WeMos社のESP8266プロダクトD1 mini V2とD1 mini Pro

最近、WiFi接続のちょっとしたデバイスをESP8266で作る、という風潮があります(偏見)

ただ、この「ESP8266」という定義が2つある、というのがちょっとわかりにくい点だと思っています。

まず、本来の「ESP8266」というのはチップ(SoC)としての名称です。
これは「Espressif社(乐鑫信息科技)」が作っています。

これを使いやす基板に組み込んでモジュールとして販売しているものが一般的な「ESP8266」と呼ばれているものです。本来であれば「ESP8266モジュール」と呼ぶべきでしょうか?

この「ESP8266モジュール」には、オリジナルの「Espressif社(乐鑫信息科技)」が作成している「ESP-WROOM-02」が有名です。
このほかに、後発の「Ai-thinker社(安信可科技)」が作成しているものがあります。
どちらも上に乗っているチップ(SoC)は、Espressif社が製造したESP8266もしくはESP8266EXが使われています。

日本で販売しており、また、技適も取得されているのはEspressif社の「ESP-WROOM-02」です。
Kickstarter案件だとコスト面から、安いAi-thiker社のものを使っていることが多いようです。
技適はモジュール全体として取得されるものであるため、Ai-thinker社のものは技適外となります。

で・・・いろいろ見ていたら、さらに「WeMos Electronic」というところからもESP8266モジュールが出ているようです。

・「WEMOS D1 mini Pro」
 Flash 16MB
 WiFiアンテナは外付けのものを取り付ける必要あり
 シールド(電波遮蔽)が省略されているので薄い
 (電波遮蔽をしなくても使える、というわけではなく別途ケースで遮蔽して、ケースの外側にWiFiアンテナ取り付けろ、という意図)
 we-002a

・「WEMOS D1 mini V2」
 Flash 4MB
 WiFiアンテナは基板上にあり
 シールド(電波遮蔽)部分があるので、ちょっと厚い
 we-001

価格は・・・$5$4

↓な感じで普通の基板に取り付けやすい状態なのが利点ではあるものの・・・まぁ、技適がないというあたりが問題で・・・
HTB1KY8NLpXXXXXvaXXXq6xXFXXXd

USBコネクタサイズに収まるESP8285搭載ボード

cnx-softwareで興味深い小型のESP8285ボードが紹介されていた。

USB Fun – Tiny USB WiFi and Hub Boards and micro USB Hub
esp8285-1

作成例として下記が紹介されている。

このボードをUSBキーボード/マウスとしてラズパイに認識させて、
Webブラウザ経由で操作を行うことができる、というもの
esp8285-2

ソフトウェアとしてはESP8266でも実装できるらしい
というか、先日公開された、ESP8266でUSBを喋らすことに成功した人が作ったものだった・・・

ESP8266 USB Software Driver

USBメモリサイズのESP8266搭載スティックWiThumbとvESPrino

cnx-softwareでUSBメモリサイズのESP8266という記事が掲載され、その情報を調べたら、2プロダクトあるのを発見

元ネタ1:「vESPrino ESP8266 USB WiFi Dongle Supports Add-on Boards (Crowdfunding)」(2016/08/01)
元ネタ2:「WiThumb is an ESP8266 WiFi USB Adapter with Motion and Temperature Sensors (Crowdfunding)

・先行するkickstareter案件「WiThumb」
・あとからきたけど、出るのは先のindigogo案件「vESPrino」

どっちも、やりたいことはほぼ同じ
・USBコネクタ搭載で、開発や書き換え時のパソコンとの接続が簡単
・USB電源にそのままさせば電源が入るので、バッテリー駆動などの展開が容易
・ESP8266搭載なので、いろいろカスタマイズができる
・GPIO端子を用意しているので拡張できる

それぞれで異なる点

・「WiThumb」の利点
各種センサーが搭載済み(Temperature sensor (+/- 0.25C typical accuracy, -40 to 125 C range), 6-axis gyroscope + accelerometer)
Web経由で温度推移などが取得できるというなfirmwareが用意されているようだ。
17ドルで11月発送予定。

eaf6b04a2a22d2acaf3466deae0517f1_original

・「vESPrio」の利点
オンボードで搭載されてる機能はなく、ESP8266以外の機能は全てGPIO経由で別機器を接続して使う形。
ただ、接続するモジュールを多種にわたり用意しており、組み立てて遊ぶには事足りるもよう
申し込みの仕方も、ほしいと思うモジュールに設定されているクレジット数をカウントして、必要となるクレジット数分購入する、という感じになっている。
vESPrinoのベースは10ユーロもしくは3クレジットで9月発送予定。(なお、6クレジット=19ユーロ)

下記の画像にある「L2」とか「L3」というのは購入に必要なクレジット数のこと。
p1_uzg8ci
p2_qnrb8s
p3_jzu8jj

指定WiFi APの電波状況を監視し、問題があったら電源をoff/onする装置WiReboot

cnx-softwareの記事で「WiReboot is a Watchdog Device Rebooting Your Router if the WiFi Connection is Lost (Crowdfunding)」というのがあった。

kickstarter案件で「WiReboot-Keep your Wifi on 24/7. Automatically reboot router」というプロジェクトの紹介。

どういうものなのか?

WiFi APの電源ケーブルに割り込ませる機械。
wireboot1

WiRebooterの監視対象としているWiFi APの電波が無くなった場合に、WiFi APの電源ケーブルを抜き挿しして、電源を入れ直す、という動作をします。

これが日本への送料込みで23ドル、という安い値段。
(「$18 CAD」の意味が最初分からなかったが「18カナダドル」でした)

基本機能に加え、3種類のオプションが用意されています。
・温度検知機能(Temperature add-on)
  熱暴走とかの検知
・湿度検知機能(Temperature and Humidity Add-on)
  水濡れを検知
・無線制御機器のon/off昨日(433 transmitter add-on)
  315MHz/433MHz帯を使うリモコンスイッチ機能を持つ機器のリモコン代替機能

wireboot2

で・・・この機械
オープンソースということなので、WiFiじゃなくても、指定IPアドレスからの応答がない場合、とかに改造することも可能なんでしょう。
つまりは、ラズパイが死んだ時に再起動、とかね
まぁ、現場にWiFi APが必要ではありますけどね

いろいろ使えそうなアイテムです

注意1:現時点では使用するESP8266が技適マークが取得されている個体を使用するのか不明
   ESP-WROOM-02 Wi-Fiモジュールで使われているSoCもESP8266シリーズで、こちらは技適取得済みです
   しかしWiRebootのサンプル写真に写っているESP8266はAI-Thinkerという3rdパーティ製で
   FCC以外の取得状況が不明です。
   参考情報:Wikipedia「ESP8266」に種類の違いがあり

注意2:WiReboot側のコネクタはUSBコネクタを電源コネクタ扱いで使っているため
   誤ってさしてしまい、壊す、という事故が起こりかねないので
   使う場合は接続先を間違えないよう、十分に注意してください。