地域限定ワンセグ/エリアワンセグ/エリア放送の一覧 2014/07/24版と2022/04/19版


ケータイWatchの「地域限定ワンセグが「Gガイドモバイル」で簡単に視聴可能に」という記事を見て、そんな載せることができるほど、地域限定ワンセグ(エリアワンセグ)なんてあったのかな?と思って、一覧を探してみた。

地域限定ワンセグこと「エリア放送」もしくは「エリア限定ワンセグサービス」は、「エリア放送開発委員会」というところが管轄しているようだ。

免許取得情報」が一覧なのかと思いきや、平成25年3月22日の更新が最後の模様。

放送なんだから、無線局として免許を交付する総務省側の情報を確認。
情報通信(ICT政策) > 放送政策の推進 > エリア放送」に「エリア放送を行う地上一般放送局の免許状況」があり、そこから全国の総合通信局のエリア放送に関するページに飛んで、確認できるようになっていた。

東北8箇所+関東28箇所+信州3箇所+北陸12箇所+東海1箇所+近畿1箇所+四国3箇所+九州3箇所
= 全国59箇所の送信所が免許状は登録されていた。

実際に放送が開始されている一覧はないものか、さらに調査してみたところ、「一般財団法人電波技術協会(reea)」にエリア放送に関するページがあり、「エリア放送一覧」があり、これは実際に電波を出している一覧であるようだ。
これをみると、全国40箇所の送信所が稼働中であるらしい。

また、一度開局したものの廃止されたというものも以下に挙げたリスト以外にも多数存在している模様。
廃局されたものも含めたリストは「でんぱでーた on Web」のエリア放送に掲載されています。
どこに行けばエリア放送を見られるのか、具体的な場所を知りたい場合は、上記のページを参照するといいでしょう。
例えば、秋葉原でエリアワンセグを見たいのであれば以下のポイントである、というのが分かります。
・東京ワンセグ放送を見るには「秋葉原UDX(14ch)」と「ツクモeX(14ch)」
・SONYアニマックスのワンセグ放送を見るには「アニメイト秋葉原店(46ch)」と「ガンダムカフェ秋葉原店(48ch)」

にしても、下の「電波技術協会のエリア放送一覧」には、富山県南砺市の「なんとちゃんねる」が載ってないというのはなんでしょうねぇ?
エリア放送本免許放送開始されてるというのに、何かが違うのかな?


<電波技術協会のエリア放送一覧からの引用、ここから>
なお、廃局情報については「でんぱでーた on Web」を参考にしている

No.
免許人の名称
(事業者名)
TS名 (注参照)
送信チャンネル
フルセグ/ワンセグ
送信設備設置場所
1(株)TBSテレビあかさかエリア放送45ch
フルセグ
東京都港区
2(学)専修大学 
石巻専修大学
石巻専修大エリア放送31ch
ワンセグ
宮城県石巻市
3(学)中村産業学園
九州産業大学
KSUエリア放送45ch
ワンセグ
福岡市東区
4公益財団法人
埼玉県公園緑地協会
埼スタエリア放送37ch
ワンセグ
埼玉県
さいたま市緑区
5エリアポータル(株)銀座エリア放送40ch
フルセグ
東京都中央区
6エリアポータル(株)秋葉原エリア放送40ch
フルセグ
東京都千代田区
7エリアポータル(株)人形町エリア放送40ch
ワンセグ
東京都中央区
8森ビル(株)六本木ヒルズ エリア39ch
フルセグ
東京都港区
9ハートネットワーク(株)エリア新居浜テレコム34ch
フルセグ
愛媛県新居浜市
10ハートネットワーク(株)エリア新居浜市役所34ch Null
付ワンセグ
愛媛県新居浜市
11ハートネットワーク(株)エリアイオン新居浜34ch Null
付ワンセグ
愛媛県新居浜市
12ハートネットワーク(株)エリアフレスポ西条34ch
フルセグ
愛媛県西条市
13国立大学法人
筑波技術大学
筑波技大エリア放送45ch
ワンセグ
茨城県つくば市
14(株)フジテレビジョンフジお台場エリア放送38ch
フルセグ
東京都港区
15南相馬市南相馬市エリア放送52ch
フルセグ
福島県南相馬市
鹿島区、原町区
16葛巻町葛巻エリア放送32ch
ワンセグ
岩手県
岩手郡葛巻町
17三沢市三沢市エリア放送33ch
ワンセグ
青森県三沢市
18国立大学法人
香川大学
香川大学エリア放送35ch
ワンセグ
香川県高松市
19(学)専修大学専修大学エリア放送30ch
ワンセグ
神奈川県
川崎市多摩区
20江東区こうとうくエリア放送36ch
ワンセグ
東京都江東区
21(株)東京ビッグサイト国際展示場エリア放送35ch
フルセグ
東京都江東区
22ソニー(株)
(ソニー企業(株))
ソニー銀座エリア放送46ch
ワンセグ
東京都中央区
23ソニー(株) ((株)
アニマックスブロード
キャスト・ジャパン)
ソニー秋葉原エリア放送48ch
ワンセグ
東京都千代田区
24ソニー(株) ((株)
アニマックスブロード
キャスト・ジャパン)
ソニー秋葉原中央通りエリア放送46ch
ワンセグ
東京都千代田区
25(株)愛媛CATV愛媛CATVエリア131ch
ワンセグ
愛媛県松山市
26(株)協和エクシオ協和エクシオ韮崎エリア放送47ch
ワンセグ
山梨県韮崎市
27(株)九州テンQT佐世保エリア放送51ch
ワンセグ
長崎県佐世保市
28(株)九州テンQT福岡エリア放送51ch
ワンセグ
福岡県
福岡市博多区
29岳温泉観光協会あだたらエリア放送49ch
フルセグ
福島県二本松市
30(株)愛媛CATV愛媛CATVエリア235ch
ワンセグ
愛媛県松山市
31国立大学法人
電気通信大学
調布ワンセグエリア30ch
ワンセグ
東京都調布市
32(株)JVCケンウッドJK本社エリア放送
42ch
ワンセグ
神奈川県横浜市
神奈川区
33国立大学法人
長岡技術科学大学
長岡技大エリア放送
45ch
ワンセグ
新潟県長岡市
34大槌町小槌川監視エリア放送
49ch
フルセグ
岩手県上閉伊郡大槌町
35独立行政法人国立高等専門学校機構 仙台高専広瀬エリア28ch
フルセグ
宮城県仙台市青葉区
36国立大学法人
信州大学
信州大学エリア放送1~3
42ch
ワンセグ
長野県松本市
37学校法人
東京理科大学
諏訪東京理科大学エリア放送
29ch
ワンセグ
長野県茅野市
38関西テレビ放送(株)KTV扇町エリア放送
29ch
フルセグ
大阪市北区
39東京ワンセグ(株)秋葉原中央通りエリア放送
14ch
ワンセグ
東京都千代田区
40東京ワンセグ(株)秋葉原駅前エリア放送
14ch
ワンセグ
東京都千代田区

<電波技術協会のエリア放送一覧からの引用、ここまで>


<総務省ページからの引用、ここから>

北海道
なし

東北

番号免許人の名称無線設備の設置場所詳細
1学校法人専修大学 石巻専修大学宮城県石巻市[詳細1]
2葛巻町岩手県岩手郡葛巻町[詳細2]
3三沢市青森県三沢市[詳細3]
4南相馬市福島県南相馬市[詳細4]
5岳温泉観光協会福島県二本松市[詳細5]
6大槌町岩手県上閉伊郡大槌町[詳細6]
7独立行政法人国立高等専門学校機構宮城県仙台市青葉区[詳細7]
8南相馬市福島県南相馬市[詳細8]

関東

番号免許人の名称無線設備の設置場所詳細
1株式会社TBSテレビ 東京都港区詳細1
2森ビル株式会社東京都港区詳細2
3森ビル株式会社東京都港区詳細3
4森ビル株式会社東京都港区詳細4
5エリアポータル株式会社東京都中央区 詳細5
6エリアポータル株式会社東京都千代田区詳細6
7エリアポータル株式会社東京都中央区詳細7
8国立大学法人 筑波技術大学茨城県つくば市詳細8
9株式会社 フジテレビジョン東京都港区詳細9
10学校法人 専修大学神奈川県川崎市多摩区詳細10
11学校法人 専修大学神奈川県川崎市多摩区詳細11
12株式会社 東京ビックサイト東京都江東区詳細12
13株式会社 東京ビックサイト東京都江東区詳細13
14株式会社 東京ビックサイト東京都江東区詳細14
15ソニー株式会社東京都中央区詳細15
16ソニー株式会社東京都千代田区詳細16
17ソニー株式会社東京都千代田区詳細17
18江東区東京都江東区詳細18
19江東区東京都江東区詳細19
20江東区東京都江東区詳細20
21江東区東京都江東区詳細21
22江東区東京都江東区詳細22
23江東区東京都江東区詳細23
24公益財団法人 埼玉県公園緑地協会埼玉県さいたま市詳細24
25株式会社 協和エクシオ山梨県韮崎市詳細25
26国立大学法人 電気通信大学東京都調布市詳細26
27東京ワンセグ放送東京都千代田区詳細27
28東京ワンセグ放送東京都千代田区詳細28

信州

番号免許人の名称無線設備の設置場所詳細
1国立大学法人長岡技術科学大学新潟県長岡市詳細1
2国立大学法人信州大学長野県松本市詳細2
3学校法人東京理科大学長野県茅野市詳細3

北陸

番号免許人の名称無線設備の設置場所 
1南砺市富山県 南砺市詳細PDF
2南砺市富山県 南砺市詳細PDF
3南砺市富山県 南砺市詳細PDF
4南砺市富山県 南砺市詳細PDF
5南砺市富山県 南砺市詳細PDF
6南砺市富山県 南砺市詳細PDF
7南砺市富山県 南砺市詳細PDF
8南砺市富山県 南砺市詳細PDF
9南砺市富山県 南砺市詳細PDF
10南砺市富山県 南砺市詳細PDF
11南砺市富山県 南砺市詳細PDF
12南砺市富山県 南砺市詳細PDF

東海

番号免許人の名称無線設備の設置場所詳細
1尾鷲市三重県尾鷲市尾鷲市エリアワンセグ放送局の詳細

近畿

番号免許人の名称無線設備の設置場所詳細
1関西テレビ放送株式会社大阪市北区詳細1

中国
なし

四国

番号免許人の名称無線設備の設置場所詳細
1株式会社ハートネットワーク愛媛県新居浜市及び西条市別紙
2国立大学法人香川大学香川県高松市(香川大学林町キャンパス危機管理研究センター)別紙
3株式会社愛媛CATV愛媛県松山市別紙

九州

番号免許人の名称無線設備の設置場所詳細
1学校法人中村産業学園九州産業大学福岡県福岡市東区詳細1
2株式会社九州テン長崎県佐世保市詳細2
3株式会社九州テン福岡県福岡市博多区詳細3

沖縄
なし

<総務省ページからの引用、ここまで>


2022/04/19追記

電波技術協会エリア放送一覧 令和4年1月13日現在より

NO.免許人の名称(事業者名)TS名(エリア放送の放送局名に相当)送信チャンネルフルセグ/ワンセグ送信設備設置場所
1(株)TBSテレビあかさかエリア放送45ch フルセグ東京都港区
2(学)中村産業学園
九州産業大学
KSUエリア放送45ch ワンセグ福岡市東区
3エリアポータル(株)銀座エリア放送40ch フルセグ東京都中央区
4エリアポータル(株)秋葉原エリア放送40ch フルセグ東京都千代田区
5森ビル(株)六本木ヒルズ エリア39ch フルセグ東京都港区 (六本木ヒルズ)
6森ビル(株)虎ノ門ヒルズ 館内エリア39ch フルセグ東京都港区 (虎ノ門ヒルズ)
7森ビル(株)虎ノ門ヒルズ タワーエリア39ch フルセグ東京都港区 (虎ノ門ヒルズ)
8(株)ハートネットワークエリア新居浜テレコム34ch フルセグ愛媛県新居浜市
9(株)ハートネットワークエリアフレスポ西条34ch フルセグ愛媛県西条市
10南相馬市南相馬市エリア放送52ch フルセグ福島県南相馬市 鹿島区、原町区
11葛巻町葛巻エリア放送32ch ワンセグ岩手県岩手郡葛巻町
12三沢市三沢市エリア放送46chフルセグ青森県三沢市
13(株)東京ビッグサイト国際展示場エリア放送35chフルセグ東京都江東区
14(株)愛媛CATV愛媛CATVエリア131chワンセグ愛媛県松山市
15(株)愛媛CATV愛媛CATVエリア235chワンセグ愛媛県松山市
16(株)協和エクシオ協和エクシオ韮崎エリア放送47chワンセグ山梨県韮崎市
17独立行政法人
国立高等専門学校機構
仙台高専広瀬エリア28chフルセグ宮城県仙台市青葉区
18学校法人東京理科大学諏訪東京理科大学エリア放送29chワンセグ長野県茅野市
19尾鷲市尾鷲市エリア放送36chワンセグ三重県尾鷲市
20国立大学法人山梨大学山梨大学エリア放送33chフルセグ山梨県甲府市
21安平町エリア放送あびらCH28chフルセグ北海道勇払郡安平町
22株式会社豊多ことにTVエリア放送36chフルセグ札幌市西区
23行方市行方市エリア放送52chフルセグ茨城県行方市
24(株)えふえむひたちえふえむひたちエリア放送33chフルセグ茨城県日立市

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総務省エリア放送の各ページより

北海道

番号免許人の名称無線設備の設置場所詳細
1安平町安平町詳細1
2株式会社 豊多札幌市西区(琴似地区)詳細2
3安平町安平町詳細3
4安平町安平町詳細4

東北

番号免許人の名称無線設備の設置場所免許の概要
1葛巻町岩手県岩手郡葛巻町[概要1]
2三沢市青森県三沢市[概要2]
3南相馬市福島県南相馬市[概要3]
4独立行政法人国立高等専門学校機構宮城県仙台市青葉区[概要4]

関東

番号免許人の名称無線設備の設置場所詳細
1株式会社TBSテレビ東京都港区詳細1
2森ビル株式会社東京都港区詳細2
3森ビル株式会社東京都港区詳細3
4森ビル株式会社東京都港区詳細4
5エリアポータル株式会社東京都中央区詳細5
6エリアポータル株式会社東京都千代田区詳細6
7株式会社 東京ビッグサイト東京都江東区詳細7
8株式会社 東京ビッグサイト東京都江東区詳細8
9株式会社 東京ビッグサイト東京都江東区詳細9
10エクシオグループ株式会社山梨県韮崎市詳細10
11国立大学法人 山梨大学山梨県甲府市詳細11
12行方市茨城県行方市詳細12
13森ビル株式会社東京都港区詳細13
14森ビル株式会社東京都港区詳細14
15株式会社えふえむひたち茨城県日立市詳細15

信越と北陸は無い

東海

番号免許人の名称無線設備の設置場所詳細
1尾鷲市三重県尾鷲市尾鷲市エリアワンセグ放送局の詳細

近畿は無い
(関西テレビ放送株式会社が平成25年12月から行っていたエリア放送(業務区域:関テレ扇町スクエアー1F アトリウム及び扇町公園内)は、令和3年2月24日をもって放送終了しました)

中国は無い

四国


番号
免許人の名称無線設備の設置場所詳細
1株式会社ハートネットワーク愛媛県新居浜市及び西条市別紙
2株式会社愛媛CATV愛媛県松山市別紙

九州

番号免許人の名称無線設備の設置場所詳細
1学校法人中村産業学園九州産業大学福岡県福岡市東区詳細1

沖縄はない

V-Lowの現状がよくわからない(メモ



アナログTVがあった周波数は、以下の用途に使われることになっている。

・「UHF」(13ch~62ch)
13ch~52ch: 地デジ
53,54ch: ITS(自動車のコントロールシステム等)
55ch~62ch(730MHz~770MHz): 移動通信=携帯

・「VHF」(1ch~12ch)
1ch~3ch(V-Low): テレビ以外の放送
4ch~12ch(V-High): 移動通信またはテレビ以外の放送

で・・・V-Highについては、「移動体向けのマルチメディア放送」ということになり、「モバキャス/NOTTV」が始まった。

ただ、「V-Highのマルチメディア放送」=「モバキャス」=「NOTTV」というわけではない。

「V-Highのマルチメディア放送」=「V-Highの周波数を使用したISDB-Tmmを採用した放送」であり、この周波数帯を使用することができる業者枠は複数用意されている。
具体的には、大規模枠:1枠、中規模枠:1枠,小規模枠:複数枠、ワンセグのみ:7枠、がある。

ただ、現段階で参入し、放送を開始しているのは「株式会社mmbi」だけである。
mmbiが運営する送信所を含むインフラサービスと言えるものが「モバキャス」で、このインフラを使って番組を放送しているのが「NOTTV」となっている。

V-Highの方は、サービスがとりあえずは、立ち上がっている。

それに対して、V-Lowの方が不透明すぎる。

FM放送局とかがマルチメディアサービスを行う、というのがありましたが、先日解散。

じゃぁ、今後、どうするのかなぁ?と総務省のページを確認しにいくも、総務省のやる気がよく分からない・・・
放送政策の推進」のページからリンクされている「V-Lowマルチメディア放送実証実験の進捗状況」での最新情報は、2011/12/27付けの「V-Lowマルチメディア放送の実証実験計画の取りまとめ結果」。

しかし検索すると、2013/10/29付けの「V-Lowマルチメディア放送の放送設備に係る 安全・信頼性に関する技術的条件」とかも出てくるので、更新がないわけでもないようだ。

ちなみに、上記で公開されている「別紙2 情報通信審議会 情報通信技術分科会 放送システム委員会報告 概要」が、V-Lowマルチメディア放送が何を目指しているのか解説されていてわかりやすい。

ただ・・・ですね。その別紙2には
「平成26年2月3月頃 ハード事業者募集・審査」
「平成26年4月5月頃 ソフト事業者募集・審査」
とか書かれているんですが、どうなってるんですかね・・・

V-Low,V-Highを含めた資料としては「携帯端末向けマルチメディア放送に関する調査検討 報告書」というものを発見

いままでFM放送とVHFテレビで使用されていた周波数帯V-Lowの利用方針は以下。

76~90MHz
 FM放送(コミュニティ放送を含む)
 中波放送の難聴(地理的・地形的難聴、海外波混信)対策にかかるFM方式の中継局
90~95MHz
 民間放送事業者の中波放送の難聴(地理的・地形的難聴、海外波混信)対策、津波などの災害への対策にかかるFM方式の中継局
 コミュニティ放送局
95~99MHz
 ガードバンド
99~108MHz
 地方ブロック向けマルチメディア放送(ISDB-TSB方式)
 デジタルコミュニティ放送

先日、話題になったFM局のマルチメディア放送は、「地方ブロック向けマルチメディア放送(ISDB-TSB方式)」のことであろうと想定されるんだけど、「地方ブロック」という謎の単語が・・・

地方ブロック向けマルチメディア放送では、チェンネルを2つ用意し、全国を7ブロックに分割し、各隣接ブロックが同じチャンネルを使わないようにする、という方針であるとのこと。

つまりは、現状の放送範囲より広いけど、ある程度の地域放送をおこなうための枠、という感じのようだ。

ただ、全国でチャンネルが2つしか用意していないようなので、他の地域の放送を見る、というのは、難しそうな仕組みです。

が・・・そもそも参入してくれそうなところがないので、結局どうするんでしょうかねぇ・・・

MPEG Media Transport(MMT)は何に使えるのか?



今年のNHK技術研究所の公開展示内容が発表されていた。
その中の1つ、「8Kスーパーハイビジョン放送の高機能化に向けたMMT伝送技術」について調べてみた。

MMTとは何か?というと「MPEG Media Transport」という今年MPEGで標準化が完了したばかりの規格で、データを届ける際の伝送経路を1つではなく、複数持たせることができるようになる規格。

検索して出てきた良い資料は以下の3つ
NHK技研R&D No.140 2013年7月掲載の「次世代放送システムのメディアトランスポート技術
NTT技術ジャーナル 2014 vol.26 No.2掲載の
4K ・ 8K映像配信を支える 次世代メディア伝送技術MMT
・DCCJ&SKJ主催シンポジウム2013の資料「ODS・遠隔コラボレーションを加速する 超高精細映像配信ネットワーク」(NTT技術ジャーナルのと同じ著者)

NHK技研R&Dのは、なぜ必要になっているのか、とかをしっかりと解説してあるのでお薦め。説明の主眼は「複数の伝送経路を使って映像を届ける」ということに置かれている。

NTT技術ジャーナル関連の2つは、「MMTで改善された点のうち誤り訂正が絡む符号化関連」と、「MMTを利用した映像製作サイドの利用例」に主眼を置いて書かれている。

とりあえず、いろいろ見て、私が理解したMMTを使い実現できること。
(間違ってるかも?)

「ワンセグ/フルセグ/スーパーハイビジョンなどでの映像の完全同期」

現状、ワンセグ/フルセグを含め、複数の端末で同時に同じチャネルを見た時に
映像・音声が同期することはなく、タイミングが若干ずれる。
これはTV局から発信された後の再生のタイミングを調整する機能が存在せず
受け取った電波をデジタル処理して表示するのにかかる時間を
そのままにしていることによるタイミングのズレである。

こういった状況を廃するため、例えば
・最終的な表示を決める為のタイミングデータ(電波配信)
・フルセグ用の映像データ(電波配信)
・ワンセグ用の映像データ(電波配信)
・スーパーハイビジョン用の映像データ(CATV配信)
・タブレット端末用の映像データ(IPベース配信)
・別視点用の映像データ(IPベース配信)

というように各データを複数の経路で配信する。

この場合、ユーザ側では、必要な映像データの取得を行うことになる、

例えば・・・

4Kテレビを最高画像でみるには以下の2つを受信
・最終的な表示を決める為のタイミングデータ(電波配信)
・スーパーハイビジョン用の映像データ(CATV配信)

移動中、車内TVを見るという時には以下の3つを受信
・最終的な表示を決める為のタイミングデータ(電波配信)
・フルセグ用の映像データ(電波配信)
・ワンセグ用の映像データ(電波配信)
フルセグの受信状況が悪ければ、ワンセグ映像に切り替える
現状だと、どうしてもワンセグ/フルセグ切り替え時に、
音声や映像が微妙に戻ったり飛んだりするが、
そういったロスが少なくなる(はず

スポーツ中継などで
・最終的な表示を決める為のタイミングデータ(電波配信)
・ワンセグ用の映像データ(電波配信)
・別視点A用の映像データ(IPベース配信)
・別視点B用の映像データ(IPベース配信)
というような形で、通常放送では見れない別視点映像を随時切り替えて、
もしくは機器側が対応していれば、同時に表示させる、
といったことが可能となる。

Geniatech WiTVおよびYESHGO Meron



アクセスログをみてたら、ブラジルからのブラジル地デジ関連ページへのアクセスを発見。
そういや最近チェックしてなかったなぁ、とブラジル向け地デジチューナを出しているGeniatechのページを見てみた。

すると「WiTV」というAndroid/iOS端末に対してWiFi経由でテレビ映像を配信する装置があるのを発見。
witv_1

どうせヨーロッパのDVB-T向けだよね、とスペックを確認していくと「ISDB-T ワンセグ」も対応しているという。
というか、両対応なんだ・・・
「Support Digital TV standards: DVB-T Mpeg 2, Mpeg 4 and H.264; ISDBT oneseg」

ただ、Geniatch WiTVとしての販売例が見当たらない。

探していくと「Siano Mobile Siliconhttp://www.siano-ms.com/」というイスラエルの会社が開発したという「meronというデバイスが出てくる。
Meron-Under-Tablet-Med
外形が似ているので、同じプロダクトである可能性が高そう。

これを起点に探すと、「Siano 新しいワイヤレスTVアクセサリ“Meron”を発表」というような日本語のリリース文章と日本事務所の担当者名の記載が・・・

アンドロイド/iOS端末でテレビ放送を視聴
ヨーロッパ、オーストラリア、南米、及び日本の放送方式に対応。
アンドロイド/iOSユーザーに高品質テレビ放送視聴環境を提供

会社のAboutページや製品ページの中に「ISDB-T Receiver Chips」を見ると、実は日本にもこの会社のチップを採用した製品が結構あったりするんじゃないなか?とか感じたりも・・・

さて、Meronですが、スペックシートを確認すると「View high-quality (SD) free-to-air TV (DVB-T, ISDB-T 1/13-Seg, and HD/Latin America only), and separate Meron flavor to view ATSC-MH Dyle services」とある
ワンセグだけでは無く、フルセグも対応しているようだ。
といっても、日本の地デジを見る際に必須とも言えるB-CAS機能については、ソフトウェア面でも対応はしていない模様。

販売についてはYASH GOというブランドから「Meron」として行われているようだ。
具体的にサポートしている地域として以下の様に記載している。

Regions
Supported: Europe, Asia and Africa using DVB-T.
Supported: Japan and South America using ISDB-T.
Not Supported: USA, Canada, Mexico, Korea or China.

おもしろそう!と思ったものの、送料込みで85ユーロは、ちょっと微妙かなと
フルセグはおそらく無理で、ワンセグは見れるものの、番組表とか字幕がちゃんと表示されないような感じがするあたりがね・・・

ブラジル地デジでのインタラクティブ連動機能 StickerCenter



「ブラジル地デジ」で検索すると、「ブラジル規格 – TQTVD」というページが出てくる。
この「TQTVD」というのはブラジル企業のTOTVSがやっているデジタルテレビ向けの基盤ソフトウェア関連部門のようです。

ページを見ていると、「StickerCenter」というのがあった。
これは、どういうものなのか調べてみた。


まず、日本地デジでは番組連動として「d」ボタンを押すと番組情報とかニュースとかクイズ参加とかできたりする機能があります。
そこら辺のコンテンツを送るためには放送電波を使用していて、コンテンツ自体は、XMLでアプリを定義し(ARIB STD-B24)、Javaでアプリを作成(ARIB STD-B23)しているらしい。

以前の記事(Ginga-NCLとGinga-J)で紹介していますが、ブラジル地デジでは、日本の地デジのver2的なものなので、ここらを含んだ上で、機能拡張されています。


で、この拡張された機能を利用して、StickerCenterという機能を提供している模様。
日本では放送の画面にかぶせる、ということができませんが、例を見てみるとかぶせることもできるような感じです。


雰囲気としてはソニーのBRAVIAのSony Entertainment Networkみたいな感じです。

利用できるアプリケーションは専用の配布サイトStickerCenterにて入手できるようです。
ただ・・・あまり公開されていないようですけど。
各アプリの公開日付を見ると2011年11月ぐらいなので、それくらいの時期からサービス開始という感じです。

対応しているTVを探すと、対応リストがありましたが、Visiontecからチューナーで1機種、東芝からLEDバックライトの液晶TVで3機種、と微妙な感じです。
しかも、Visiontecの1機種はカタログ落ちしているようですし・・・

と・・・とりあえず今後に期待・・・ということで・・・