MIPS64のloongson(龍芯)のOS入手先

2017年3月8日に「中国製CPU「龍芯3号 3A3000」を搭載したノートPC、間もなく登場か」という記事が出たときに調べたところ、いくつか面白い話を発見したので、メモして置いた

例えば、Oracle OpenJDKにいろいろコードを突っ込んだ話(「龙芯中科与Oracle正式签署OpenJDK Contributor协议」)とか
QEMU、nodejs,Fedoraへの貢献とか(「龙芯向QEMU、nodejs、Fedora等一批开源软件社区提交贡献」)

Linux OSもDebian,Fedora,Ubuntuがあるようで、当時はMIPSコアに関する権利を持っているImagination technologyにあった
https://mipsdistros.imgtec.com/ にて配布していた。
しかし、2017年11月頃に確認してみると、mipsdistrosが消滅・・・

Debianについては「https://wiki.debian.org/MIPSPort」の「Build daemons & porter boxes」に「Loongson 3A」のマシンが何台かいるのでバイナリの入手には問題なさそう
また、「DebianYeeloong」にてLoongson-2Fベースのノートパソコン向けの情報もある。
このノートパソコン、「江苏航天龙梦信息技术有限公司」というメーカが出しておりATXマザーボードとかいろんなLoongson(龙芯)採用製品を販売中。

Fedoraについては「https://fedoraproject.org/wiki/Architectures/MIPS/2015Bootstrap/mips64el」に資料が一部あるが、Fedora24までで、また、ダウンロード先が 消えた https://mipsdistros.imgtec.com/ となっているため役に立たず

じゃぁ、いまはどこに見に行けばいいのかを確認してみると
龙芯3A3000/3B3000」の製品ページに掲載されているPDFにバグ報告先としてhttp://bugs.loongnix.org/とあるところから「Loongnix 系统」を発見。
また、Loongson関連製品を販売している航天龙梦にも「航天龙梦wiki」があった。
また「OPENLOONGSON.ORG」というニュースサイトもあった。

さて・・・2018年1月15日の段階でのOSについてまとめる

・Fedora 21
CPU開発元の推奨はFedora21をベースに開発された「Loongnix」である模様。
搭載製品をリリースしている航天龙梦も「Fedora for Loongson」を見る限り、LoongnixをベースにMETEデスクトップ向けのカスタマイズしたものを使用しているようだ。

・Debian 9
Debian GNU/Linux インストールガイド for MIPS64el
「2.1.1. サポートするアーキテクチャ」に「Loongson 3」がサポート対象として明記されている。
mipselとmips64elの2つでサポートとのこと。

・Ubuntu 16.04
Loongnixのyumレポジトリは「http://ftp.loongnix.org/os/loongnix/1.0/os/」ということなので、試しにツリーをのぼってみるとhttp://ftp.loongnix.org/os/ubuntu/なんてディレクトリが・・・
2017/12/20生成のUbuntu 16.04のISOイメージなんてのを発見(http://ftp.loongnix.org/os/ubuntu/iso/)

・Ubuntuベース?
中标软件有限公司が開発している中标麒麟OSというのもある模様。「中标麒麟桌面操作系统V7.0(龙芯个人版)
アルファベット表記だと「Ubuntu Kylin」になるようだが、Ubuntuのどれベースになるのかが不明。
たぶん、16.04なんだと思いますが、下記の記事のようにWindows XPのような見た目にしているようです

関連記事:PC Watch「龍芯3号で動作するWindowsそっくりなLinux OS「中標麒麟V7.0」

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください