富士通FUTRO MU937にWindows 10をインストールした


先日の富士通Lifebook S937/R はハズレを引いたようでM.2 SATAがちゃんと動かなかったので、どうしようかなーと思いつつ 旧キャプテンにいくと、ほぼ同じスペックで薄くなっているシンクラ専用機FUTRO MU937が売っていたので買ってみた。

Lifebookと違って普通のWindowsライセンスではなく、Windows 10 IoT 2015 LTSB Valueという特殊なものであるのが難点ですね(もう1台買ったら、そちらはWindows 10 IoT 2016 LTSB Valueでした)

裏面に見えてるネジを外せばすぐに外れる

Lifebook S937/Rと同様にDDR4 SO-DIMMスロット1個に
M.2 A-keyスロットにインテル® Dual Band Wireless-AC 8265 (8265NGW)が入ってる。
M.2 B-keyスロットは2242サイズ
M.2 M-keyスロットは2280サイズ

ただし、M-keyスロット2242サイズの所にネジが着いていて、2280側にネジを移動させるにはマザーボードを取り外さないと無理そう。

ストレージを認識させてみる

最初、左側の無線ANの下にあるM.2スロットがストレージかと勘違いしてた。

2242サイズのSATAは持ってないので無理矢理2280サイズのやつつけられるかなーと検討してみたけど、USBコネクタがあるので無理でした。

まずはとりあえず起動してみるかとBIOS画面を見てみると「Drive1 HDD」「Drive 3 NVMe」という謎表記

よく見ると右側にあったコネクタが M.2 M-keyコネクタだったのでNVMeストレージを付けてみたけど認識しない

じゃあ、とM.2 SATAストレージをさしてみると認識した。

Drive 1 HDDとして認識された。

となると、Drive 3 NVMeスロットとは何なのだ????

とりあえずAliexpressで2242サイズのM.2 SATA SSDを2種類入手して使っています。

KingSpec M.2 NGFF SSD
 512GBを$26.50で買いました
GUDGA M2 2280 SSD M.2 SATA SSD
 512GBを$23.65で買いました

詳細は「aliexpressでM.2 2242サイズのSATAとNVMeを買ってみた」にて

2022/12/30追記

32GB SSDを取り付けた状態のものが販売されたので1台買ってみたところ、SanDisk SD8SMAT-032GBとして認識されていた。

この32GB SSDでも、Windows 10 22H2のインストールは可能でした。

残り容量5GBちょっと、という状態ですけどね

メモリ増設(2023/01/05追記パート)

16GB SO-DIMMを増設することで合計20GBメモリとすることができました。

詳細は「富士通LIFEBOOK S937/RとFUTRO MU937は16GB SO-DIMMが増設できてメモリ20GB構成になる


製品資料

FUTRO MU937に関する資料

FUTRO MU937 製品詳細

FUTRO MU937 マニュアル一覧

FUTROドライバダウンロード起点 → MU937

なお、FUTRO MU937の元となっているのは LIFEBOOK U937/R と思われる。

LIFEBOOK U937/R マニュアル一覧

LIFEBOOKドライバダウンロード起点 → U937/R

MU937とU937/Rとではドライバに関してはほぼ同じで、添付ソフトまわりの取り扱いが異なるようだ。

不思議なのはMU937のBIOSは「LIFEBOOK UH90/B1,UH75/B1,WU2/B1,FUTRO MU937用BIOS書換データ」で、LIFEBOOK U937/Rは「LIFEBOOK U937/P,U937/R,U937/RX用 BIOS書換データ」ということ。同じCPUで同じ構成っぽいけど別枠なんだ・・・

13.3型ワイド ノートパソコン LIFEBOOK UHシリーズ


Windows10インストール概要

2022/12/13追記: 下の方にある”Windows 10 Home 22H2″のインストール記録ではWindows Updateのみでドライバを適用する場合のドライバ特定方法などを含めた手法を解説していますが、ここに要点を書いておきます。

Windows Updateからオプションの更新プログラムを表示すると下記の様な感じでドライバー更新プログラムがあります。

ここから、以下を選択すると、不明なデバイスが認識し、MU937のBIOSも2022年8月リリースのものに更新されます。

・FUJITSU CLIENT COMPUTING LIMITED – System 5/14/2018 12:00:00AM – 4.0.2.6
・Intel – System – 4/11/2018 12:00:00 AM – 1815.12.0.2021
・INTEL – System 7/18/1968 12:00:00 AM – 10.1.5.1
・Synaptics FP Sensors – Biometric – 5/24/2018 12:00:00 AM – 4.5.350.0
・FUJITSU CLIENT COMPUTING LIMITED Fimware – 1.22.0.0

特にメーカページなどからデバイスドライバーをダウンロードしてくる必要はありませんでした。

以下にあるのはいろいろやってみた時の記録です。


Windows 10インストール実践

LIFEBOOK S937/Rインストールの経験から、以下が重要だろうとピックアップ

LIFEBOOK UH90/B1,UH75/B1,WU2/B1,FUTRO MU937用BIOS書換データ E1033761.exe 
コントローラー用ファームウェア修正プログラム E1024123.exe

インテル(R) ディスプレイドライバー 64ビット版  E1026975.exe
インテル(R) マネージメント エンジン インターフェイス ドライバー  E1024939.exe 

まずは普通にWindows 10 22H2をインストールしてみると下記のデバイス認識状況

一通りWinodws Updateを適用したあとのデバイスマネージャー

変わらなかった

インテル(R) マネージメント エンジン インターフェイス ドライバーで1つ認識

インテル(R) ディスプレイドライバー 64ビット版インストールでは変化せず

Windows Updateのオプション更新プログラムを確認

一番下のFUJITSU CLIENT COMPUTING LIMITED Fimware – 1.22.0.0 を適用

適用&再起動後にBIOS画面に入ってみると、1.22にアップデートされていることを確認

続いてドライバが正常に適用できていないデバイスの詳細を確認

PCIメモリコントローラー VEN=8086, DEV=9D21

SMバス コントローラー VEN=8086. DEV=9D23

不明なデバイス ACPI\FUJ02E3\2&DABA3FF&0

不明なデバイス VID=138A&PID=0050

さて、LIFEBOOKのドライバと同じものがあります

まず、「不明なデバイス VID=138A&PID=0050」は指紋認識、Validity WBF 指紋センサードライバー E1029594.exe です。

無事認識

「不明なデバイス ACPI\FUJ02E3\2&DABA3FF&0」はLifebookの時はいろいろ試行錯誤してみたものの、もしかしてWindows Updateで適用できるのでは?と感じたので「FUJITSU CLIENT COMPUTING LIMITED SYSTEM 5/14/2018 12:00:00 – 4.0.2.6 」をインストールしてみると・・・

見事にドライバが適用され「Fujitsu FUJ023 Device Driver」と「Fujitsu FUJ0420 Device」を認識した

残るは2つ。こちらはLifebookだと自動的に適用されたものになる。

SMバスコントローラのデバイスIDで検索するとMicrosoft Updateカタログの「INTEL driver update for Mobile 6th Generation Intel(R) Processor Family I/O SMBUS – 9D23」が出てきた

Windows Updateのオプション更新の一覧に「INTEL SYSTEM 7/18/19 – 10.1.5.1」と上記カタログのバージョン10.1.1.13と似たものがあるのて適用してみる…

残っていた2つとも「Mobile Intel Processor Family I/O PMC – 9D21」と「Mobile Intel Processor Family I/O SMBUS – 9D23」として認識された

これで全てのデバイスが認識できた。

音量問題

しばらく使って見ると本体スピーカーから出力される音量が極端に小さいことに気がついた。

イヤフォン端子からだと特に問題はない。

ドライバの調整の問題なのかな、とLifebookで適用した Realtek High Definition Audio オーディオドライバーE1027123.exe をインストールしてみたが、状況は変わらなかった。

さらによく分からないのが、FUTRO MU937から他のWindows 11 Proパソコンにリモートデスクトップ接続して、他のパソコン側で音を再生した場合は正常にスピーカーから出力されるという状況。

うーん???

この現象、インストールしなおしたら再現しなくなったので結局謎でした。


Windowsのライセンスについて

MU937で標準インストールのWindows 10 IoT Enterprise 2015 LTSBのサポートは2025年10月まで

Windows 10 IoT Enterprise 2015 LTSBのライセンスキーは普通のWindows 10のライセンスキーとは別扱いのため、普通のWinodws10をインストールしてもライセンス認証状態にはならない。

なお、Windows 10 IoT Enterpriseというのはシンクライアント専用の機能限定版Windowsで、ユーザ側でアプリの追加などが難しい、という仕組みになっている。

詳細についてはVAIOのページにある「Windows 10 IoT Enterpriseと通常版の違い、導入の注意点は?」がまとまっていて分かりやすい。

結局のところ、一般人にはWindows 10 IoT Enterpriseのインストールメディアは入手できない、と

なので、継続して利用しようという場合は、別途Windows 10ライセンスを入手する必要があります。

Windows 10 Enterprise 2016 LTSB

Windows 10 Enterprise 2016 LTSBのメディアがあったのでインストールしてみた

まあ、Windows 10 IoT Enterprise L2015 LTSBとは別枠でしたね。

興味深いのはインストール直後はデバイスマネージャーに7個ぐらい警告があるデバイスが表示されていたのですが、Windows Updateを実行してみると下記のようにすべてのデバイスが認識されたという・・・

最近のWindows 10 22H2だと認識しなくなっている、というのが若干謎である。

Windows 10 Home 22H2

Windows 10 Enterprise 2016 LTSBではライセンスが通らなかったので、Windows 10 Homeライセンスを調達するために、再インストール。

ネットワークにつながない状態でデバイスマネージャー確認

Windows Update後は以下の認識になった

この間と同じものですね

今回はWindows Update経由で指紋認証デバイスが認識できないかを確認

「Synaptics FP Sensors – Biometric – 5/24/2018 12:00:00 AM – 4.5.350.0」をインストールしてみる

指紋認証デバイスが認識しました。

続いて「FUJITSU CLIENT COMPUTING LIMITED – System 5/14/2018 12:00:00AM – 4.0.2.6」と「INTEL – System 7/18/1968 12:00:00 AM – 10.1.5.1」を適用

ここで再起動必須

あれ?Fujitsu BIOS Driver Device残ってるの?

と思ってたらしばらく経つとなくなった

最後のデバイスはインテルマネージメントインタフェースドライバ「VEN=8086, DEV=9D3A」でした。

Windows Updateにある「Intel – System – 4/11/2018 12:00:00 AM – 1815.12.0.2021」が怪しいけど、詳細が分からないなー、とMicrosoft Updateで「Intel Management Engine Driver 1815」と検索してみると「Intel – System – 4/11/2018 12:00:00 AM – 1815.12.0.2021」が出てきた。

パッケージの詳細にある「サポートされているハードウェアID」を確認すると、「VEN=8086, DEV=9D3A」がある。

というわけで、Windows Updateから「Intel – System – 4/11/2018 12:00:00 AM – 1815.12.0.2021」をインストールしてみる

無事、認識しました。

というわけで、Windows Updateだけでもドライバが適用できました。

WiFi交換

802.11axにるためIntel AX210NGWに交換してみた 

裏蓋を開けて交換

交換後、Windows Upateで認識するかなー、と思ったけど、△マークのまま

Microsoft Updateカタログで「Intel net dev_2725」と検索してでてくる「Intel – net – 22.170.2.1」のサポートされているハードウェアIDは「pci\ven_8086&dev_2725&subsys_40208086」なので行けそう。

Windows Updateのオプション更新プログラムにある「Intel – net – 22.180.0.4」が似てるかなー、ということでインストール

無事に「Intel(R) Wi-Fi 6E AX210 160MHz」として認識

M.2 SATA増設した

日本で2242サイズのM.2 SATAを探したら高かったので、aliexpressで安いやつを買ってみた

KingSpec M.2 SATA 512GB $30.04
GUDGA M.2 SATA 512GB $28.20

12月10日に別のセラーにそれぞれ発注入れたら、どちらもAliexpress Standard Shipping→クロネコ配送で12月17日に到着しました。

同じ基板を使ってるのかな?と思ったのですが、違う感じ

FUTRO MU937に増設

まあ、普通に使えてますね

富士通LIFEBOOK S937/RにWindows 10をインストールした


秋葉原の旧キャプテンで富士通LIFEBOOK S937/Rが安いということだったので入手した。

裏面の蓋を一通り取ってみたところ。DDR4 SO-DIMMスロットがある。

マザーボードはこんな感じ

M.2 A-keyスロットにIntel WiFI AC8265が入ってる。
M.2 B-keyスロットは2280サイズと2242サイズの2種類があり、2280サイズの方にストレージがついていたと思われる。

LIFEBOOK U937/RのM.2 B-keyスロットはM.2 SATA用なので、調達してさしてみたもののうまく認識できない。どうやらスロット不良をくらったようだ

M.2 SATAスロット不良の件

そんなことあるんだ、って感じの認識不具合が発生。

SUNEAST EA900をさしてみたところ以下の認識に

「Generi Loader SATA Device」

Windows 10のインストーラー上で確認すると0GBのディスクとして認識されている

別のWINTEN SATAをさしてみる

謎の1024MBディスクとして認識されている。

なお、どちらのM.2 SATAとも、USBケースに入れたところ正常に使用できた

仕方が無いので、DVD-ROMスロットにHDD入れるやつを使って2.5インチSSDをつなげた。(9.5mm厚が必要だったのだが、あやまって12mm厚のものを買ってしまったため、基板部分のみ使用)


LifeBook U937/R基礎資料

LIFEBOOK U937/R 製品詳細

ドライバダウンロード(ノートPC)2017年4月以降モデル 2017年上期)

Windows10のドライバについて(2023/01/23追加)

Lifebook S937/RのドライバはWindows Updateのオプション更新プログラムで全て適用できました。

上記では1個チェックが抜けていますが、以下の4つを選択することでドライバが適用されます。

・FUJITSU CLIENT COMPUTIN LIMITED – System – 5/14/2018 12:00:00 AM – 4.0.26
・Synaptics FP Sensors – Biometric – 5/24/2018 12:00:00 AM – 4.5.350.0
・Intel – System – 2013.14.0.1529
・FUJITSU CLIENT COMPUTING LIMITED – Firmware – 1.20.0.0

Windows10インストール編

Windows 10をインストールしてみた

Windows 10 Proとして認識された。

ノートパソコンでありがちな感じでデバイスがいくつかのデバイスが認識されていない。

まず、わかりやすく認識されていない指紋センサードライバをインストール

Validity WBF 指紋センサードライバー E1029594.exe

つぎに VID:8086 PID:9d3a はマネージメント系デバイスなので下記をインストール

インテル(R) アクティブ マネジメント テクノロジー ドライバーE1025009.exe

「ACPI\FUJ02E\2&DABA3FF&0」が残った

ここでまだ実施していなかったBIOSアップデート

LIFEBOOK S937/P, S937/R用 BIOS書換データ E1033762.exe

どうやらBIOSアップデートに必要なドライバというものがあるらしく、おそらくそれが未認識デバイスと想定されるので、FUJ02Eを調べてみる

富士通Q&A「FUJ02E3 デバイスドライバー」(32・64ビット共用)の修正項目とインストール方法について(2013年10月発表モデル:LIFEBOOK AH47/K ほか)

ここに「FUJ02E3 デバイスドライバー V1.30.1E1016696.exe がある

無事にすべてのデバイスが認識された

改めてBIOSアップデータ実行…

OS再起動してもダメだった。

FUJ0430/FUJ0420 Device Driver FTS_FUJ0430FUJ0420DeviceDriver_3004_1241503.zip

ダメだった

アップデートナビ インストールサービス E1025995.exe をインストールすると、Microsoft Storeの「アップデートナビ」のインストール要求があるので、それをインストールして、アップデートナビを起動

必要らしいので下記2つもインストールします

Realtek High Definition Audio オーディオドライバーE1027123.exe

インテル(R) ディスプレイドライバー 64ビット版 E1026404.exe

インストール後、再起動して、再度アップデートナビ実行

Realtek High Definiton AudioドライバーはWebにあるのとバージョンが違うようだ

アップデートナビ経由でドライバをインストールし、再起動すると、再起動後、更新結果を表示してくれました

この状態で残るはBIOSアップデートのみ

LIFEBOOK S937/P, S937/R用 BIOS書換データ

ただ・・・どうやっても拒否られています

これの一番下の「FUJITSU CLIENT COMPUTING LIMITED firmware – 1.20.0.0」をインストールしてみます

再起動して、アップデートナビを実行

Windows Update経由でBIOSが適用できたようです。

まじかーーー


802.11ax APへの接続状況がいまいち…

Intel WiFi AC8265のドライババージョンは20.70.30.1

802.11ac 対応のインテル® ワイヤレス・アダプターを使用するシステムで、利用できるネットワークのスキャンリストに、Wi-Fi 6 (802.11ax) ネットワークが表示されない

対応しているバージョンのはず


上記に加えてIntel – System -201314.0.1529

NetAppのコマンドをadvanced権限で実行する時に確認を出さない


NetAppのコマンド操作は、通常はadmin権限で行われる。

コマンドによってはadvanced権限やdiag権限を要求される。

切り替えるには「set advanced」もしくは「set -privilege advanced」と実行する

netapp::> set -privilege advanced

Warning: These advanced commands are potentially dangerous; use them only when directed to do so by NetApp
         personnel.
Do you want to continue? {y|n}: y

netapp::*>

切り替える際、通常は「Do you want to continue? {y|n}: 」という確認プロンプトが出る。

これを出ないようにする方法がある

setコマンドをオプション無しで実行してみる

netapp::> set
User Name:             admin
Profile Name:          admin
Privilege Level:       admin
Confirmation Messages: on
Show All Fields:       false
Show Field Separator:
Data Units:            auto
Pagination Rows:       24
Default Vserver:
Default Node:
Stop On Error:         false
Prompt Timestamp:
netapp::>

ここにある「Confirmation Messages: on」というのが確認プロンプトに関する設定となる。

これをoffにすることで確認が行われず切り替えることができるようになる。

netapp::> set -privilege advanced -confirmations off

netapp::*> set
User Name:             admin
Profile Name:          admin
Privilege Level:       advanced
Confirmation Messages: off
Show All Fields:       false
Show Field Separator:
Data Units:            auto
Pagination Rows:       24
Default Vserver:
Default Node:
Stop On Error:         false
Prompt Timestamp:

netapp::*>

一度「Confirmation Messages: off」と設定したものは同じセッションの間、維持されます。

さて、一括処理をしている時に、advanced権限が必要なコマンドがある場合、「set advanced」で切り替えた後、目的とするコマンドを実行、という処理が面倒な場合があります。

その場合「set -privilege advanced -confirmations off -rows 0;vserver cifs option show;set -privilege admin -confirmations on」というように「;」でコマンドを区切ることで、そのコマンド実行時のみadvanced権限で実行する、といったことを行えるようになります。

netapp::> set -privilege advanced -confirmations off -rows 0;vserver cifs option show;set -privilege admin -confirmations on


Vserver: svm0

                            Client Session Timeout: 900
                              Copy Offload Enabled: true
                                Default Unix Group: -
                                 Default Unix User: pcuser
                                   Guest Unix User: -
               Are Administrators mapped to 'root': true
           Is Advanced Sparse File Support Enabled: true
                  Is Fsctl File Level Trim Enabled: true
                  Direct-Copy Copy Offload Enabled: true
                           Export Policies Enabled: false
            Grant Unix Group Permissions to Others: false
                          Is Advertise DFS Enabled: false
     Is Client Duplicate Session Detection Enabled: true
               Is Client Version Reporting Enabled: true
                                    Is DAC Enabled: false
                      Is Fake Open Support Enabled: true
                         Is Hide Dot Files Enabled: false
                              Is Large MTU Enabled: true
                             Is Local Auth Enabled: true
                 Is Local Users and Groups Enabled: true
                           Is Multichannel Enabled: false
            Is NetBIOS over TCP (port 139) Enabled: true
               Is NBNS over UDP (port 137) Enabled: false
                               Is Referral Enabled: false
             Is Search Short Names Support Enabled: false
  Is Trusted Domain Enumeration And Search Enabled: true
                        Is UNIX Extensions Enabled: false
          Is Use Junction as Reparse Point Enabled: true
                               Max Multiplex Count: 255
          Max Connections per Multichannel Session: 32
                 Max LIFs per Multichannel Session: 256
              Max Same User Session Per Connection: 2500
                 Max Same Tree Connect Per Session: 5000
                      Max Opens Same File Per Tree: 1000
                          Max Watches Set Per Tree: 500
                   Is Path Component Cache Enabled: true
    NT ACLs on UNIX Security Style Volumes Enabled: true
                                  Read Grants Exec: disabled
                                  Read Only Delete: disabled
                  Reported File System Sector Size: 4096
                                Restrict Anonymous: no-restriction
                              Shadowcopy Dir Depth: 5
                                Shadowcopy Enabled: true
                                      SMB1 Enabled: false
                  Max Buffer Size for SMB1 Message: 65535
                                      SMB2 Enabled: true
                                      SMB3 Enabled: true
                                    SMB3.1 Enabled: true
            Map Null User to Windows User or Group: -
                                      WINS Servers: -
         Report Widelink as Reparse Point Versions: SMB1
                              Max Credits to Grant: 128
Check Share Permission for NetShareEnumAll Request: false


netapp::>

ちなみに通常のadmin権限で「vserver cifs option show」を実行した場合は下記の様な結果となります。

netapp::> vserver cifs option show

Vserver: svm0

  Client Session Timeout : 900
  Default Unix Group     : -
  Default Unix User      : pcuser
  Guest Unix User        : -
  Read Grants Exec       : disabled
  Read Only Delete       : disabled
  WINS Servers           : -
netapp::>

NetAppの設定内容をcsvファイルに出力したい


NetAppで現在設定されているCIFS共有情報を取得するため、「vserver cifs share show」を実行。

netapp::> vserver cifs share show
Vserver        Share         Path              Properties Comment  ACL
-------------- ------------- ----------------- ---------- -------- -----------
svm0           c$            /                 oplocks    -        BUILTIN\Administrators / Full Control
                                               browsable
                                               changenotify
                                               show-previous-versions
svm0           ipc$          /                 browsable  -        -
svm0           shares        /shares_dr        oplocks    -        Everyone / Full Control
                                               browsable
                                               changenotify
                                               show-previous-versions
svm0           testqtee      /shares_dr/       oplocks    -        Everyone / Full Control
                             testqtree         browsable
                                               changenotify
                                               show-previous-versions
4 entries were displayed.

netapp::>

ちょっと再利用しにくい形式となっている

-fieldsオプションで上記で表示されている内容を列挙すればもうちょっと分かりやすくなるはず…

netapp::> vserver cifs share show -fields vserver,share-name,path,share-properties,acl
vserver share-name path share-properties                                      acl                               
------- ---------- ---- ----------------------------------------------------- ---------------------------------------
svm0    c$         /    oplocks,browsable,changenotify,show-previous-versions "BUILTIN\Administrators / Full Control"
svm0    ipc$       /    browsable                                             -                                 
svm0    shares     /shares_dr
                        oplocks,browsable,changenotify,show-previous-versions "Everyone / Full Control"         
svm0    testqtee   /shares_dr/testqtree
                        oplocks,browsable,changenotify,show-previous-versions "Everyone / Full Control"         
4 entries were displayed.
netapp::>

各要素の区切りが不定となっていてやはり使いにくい。

調べると「set」コマンドでいろいろ調整できることが分かった

netapp::> set
User Name:             admin
Profile Name:          admin
Privilege Level:       admin
Confirmation Messages: on
Show All Fields:       false
Show Field Separator:
Data Units:            auto
Pagination Rows:       24
Default Vserver:
Default Node:
Stop On Error:         false
Prompt Timestamp:
netapp::>

このオプション群の中でよく設定される項目は下記2個

・Pagination Rows: これを「0」と設定すると、出力が長い場合でも途中で止まらない
・Data Units:これがautoの場合、出力される単位がGB,TBで不定となる。「GB」と指定すると全てGB換算で表示されるようになる。

「Show Field Separator:」は標準では何も設定されていないので、ここに「,」を指定してみるため「set -showseparator “,”」と実行。

netapp::> set -showseparator ","

netapp::> set
User Name:             admin
Profile Name:          admin
Privilege Level:       admin
Confirmation Messages: on
Show All Fields:       false
Show Field Separator:  ,
Data Units:            auto
Pagination Rows:       24
Default Vserver:
Default Node:
Stop On Error:         false
Prompt Timestamp:

netapp::>

「vserver cifs share show」を実行してみると

netapp::> vserver cifs share show
Vserver        Share         Path              Properties Comment  ACL
-------------- ------------- ----------------- ---------- -------- -----------
svm0           c$            /                 oplocks    -        BUILTIN\Administrators / Full Control
                                               browsable
                                               changenotify
                                               show-previous-versions
svm0           ipc$          /                 browsable  -        -
svm0           shares        /shares_dr        oplocks    -        Everyone / Full Control
                                               browsable
                                               changenotify
                                               show-previous-versions
svm0           testqtee      /shares_dr/       oplocks    -        Everyone / Full Control
                             testqtree         browsable
                                               changenotify
                                               show-previous-versions
4 entries were displayed.

netapp::> vserver cifs share show -fields vserver,share-name,path,share-properties,acl
vserver,share-name,path,share-properties,acl,
Vserver,Share,Path,Share Properties,Share ACL,
svm0,c$,/,oplocks,browsable,changenotify,show-previous-versions,"BUILTIN\Administrators / Full Control",
svm0,ipc$,/,browsable,-,
svm0,shares,/shares_dr,oplocks,browsable,changenotify,show-previous-versions,"Everyone / Full Control",
svm0,testqtee,/shares_dr/testqtree,oplocks,browsable,changenotify,show-previous-versions,"Everyone / Full Control",

netapp::>

-fieldsオプションをつけている場合に、「,」区切りになっているように見える。

しかし・・・よく見てみるとおかしい

「Properties」の値は元々「oplocks,browsable,changenotify,show-previous-versions」だったのだが、showseparator設定後は、Properites内の「,」と、各値の区切りの「,」の見分けがつかない状態で出力されています。

果たしてどんな記号をseparatorとして設定すれば適切なのかぐぐってみるとNetApp communityの「Netapp cli output to csv or excel」に「!」を設定すれば?という記載を発見。

確かに!を設定内で使うことは少ないので、見分けはつきそうです。

netapp::> set -showseparator "!"

netapp::> set
User Name:             admin
Profile Name:          admin
Privilege Level:       admin
Confirmation Messages: on
Show All Fields:       false
Show Field Separator:  !
Data Units:            auto
Pagination Rows:       24
Default Vserver:
Default Node:
Stop On Error:         false
Prompt Timestamp:

netapp::>

「vserver cifs share show」の結果を確認してみます。

netapp::> vserver cifs share show -fields vserver,share-name,path,share-properties,acl
vserver!share-name!path!share-properties!acl!
Vserver!Share!Path!Share Properties!Share ACL!
svm0!c$!/!oplocks,browsable,changenotify,show-previous-versions!"BUILTIN\Administrators / Full Control"!
svm0!ipc$!/!browsable!-!
svm0!shares!/shares_dr!oplocks,browsable,changenotify,show-previous-versions!"Everyone / Full Control"!
svm0!testqtee!/shares_dr/testqtree!oplocks,browsable,changenotify,show-previous-versions!"Everyone / Full Control"!

netapp::>

これでなんとか見分けはつきそうです。

さて、setで表示される設定で「Show All Fields」という項目があります。

これをtrueと設定すると、filedsを指定しなくとも、全ての設定が表示されるようになります。

netapp::> set -showallfields true
::> vserver cifs share show
vserver!share-name!cifs-server!path!share-properties!symlink-properties!file-umask!dir-umask!comment!acl!attribute-cache-ttl!volume!offline-files!vscan-fileop-profile!max-connections-per-share!force-group-for-create!
Vserver!Share!CIFS Server NetBIOS Name!Path!Share Properties!Symlink Properties!File Mode Creation Mask!Directory Mode Creation Mask!Share Comment!Share ACL!File Attribute Cache Lifetime!Volume Name!Offline Files!Vscan File-Operations Profile!Maximum Tree Connections on Share!UNIX Group for File Create!
svm0!c$!SHARE56A!/!oplocks,browsable,changenotify,show-previous-versions!symlinks!-!-!-!"BUILTIN\Administrators / Full Control"!-!svm0_root!-!standard!4294967295!-!
svm0!ipc$!SHARE56A!/!browsable!-!-!-!-!-!-!svm0_root!-!standard!4294967295!-!
svm0!shares!SHARE56A!/shares_dr!oplocks,browsable,changenotify,show-previous-versions!symlinks!-!-!-!"Everyone / Full Control"!-!shares_dr!manual!standard!4294967295!-!
svm0!testqtee!SHARE56A!/shares_dr/testqtree!oplocks,browsable,changenotify,show-previous-versions!symlinks!-!-!-!"Everyone / Full Control"!-!shares_dr!manual!standard!4294967295!-!
netapp::>

ただ、これを常に設定してしまうとdfコマンドなどでも詳細表示となってしまうため、使用には注意が必要です。

netapp::> df
vserver!volume!aggregate!fs-type!filesys-name!total-space!total-hybrid-cache-size!used-space!percent-used-space!available-space!reserved-space!total-space-bin1!used-space-bin1!available-space-bin1!inodes-used!percent-inodes-used!inodes-free!total-saved!percent-total-saved!dedupe-saved!percent-dedupe-saved!compression-saved!percent-compression-saved!mounted-on!bin1-name!
Vserver Name!Volume Name!Aggregate Name!Snapshot or Active File System!Volume File System Name!Total Space!Total Size of SSD Tier of a Flash Pool!Used Space!Percentage of Used Space!Available Space!Reserved Space!Total Space in First Bin!Used Space in First Bin!Available Space in First Bin!Inodes Used!Percentage of Inodes Used!Inodes Available!Total Space Saved!Percentage Total Space Saved!Space Saved by Deduplication!Percentage Saved by Deduplication!Space Saved by Compression!Percentage Saved by Compression!Mount Path of the File System!Composite Aggr Name for First Bin!
svm0!shares_dr!""!active!/vol/shares_dr/!22072528!-!25512!0%!22047016!0!-!-!-!174!0%!655104!21716!46%!21716!46%!0!0%!/shares_dr!-!
svm0!shares_dr!""!snapshot!/vol/shares_dr/.snapshot!0!-!6876!0%!0!0!-!-!-!0!0%!0!0!0%!0!0%!0!0%!/shares_dr/.snapshot!-!
svm0!svm0_root!""!active!/vol/svm0_root/!19456!-!1828!9%!17628!0!-!-!-!102!18%!464!0!0%!0!0%!0!0%!/!-!
svm0!svm0_root!""!snapshot!/vol/svm0_root/.snapshot!1024!-!2348!229%!0!0!-!-!-!0!0%!0!0!0%!0!0%!0!0%!//.snapshot!-!
netapp-01!vol0!""!active!/vol/vol0/!7081552!-!2331900!32%!4749652!0!-!-!-!36502!16%!184784!0!0%!0!0%!0!0%!---!-!
netapp-01!vol0!""!snapshot!/vol/vol0/.snapshot!372712!-!0!0%!372712!0!-!-!-!0!0%!0!0!0%!0!0%!0!0%!---!-!

netapp::>

必要が無くなったら「set -showallfields false」を実行して解除します。

Rockchip RK3588S搭載のOrange Pi 5が送料込み$84.2という格安価格でプレセール開始


2022/12/23追記

Orange Pi 5が届いたので「Linuxを動かす記事」「Androidを動かす記事」と「データディスクとしてM.2 SATA SSDを動かす記事(起動ディスクでは使えない)」を公開中です。


2022年7月に発表になったRockchip RK3588S搭載のOrange Pi 5が2022年12月1日から発売開始、ということで、プレセールが始まりました。

AliexressでRAM8GBモデルが送料込みで$84.2というなかなかに安い価格となっています。

他社動向を考えると安くても$120はするだろう、と思っていただけに、この価格は驚きの一言です。

さて、このOrange Pi 5、実は2022年7月の発表時点から構成に変化が出ています。

出典1:2022年7月15日付けのOrange Pi 5スペックページ
出典2:2022年11月11日付けのOrange Pi 5スペックページ

まずは表面の比較

7月版にあった「Wi-Fi 6 + Bluetooth」と「32GB EMMC Flash」が削除され、「16MB SPI Flash」と裏面に「M.2 NVMe 対応スロット」が追加されました。

7月版では恐らくEIAJ#2(PSPと同じやつ)だと思われる電源だったものが、Type-Cコネクタに変更・・・これはいいような悪いような・・・


続いて裏面

7月版の方だと、「CODEC(ES8388)」と「RTC」が書かれてないけど、配置が同じなのでこれについては変更無し。

7月版との大きな変更点は「M.2 PCIe2.0 (Supports 2242 NVMe SSD」と、M.2スロットが追加されたということ。

これにより、microSDの壊れやすさを気にする必要がなくなる、というのは大きな利点と言えます。

M.2 スロット搭載を$100を下回る価格で投入してきたのは予想外でした。

とりあえず為替レートがいろいろ動いているなか、1ドル151円換算のPayPal決済で発注してみました。

発注後、メッセージが飛んできて、2022年12月1日発送予定になるので、それまでの間「Extend delivery」ボタンを押してキャンセルされないような日数を追加してくれ、とのことです。

つまり、11/11時点で標準では「11 days」、つまり11/22にキャンセル処理がされる、ということになるので「Extend delivery」押して「14」ぐらいを入力して、25daysと12/1を超えるような日数にする、ということです

私の場合、ここで指定する日数が新しい日数なのか追加する日数なのかがわからなかったので、とりあえず「30」と入力してみたところ「41days」になりました。

このExtend delivyer設定を忘れるとAliexpress側の自動処理によって発注がキャンセルされてしまうので注意してください。


2022/11/15追記

16GBモデルの販売がプレセール価格$105(送料$11.31)で開始されました。

たしかに公式製品ページに「4GB/8GB/16GB/32GB(LPDDR4/4x)」って書いてあったけど、ほんとに16GBモデルが出るとは・・・

32GBモデルはいくらになるのかな?


2022/11/17追記

Orange Pi 5が要求しているType-Cコネクタで5V4Aをどうするかなーと秋月電子に行ってみたところ「スイッチングACアダプター(USB ACアダプター) Type-Cオス 5.1V3.8A(M-16293)」が950円だったので買っておきました。まだこれがOrange Pi 5で不足無く使えるかどうかはまだわかりません。