TD-SCDMA向けチップを製造しているSpreadtrum社ですが、MediaTekに対抗する!とばかりに、「Cortex-A5 Dualcore 1.2GHzでTD-SCDMA/Dual SIM対応のAndroid向けチップSC8825」とか「4G/TD-LTE用モデム向けチップSC9610」とか、競合製品を出してきています。
その甲斐あってか、GSM地域向けの$60ぐらいの低価格Androidスマホでは、MediaTek製品ではなく、SC6820(Cortex-A5 1GHz/Mali400)とかSC6825(Cortex-A5 Dual 1.2GHz/Mali400)を見かけることが増えてきています。
そして、今回、ついにWCDMAにもSpreadtrum社が進出してきました。
「Spreadtrum Announces WCDMA Design Win」
ラテンアメリカ向けのフィーチャーフォン向けにWCDMA/GSM対応のSC7701Bというチップセットを開発した、とのこと。
MediaTekの「MT6268 High-end EDGE/GPRS/WCDMA Feature Rich Multimedia Phone Solution」に対抗する感じの製品、というところでしょうか。
CPUコア:ARM 926EJ-S、カメラは500万画素、というあたりまで、同じです。
WCDMAの対応については「Support up to Quad-band WCDMA, including 3GPP Band I to Band VI, Band VIII, Band IX, and Band X」と記載されています。
つまり、Band I~Band VIとBand VIII, Band IX, Band Xから、最大4つのバンドを使用可能、ということです。
日本で関係してくるのは以下の4つ。
Band I 2100MHz=ドコモ,ソフトバンク
Band VI 800MHz=ドコモ(FOMAプラスエリア)
Band VIII 900MHz=ソフトバンク(プラチナバンド)
Band IX 1700MHz=イーモバ,ドコモ
(参考資料:WCDMA CDMA2000 LTEの周波数帯 2012/09/13版)
日本以外での採用例を見ないBand VIとBand IXをわざわざ記載している、というあたりは、きっと、そういった需要があるからに違いない!・・・と都合良く解釈してみることにしました。
まぁ、通話専用小型携帯、という線で、何か来てくれるといいんですけど・・・どうなりますかねぇ・・・