MediaTekの4コアCPU MT6589/MT6589M/MT6589TとMT6582

MediaTekの4コア系の話がいろいろ出てきてもやもやしていたところ、「联发科MT6589、MT6589M、MT6589-Turbo的区别」にて比較表を発見。
「MT658x」というさらに次のチップの存在もありましたが、こちらはモザイクがかかっていました。
おそらくはLTE対応のチップなんでしょう。

で・・・掲載されている画像をtextにしてみると以下のような感じです。
簡単に言えば

・MT6589M : 廉価版4コア
・MT6589 : 標準4コア
・MT6589T : 高速版4コア
・MT6582 : 周辺回路一体型4コア(たぶんチップサイズが大きい)

ということですね。

MT6589M MT6589 MT6589-Turbo MT6582 MT658x
ピン互換性あり ピン互換性あり
プロセス 28nm
CPU 4xCortex-A7,1.2GHz
32KB/32KB L1, 1MB L2
4xCortex-A7,1.2GHz
32KB/32KB L1, 1MB L2
4xCortex-A7,1.5GHz
32KB/32KB L1, 1MB L2
4xCortex-A7,1.2GHz
32KB/32KB L1, 1MB L2

メモリ LPDDR2 533MHz LPDDR2 533MHz LPDDR2 533MHz LPDDR2 533MHz
LPDDR3 533MHzz
カメラ 8MP ISP 13MP ISP 13MP ISP 8MP ISP
ビデオ Decode
Encode
720p 30fps
720p 30fps MPEG4
1080p 30fps
1080p 30fps MPEG4
1080p 30fps
1080p 30fps MPEG4
1080p 30fps
1080p 30fps H.264
~/~
GPU IMG SGX544 156MHz IMG SGX544 286MHz IMG SGX544 357MHz MT6589Mより1.5倍以上高速
ディスプレイ qHD 960×540 HD1080 1920×1080 HD1080 1920×1080 qHD 960×540
モデム(無線) HSPA+&TD-SCDMA HSPA+&TD-SCDMA HSPA+&TD-SCDMA HSPA+&TD-SCDMA
周辺回路 外付け MT6620/MT6628 外付け MT6620/MT6628 外付け MT6620/MT6628 WiFi/BT/FM/GPUも内蔵

iPhone5風のMTK MT6589搭載Android Zophone i5 Pro

ラインナップには載るものの、発売が確認できていなかったiPhone5風のMTK MT6589搭載のAndroidが、ついに在庫有り(IN STOCK)表示に!!

Zophone i5 Proが第1陣となるようです。

$219.99で、送料別の上に、液晶は4.0インチで、ソフトウェア上の認識は1280*720だけど、実際には960*540らしい、というのが若干微妙。

Antutu Benchmark上は13800と、まぁ、MTK MT6589搭載機としては標準的な値ですね。

あと、送料にいては、EMS配送だと$20。
$200以上なので、もしかすると無料配送(Registered mail扱いかな?)もできるかもしれない。

なお、iPhone風の1ボタンAndroidを使う場合、「Button Savior (Root)」というソフトを入れておくことをお薦めします。
ソフトウェア的に、メニューボタン、とか、ホームボタンを表示させることができるので、Androidとして使いやすくなるでしょう。

あと、余談ですが、中華Android系で、iPhone5風のものを使う最大の利点は
ケースとか保護スクリーンがiPhone5のものを流用できる、というところですね。


注意

この商品、実際はMTK MT6577搭載なんだけど、Android上の表記を改変してる、という話もあります。

MediaTek MT6589向けAndroid GPLソースコードが開示されてた

MediakTek MT6589チップ採用のAcer Liquid E2 V370向けとして、Android/kernelのGPLソースコードが開示されていた。

元ネタ:My ShanZhai「Acer releases MT6589 kernel source ahead of Liquid E2 launch

おそらくはMT6589向けとしては、最速の公開なのではないかと思われる。

Acer Liquid E2 V370向けGPLソース: Acer_1.0_A42J_A.zip

同じくMediakTekチップ採用でソースコードを公開している TCL/Alcatel Mobile(Alcatel Mobileのソース公開場所で、OT_5035D, TCL_S600がMT6577チップ搭載機)の方は、説明が一切ついてないのですが、Acerはちゃんと「HOW-TO-BUILD.txt」を用意してくれていました。

個人的メモもかねて内容を転載。

##########
kernel
##########
1) download source tree of android JB from Google.

2) add mediatek folder and makeMtk file.

3) replace kernel,external,system,bootable folders.

4) build kernel by
  . build/envsetup.sh

  choosecombo

Build type choices are:
     1. release
     2. debug

Which would you like? [1] 1

Which product would you like? [full] full

Variant choices are:
     1. user
     2. userdebug
     3. eng
Which would you like? [eng] 3

5) ./makeMtk simcom89_wet_jb2 new kernel uboot

TCL_S600もほぼ同様の手順でいけそうかなっと・・・

MediaTekからもbig.LITTLEなCPU MT8315が2014年登場予定

ARM big.LITTLE搭載のCPUといえば、Exynos5410、ですが、MediaTekからも登場するようです。

gizmochina:「MediaTek MT8135 with ARM big.LITTLE will available on next year

MediaTekの現行最新のチップセットは以下の様な感じで、全て28nmプロセス製造です。

・スマートフォン向け MT6589(ARM Cortex-A7 4core)
・スマートフォン向け MT6572(ARM Cortex-A7 2core)
・タブレット向け MT8389/MT8125(ARM Cortex-A7 4core)

タブレット向けの新機種として、ARM big.LITTLE搭載のMT8135が登場する見込みです。

とはいえ、競合のExynos 5 Octaのような8コア構成とはせず、ある程度ロースペックモデル向けとなるようで、
「Cortex-A15とCortex-A7」の組み合わせを2セット、という表現をしています。

これは、後藤弘茂のWeekly海外ニュース■「バッテリ駆動時間を延ばすARMの「big.LITTLE」技術」で掲載されている↓のような4コア構成なのではないかと想定されます。
biglittle
(上記図は「バッテリ駆動時間を延ばすARMの「big.LITTLE」技術」からの引用)

2014年登場、という以外は不明ですが、LTE対応チップセットの遅れ具合からすると、2014年後半ぐらいに出てくるんじゃないかと思ったりしています。

Exynos5410搭載でメモリ2GBの中華Androidが$198

SamsungとかHTCっぽいAndroidをつくってる中華AndroidメーカHDCより、新機種登場

HDC Galaxy S4 I9500

今の時期だから、MediaTek MT6589搭載機かと思いきや、Exynos5410(4core/1.7GHz)搭載だという。
ほんとなのかよ!?

AnTuTu Benchmark v3.3のスコアが「13298」と、まぁ、MT6589搭載機と同程度でしかない、というか、実はMT6589搭載機なんじゃ・・・という疑惑が・・・

それはさておき、特異的な点は、もう1つ
それは、メインメモリが2GBあると主張しているところ。

それ以外は、ディスプレイは5.0インチ 1280×720、で、1300万画素カメラ搭載と、まぁ、いまのタイミングだったら普通かなぁ、といったところ。

約2万円でRAM 2GBモデル、と考えると、なかなかいい感じかもしれません。

あ・・・Android 4.2.3という謎バージョンが表示されていますが、中華Androidでは良くあることなので気にしないでください。
公式では存在しないバージョンより大きくして、最新に見せかける、というのは、いつものことです。


2013/05/21追記

昨日、「HDC S4 GT-i9500 Pro – UNIVERSAL5410 1.6GHz 4.7inch 2GB Ram Android 4.2.2 Phone」なるものが登録されました。

こっちはさらに怪しく、CPUは「UNIVERSAL5410 1.6GHz」と称するもので、Antutu Benchmark上もそう表示されている。
だが、「UNIVERSAL5410 1.6GHz(Real MTK6575 2.0GHz) processor, 2GB RAM(Real 1GB), and 8GB storage(Real 4GB). HDC S4 GT-i9500 Pro installs Android 4.2.2 OS」という解説がついている。

いや・・・こういうのを一緒に販売すると、Exynos5410と称してるものも、より疑わしくなってしまうんですけど・・・