EA800のfirmware強制書き換え手法


ASUS Eee Note EA800は内部のmicroSHDCカードにインストールされているLinuxを起動しています。
このシステムイメージを書き換える手法は基本的にEee Note Sync経由となります。

台湾掲示板で活躍中のpbarretteさんは、ASUSのftpで配布されているイメージファイル(zip)内のeTablet.romを書き込むことに成功しました。
zipという拡張子がついていますが、実際にはcab形式です。7-Zipなどを使用して開くことができます。
以下の手順のネタ元はEee Note Language Selectionスレッドのpbarretteさんの書き込みです。

起動しない状態からアップデートする場合は手順(5)以降を行います。
その際は、microSD内にパーテーションが残っているとうまくいかない場合があります。その場合は、中のmicroSDを取り出し、パソコンにて既存のパーテーションを壊してから手順(5)以降を行ってみてください。

(1) 正常に動作しているEA800であればtelnetでアクセス
(2) 以下のコマンドを実行し、アップデート要求フラグが立ってないことを確認

[root@Linux /root]#sysparams get needUpdate
0x00000000[root@Linux /root]#

上記のように「0x00000000」となることを確認。

(3) アップデート要求フラグをたてるコマンドを実行

[root@Linux /root]# sysparams set needUpdate 1
[root@Linux /root]#

(4) EA800を再起動

[root@Linux /root]# reboot
[root@Linux /root]#

(5) 「ASUS Eee Note Update Engine System」というウィンドウで止まる

(6) freenote.orgからUpdateClient.zipを入手

(7) 上記を展開し、同じディレクトリにeTablet.romも置く

(8) コマンドプロンプトを開き、updateclientコマンドを実行する

C:\EA800\UpdateClient>UpdateClient.exe eTablet.rom
0 thread start
1 command socket connect
2 command Error:{0}Success
3 Is connected to command server
4 169.254.2.1:19999
StopConnectTimer
5 PCTLCOMMD_ALL sendnum:20
6 header Data send 32
7 Server command send message:28
8 data type:info
9 Data send 220
10 Data send over
11 Server command send message:20
12 PCTLCOMMD_CONTINUE sendnum:20
13 header Data send 32
14 Server command send message:20
15 data type:part
16 Data send 55
17 Data send over
18 Server command send message:20
<略>

(9) 基本的にすぐ画面が動くけれども、状態によっては3分ぐらい画面が動かないかも?

(10) なんやかんやで10分ぐらいかかる感じ

(11) コマンドプロンプトの出力がとまって、EA800の画面も変化ないようだったら、下部のリセットボタンを押す

61735 Data send 4096
61736 Data send 4096
61737 Data send 4096
61738 Data send 3838
61739 Data send over
61740 Server command send message:20
61741 PCTLCOMMD_OVER_CLEAR sendnum:20
61742 Send over
Reconnect:updateok
61743 Server command send message:20
61744 command receive Socket is closed

上記のような形で「Reconnect:updateok」が表示されていれば、コマンドプロンプト側はok。

EA800の画面の方は↓のような感じで「Over. Success. Disconnect. You can still connect to update.」がでたらよい

(12) 再起動後「Formatting user partition, please wait… 」のウィンドウがでて5分ぐらい処理が行われる

(13) 「Please Reboot the eNote.」とでたら、下部のリセットボタンを押す

(14) 正常に起動したらfirmware適用終了

IEEE802.15.4とTCP/IP


Ben Nano Noteは単独ではネットワークに接続できず、PCにUSB接続してブリッジするか、それともmicroSDカードサイズの無線LANカードを使うか、ということをする必要があります。

以前、auのau Wi-Fi WINカードが使えないかなぁ?と発売直後に入手してみましたが、ミツミ電機製のチップに対応したLinuxのドライバが発見できず、お蔵入りとなっていました。

そこに、新しい手法が現れました。

Ben WPANプロジェクトです。
IEEE 802.15.4準拠のチップを利用して、無線でTCP/IP通信を行おう、というものです。
Ben Nano Note側はmicroSDHCスロットを使用しますが、SDIOではありません。
便宜上「8:10 card」という名称にしていますが、microSDHCコネクタを利用して汎用I/Oを行わせちゃおう、というものです。

この技術を使って、IEEE 802.15.4チップを操作して、TCP/IP通信を行わせてしまうようです。

Ben Noteで、どういった感じなのかは、Ben WPANプロジェクトのwikiを見るよりはプロジェクトマネージャのWernerさんのページ「Ben-WPAN Overview」を見るとわかりやすいです。

Ben Note用基板: atben
PC用USBコネクタ基板: atusb
Linux用Device Driverは、Linux-zigbeeプロジェクト+ben-wpan kernel branchの修正

で、IPアドレスの部分は、基本IPv6で考えられているような感じで、「6LoWPAN(IPv6 over Low power Wireless Personal Area Networks)」という単語が頻繁に出てきます。

が、詳しくみてないので、よくわかりません。

おいおいもうちょっと調べていってみようかと思います。

ASUS EA800 新firmware V1.0.14.118TW


どうやら5月末ぐらいの日付でASUS Eee Note EA800に新しいfirmware V1.0.14.118TWがでてたらしい。


とりあえず適用してみた。

すると、以下の様な画面になった。(注:工場出荷状態に戻しています)

大きな違いは、「Dr. Eye」という台湾で有名な辞書ソフトから、英漢 漢英 辞典が収録された、ということ。

Dr. Eyeには日漢辞典もあるようなんですが、それはないようです。

それにしても、1つ前の記事でDr. Eyeネタをやったら、こっちでも関係してたなんてびっくりですよ。

その他の点の違いはまだ見いだせていません。
とりあえず、設定できる言語は「英語/中国語」しかないけど、入力できる文字はなぜか日本語モードもある、という前回のアップデート状況と変わりませんでした。

日本語化の検証については、また明日っと

— 追記1 —
5/14版の日本語化を適用してみたら、おおむね大丈夫そうな感じ
というか、変化はほとんどない?
中国語版だと「Dr. Eye」だったところは、日本語リソースを適用したら「辞典」になった。

ちょっと気になるのは/usr/local/eTablet/version の表記。

[root@Linux eTablet]#cat /usr/local/eTablet/version
VERSION 1.1.51.8359 Thu Apr 21 04:39:28 UTC 2011
[root@Linux eTablet]#

ここがベースソフトウェアのバージョンを表していたりしそうな感じがする・・・
実際、eTabletディレクトリ内部のファイル日付を確認してみると、4月21日より新しいものは存在していない。

Eee Note EA800 日本語化計画 ver 20110514


新しいfirmwareが出たので、更新しました。
今回は、freenote.orgさんとこのFullInstall.zipをベースに拡張しました。

こちらで追加した機能
・メッセージの日本語化
・日本語向けフォントの追加
・インタフェースの言語を日本語に設定
・システムの標準フォントを日本語向けフォントに変更
・スタイルシートの標準フォントを日本語向けフォントに変更

freenote.org から持ってきた部分
・「ノート」用の背景の英語版
・telnetdの起動設定
・電話帳(Phonebook)の追加
・ソリティア(Solitaire)の追加
・コンソール(Console)の追加 (コマンドがEA800単体で実行できます)
・ファイルマネージャ(Cute Explorer)の追加
・辞書追加(ロシア語とか)

1. ea800-ja-20110514 をダウンロード (旧版:ea800-ja-20110513もとりあえず残しておきます)
2. microSD内に上記ファイルを解凍する
3. EA800の電源を切る
4. そのmicroSDをEA800に入れる
5. EA800を起動する
6. 起動中に、いろいろインストールするか?とか聞かれるので「□」のボタンをYES/NOと押して進める
7. 通常のホーム画面が日本語で表示されたら終了

ver20110513とver20110514の違いは、sys.configの[language]のところが「default=tc」となっていたら「default=ja」に書き換えていたのですが、それを「default=ja」じゃなかったら、書き換えるように変えました。
あと、単純に「default=ja」で全体を検索すると、いらないところまで変わってしまうので、その対策もしました..たぶん。

EA800のバージョンアップ


半月ほどASUS Eee Note EA800の存在を忘れちゃったりしていたんですが、新しいfirmwareが出たっぽいので、電源を入れてみました。

Eee Note Sync Versionがバージョンアップ! V1.1.1.44 → V1.2.2.52
なんと、日本語化!!!

firmwareの方もバージョンアップ!

V1.0.8.94 TW→V1.0.12.115 TW

EA800本体の日本語化は無し。

しかし、なぜか、キーボード設定に「Japanese」があり、それを選ぶと、ローマ字入力で漢字変換ができます。
しかも、推測変換付き。

なのに、まだインターフェースは日本語化を含まず
ちょっと謎です。

なお、日本語化はEee Note EA800 日本語化計画 ver 20110318で可能でした。
まぁ、翻訳できてない箇所もありますけど