resolution

Dependencies Resolved

================================================================================
 Package          Arch       Version              Repository               Size
================================================================================
Installing:
 php-mbstring     x86_64     7.4.7-1.0.1.el7      ol7_developer_php74     497 k
 php-mysqlnd      x86_64     7.4.7-1.0.1.el7      ol7_developer_php74     228 k
Installing for dependencies:
 php-pdo          x86_64     7.4.7-1.0.1.el7      ol7_developer_php74     121 k

Transaction Summary
================================================================================
Install  2 Packages (+1 Dependent package)

Total download size: 845 k
Installed size: 3.2 M
Is this ok [y/d/N]: y
<略>
# systemctl restart php-fpm.service
#

成功

wp-config.php については手動で/var/www/html/wordpress/wp-config.php に作成する必要があったが、それ以外は問題無く実行された。

また、Wordpress上のプラグインインストールや更新についても特に問題なく実行できた。


2020/06/30追記

WordPressのAMPプラグインを動かそうとしたら「dom」が有効にできない、と言われた。

これはphp-xmlに含まれるので「yum install php-xml」で追加したあと「systemctl restart php-fpm.service」を実行した。


2020/07/14追記

wordpressのインポートを行おうとしたらファイルが大きくて「413 Request Entity Too Large」とエラーになった。

まず、 /etc/php.ini の「post_max_size」と「upload_max_filesize」の値を変更して、「systemctl restart php-fpm」を実行

; Maximum size of POST data that PHP will accept.
; Its value may be 0 to disable the limit. It is ignored if POST data reading
; is disabled through enable_post_data_reading.
; http://php.net/post-max-size
;post_max_size = 8M
post_max_size = 10M
; Maximum allowed size for uploaded files.
; http://php.net/upload-max-filesize
;upload_max_filesize = 2M
upload_max_filesize = 20M

また、「/etc/nginx/conf.d/default.conf」のポート443に関するserver定義内で「client_max_body_size」の設定を追加し、「systemctl restart nginx」で再起動します。

server {
    listen 443 ssl http2;
    listen [::]:443 ssl http2;

    client_max_body_size 20M;
<略>
}

これでアップロードが成功するようになりました。

ONTAP 9.5でsambaドメインに参加できない & ONTAP 9.7で失敗

samba 4.11.6で作ったActive DirectoryにONTAP 9.5を参加させようとするとエラーになる。

ONTAP API が失敗しました: Failed to create the Active Directory machine account "ファイルサーバ名". Reason: LDAP Error: Strong authentication is required Details: Error: Machine account creation procedure failed [ 136] Loaded the preliminary configuration. [ 215] Successfully connected to ip ADサーバIP, port 88 using TCP [ 284] Successfully connected to ip ADサーバIP, port 389 using TCP [ 308] Unable to connect to LDAP (Active Directory) service on ADサーバホスト名 (Error: Strong(er) authentication required) **[ 308] FAILURE: Unable to make a connection (LDAP (Active ** Directory):AD名), result: 7609 . (エラー:13001)

調べたところ、sambaのglobal設定で「ldap server require strong auth = no」を設定する、とのこと。

これを設定し、sambaを再起動したところ、参加できた。


ONTAP 9.7にて、上記手順を実施した上で参加を試みたところ「Unable to connect to NetLogon service on」というエラーになった。

netapp::> vserver cifs create -vserver ファイルサーバ名 -cifs-server ファイルサーバ名 -domain AD名 -ou CN=Computers -default-site "" -status-admin up -comment "" -netbios-aliases ファイルサーバ名

In order to create an Active Directory machine account for the CIFS server, you
must supply the name and password of a Windows account with sufficient
privileges to add computers to the "CN=Computers" container within the
"AD名" domain.

Enter the user name: administrator

Enter the password:

Warning: An account by this name already exists in Active Directory at
         CN=ファイルサーバ名,CN=Computers,DC=xx,DC=xx.
         If there is an existing DNS entry for the name ファイルサーバ名, it must be
         removed. Data ONTAP cannot remove such an entry.
         Use an external tool to remove it after this command completes.
         Ok to reuse this account? {y|n}: y

Error: Machine account creation procedure failed
  [    31] Loaded the preliminary configuration.
  [   107] Created a machine account in the domain
  [   108] SID to name translations of Domain Users and Admins
           completed successfully
  [   113] Modified account 'cn=ファイルサーバ名,CN=Computers,dc=xx
           =CO,dc=JP'
  [   114] Successfully connected to ip xx.xx.xx.xx, port 88 using
           TCP
  [   129] Successfully connected to ip xx.xx.xx.xx, port 464
           using TCP
  [   216] Kerberos password set for 'ファイルサーバ名$@AD名'
           succeeded
  [   216] Set initial account password
  [   223] Successfully connected to ip xx.xx.xx.xx, port 445
           using TCP
  [   274] Successfully connected to ip xx.xx.xx.xx, port 88 using
           TCP
  [   297] Successfully authenticated with DC
           adserver.AD名
  [   322] Unable to connect to NetLogon service on
           adserver.AD名 (Error:
           RESULT_ERROR_GENERAL_FAILURE)
**[   322] FAILURE: Unable to make a connection
**         (NetLogon:AD名), result: 3
  [   322] Unable to make a NetLogon connection to
           adserver.AD名 using the new machine account

Error: command failed: Failed to create the Active Directory machine account
       "ファイルサーバ名". Reason: general failure.

netapp::>

このとき「vserver cifs security show -vserver ファイルサーバ名」で確認する「SMB? Enabled for DC Connections」は下記の通り。

netapp::> vserver cifs security show -vserver ファイルサーバ名

Vserver: ファイルサーバ名

                            Kerberos Clock Skew:                   - minutes
                            Kerberos Ticket Age:                   - hours
                           Kerberos Renewal Age:                   - days
                           Kerberos KDC Timeout:                   - seconds
                            Is Signing Required:                   -
                Is Password Complexity Required:                   -
           Use start_tls for AD LDAP connection:               false
                      Is AES Encryption Enabled:               false
                         LM Compatibility Level:  lm-ntlm-ntlmv2-krb
                     Is SMB Encryption Required:                   -
                        Client Session Security:                none
                SMB1 Enabled for DC Connections:               false
                SMB2 Enabled for DC Connections:      system-default
  LDAP Referral Enabled For AD LDAP connections:               false
               Use LDAPS for AD LDAP connection:               false

netapp::>

「SMB1 Enabled for DC Connections」をtrueに変更しても状況は変わらず。

Sambaサーバの /usr/local/samba/var/log.samba を確認すると、以下の出力があった。

[2020/08/07 14:26:55.226653,  0] ../../source4/rpc_server/netlogon/dcerpc_netlogon.c:284(dcesrv_netr_ServerAuthenticate3_helper)
  dcesrv_netr_ServerAuthenticate3_helper: schannel required but client failed to offer it. Client was ファイルサーバ名$

「schannel」というオプションが必要らしい。

Netlogon Issue “schannel required”」を参考に設定してみたところ、schannelというオプションはないというエラー…「Bug 13464 – smb.conf-configuration “server schannel = auto” needed in future versions」を見ると「server schannel = auto」が正しい模様。

/usr/local/samba/etc/smb.conf を下記の様に修正して、sambaを再起動したところ、ONTAP 9.7でのActive Directoryの参加が可能になった。

# Global parameters
[global]
        netbios name = ADサーバ名
        realm = AD名
        server role = active directory domain controller
        workgroup = AD名
        idmap_ldb:use rfc2307 = yes
        ldap server require strong auth = no
        server schannel = auto

[netlogon]
        path = /usr/local/samba/var/locks/sysvol/AD名/scripts
        read only = No

[sysvol]
        path = /usr/local/samba/var/locks/sysvol
        read only = No