2021/08/02: リンク先がいくつか無くなったりしてたので修正
Aliexpressを見てたら、PLC(電力線LAN)装置のペアが$39.99で販売していた。

安いけど、日本で使えるんだろうか?と調べてみた。
まず、上記の機器について調査。
中国の「Tenda」というメーカの「PH3」といい商品。
HomePlug AV2という規格に対応し、通信速度は1000Mbs。
この他に旧規格のHome Plug AVとIEEE 1901にも対応とのこと。
Tendaでは、HomePlug AV2に対応した製品を全部で4種類出している
・「PH3」ペア販売で、基本系で、LANは1ポート(2台セット)
・「PA6」無線LAN APを兼ねているもの。LANは2ポート(1台)
・「P1001P」コンセントを消費してしまうのを避けるためにタップ機能も用意。LANは1ポート(1台)
・「P1002P」P1001PのLANが2ポートになったモデル(1台)
この4製品で混在可能。
さて、規格について確認。
・HomePlug(団体名)
「HOMEPLUG」
ここが制定してる規格がHomePlug
2019年4月以降Webがアクセスできず、HomePlugの現状は不明
・HomePlug 1.0
2001年リリース。
2008年にTIA-1113として承認
・HomePlug AV 1
2005年リリース。13Mbps~200Mbpsの規格
家庭内でのAudio/Video配信に耐えられる規格として制定
2010年にIEEE1901として承認された
2~30MHzの帯域幅を使う
・HomePlug AV 2
2012年リリース。~1300Mbpsの規格
実行速度は出ても550Mbps
2~30MHzに加えて、30~86MHzの帯域幅を使う
・HomePlug Green PHY
2010年リリース。スマートグリッド向け
HomePlug AV 1のサブセット
10Mbpsまで
・HD-PLC(団体名)
「HD-PLCアプライアンス」
HomePlugとは別の団体で、日本のパナソニックなどが主体となっている。
ここが制定してる規格がHD-PLC
・HD-PLC 1
2~28MHzの帯域幅を使用
・HD-PLC 2
2~28MHzの帯域幅を使用
~210Mbpsの規格
電力線を使うだけでなく、同軸ケーブルを使用する製品も存在している
・HD-PLC 3
新世代IEEE1901 「HD-PLC3」
(Complete、inside)について
2~28MHzの帯域幅を使用
~240Mbpsの規格
電力線を使うだけでなく、同軸ケーブルを使用する製品も存在している
・HD-PLC4 (Quatro Core)
2019年3月にIEEE 1901aとして承認されたもの
2~100MHz帯を使用し、~1000Mbpsの規格
ただし1000Mbpsは同軸ケーブル利用の場合で、電力線は250Mbpsまで
・HomeGrid Forum(団体名)
「HomeGrid Forum」
中国発祥の規格。
・G.hn
HomeGrid Forumが制定するGigabit Home Networkingの規格
TVアンテナ用の同軸ケーブルなどを利用する製品
先日エレコムが出した「エレコム、既設の同軸ケーブルをイーサネット化するコンバーター、最長1100mの通信が可能はG.hn製品
・GiGA Wire
G.hnをベースにした拡張規格
日本で使えるか?という点について確認する
HD-PLCフォーラムの「高速PLC通信とは?」に下記記載があった。
一方、日本国内では、これまで低速PLC通信が、450kHz以下の周波数帯で商用認可されていましたが、高速PLC通信の利用は、規制されていました。 その後、高速PLC通信ニーズの高まりにより、2006年10月から短波帯(2M~30MHz)を使用した屋内利用が、規制緩和されインターネット利用で順調に市場が拡大し、出荷累計120万台を超える市場に成長しています。 また、最近では、無線LAN利用拡大に伴う通信障害対策としての利用ニーズも高まりを見せています。 このような背景の下、2013年9月には、屋外利用の規制緩和も行われ今後、高速PLCの利用範囲は、更にさまざまな分野に広がるものと期待されています。
2~30MHz帯を使えば問題ないが、それ以上を使うHomePlug AV2では問題があるようだ。