「日本製IoT SoCボード BLEAD-AGEの先行試作プロジェクト」というクラウドファウンディングが回ってきた。
芳和システムデザイン製の、Made in Japan(東北製造)SoCボードです。
設定情報や開発者情報サイトを日本語で運用します。
<略>
BLEAD-AGEは、日本の半導体メーカー 株式会社SocionextのSoC MB86S71を使用し、日本の東北地方にある工場で製造する 日本製のボードです。
東北の雇用を創出する事も目的としております。
なんとなーく、富士通って単語が思い浮かんだので、確認してみたら、その通りだったのでメモ書きを残しておくことにした。
・株式会社Socionext
2015年3月に富士通子会社の富士通セミコンダクターと、パナソニックのシステムLSI事業部門を統合してできた会社。
・SoC MB86S71
富士通セミコンダクター時代にリリースされていたMB86S70を筆頭とするSoCシリーズの1つ。
4種類のラインナップがあり、大きな違いは下記のところである。
MB86S70 | MB86S71/72 | MB86S73 | |
---|---|---|---|
CPU | Cortex-A15*2, Cortex-A7*2 | Cortex-A7*2 | |
GPU | Mali-T624 4コア | Mali-T624 2コア | Mali-T624 1コア |
・・・MB86S71とS72の違いがどこにも書いてないのでよくわかりません・・・・
ベースモデルが「MB86S70」なので、こちらで探すといろいろ情報が出てくる。
MB86S70を作ったあと、廉価版としてMB86S71/S72を出す、と書いてあったが、製品紹介のページには出たことが書かれておらずちょっと謎な商品となっている。
今回のBLEAD-AGEが表に出る製品第1弾だったりするんだろうか?
・MB86S70についての情報
ソシオネクストによる製品紹介:プラットフォームSoC(2015/04)
ちなみに英語版もあり:Platform SoCs (General-Purpose Processors)
Java Day Tokyo 2014で使われた富士通による紹介プレゼン:富士通セミコンダクターのプラットフォームSoCとJavaへの取り込み概要(2014/05/22)
cnx-softwareの紹介記事:Fujitsu MB86S70 and MB86S73 ARM Cortex A15 & A7 Processors Run Linux for the Embedded Market(2014/11/28)
TRONSHOW2014で使われた富士通のプレゼン:μT-Kernelへの取組み(2013/12/12)
Linux kernelへの関連ドライバの取り込み例:gpio: Add Fujitsu MB86S7x GPIO driver, clk: Add clock driver for mb86s7x
lwn.net:Support for Fujitsu MB86S7X SoCs(2015/01/09)
2016/10/31追記
富士通から、このボードに該当するであろうものが発売された
「FUJITSU Embedded System F-Cue (エフキュウ)」
(旧ページ「FUJITSU Embedded System F-Cue (エフキュウ)」 )
ソシオネクストのMB86S71を搭載し、96Boards仕様準拠のボードです。
ボード単品が3万円での提供、とのこと。
上記のクラウドファウンディング時は9万8千円とかいう信じがたい値付けでしたが、富士通からだと、まともな価格になるようです。
というか・・・クラウドファウンディングで書かれていた「先行開発」って富士通製品と出る前の試作、という意味だったんですかね・・・
2021/10/29 追記
富士通エレクトロニクス(FEI)社取り扱いだったのだが、2020年末に社名が加賀FEI株式会社に変更となっていた。
それに伴い製品URLも「Embedded System F-Cue」となっていた。
とはいえ、現状公開されている開発資料は2017年1月のもので、それ以降は更新されていない。
SoCを作っているソシオネクストの方も「プラットフォームSoC(汎用プロセッサ)」の「製品ロードマップ」に掲載されているSoC群は、この記事を作成した時点から変わっていない。
2021年10月時点では採用を躊躇う感じになっていますね。