Rockchip RK3588S搭載のOrange Pi 5が送料込み$84.2という格安価格でプレセール開始

2022/12/23追記

Orange Pi 5が届いたので「Linuxを動かす記事」「Androidを動かす記事」と「データディスクとしてM.2 SATA SSDを動かす記事(起動ディスクでは使えない)」を公開中です。


2022年7月に発表になったRockchip RK3588S搭載のOrange Pi 5が2022年12月1日から発売開始、ということで、プレセールが始まりました。

AliexressでRAM8GBモデルが送料込みで$84.2というなかなかに安い価格となっています。

他社動向を考えると安くても$120はするだろう、と思っていただけに、この価格は驚きの一言です。

さて、このOrange Pi 5、実は2022年7月の発表時点から構成に変化が出ています。

出典1:2022年7月15日付けのOrange Pi 5スペックページ
出典2:2022年11月11日付けのOrange Pi 5スペックページ

まずは表面の比較

7月版にあった「Wi-Fi 6 + Bluetooth」と「32GB EMMC Flash」が削除され、「16MB SPI Flash」と裏面に「M.2 NVMe 対応スロット」が追加されました。

7月版では恐らくEIAJ#2(PSPと同じやつ)だと思われる電源だったものが、Type-Cコネクタに変更・・・これはいいような悪いような・・・


続いて裏面

7月版の方だと、「CODEC(ES8388)」と「RTC」が書かれてないけど、配置が同じなのでこれについては変更無し。

7月版との大きな変更点は「M.2 PCIe2.0 (Supports 2242 NVMe SSD」と、M.2スロットが追加されたということ。

これにより、microSDの壊れやすさを気にする必要がなくなる、というのは大きな利点と言えます。

M.2 スロット搭載を$100を下回る価格で投入してきたのは予想外でした。

とりあえず為替レートがいろいろ動いているなか、1ドル151円換算のPayPal決済で発注してみました。

発注後、メッセージが飛んできて、2022年12月1日発送予定になるので、それまでの間「Extend delivery」ボタンを押してキャンセルされないような日数を追加してくれ、とのことです。

つまり、11/11時点で標準では「11 days」、つまり11/22にキャンセル処理がされる、ということになるので「Extend delivery」押して「14」ぐらいを入力して、25daysと12/1を超えるような日数にする、ということです

私の場合、ここで指定する日数が新しい日数なのか追加する日数なのかがわからなかったので、とりあえず「30」と入力してみたところ「41days」になりました。

このExtend delivyer設定を忘れるとAliexpress側の自動処理によって発注がキャンセルされてしまうので注意してください。


2022/11/15追記

16GBモデルの販売がプレセール価格$105(送料$11.31)で開始されました。

たしかに公式製品ページに「4GB/8GB/16GB/32GB(LPDDR4/4x)」って書いてあったけど、ほんとに16GBモデルが出るとは・・・

32GBモデルはいくらになるのかな?


2022/11/17追記

Orange Pi 5が要求しているType-Cコネクタで5V4Aをどうするかなーと秋月電子に行ってみたところ「スイッチングACアダプター(USB ACアダプター) Type-Cオス 5.1V3.8A(M-16293)」が950円だったので買っておきました。まだこれがOrange Pi 5で不足無く使えるかどうかはまだわかりません。

HPE Superdome Flex 280サーバーではLinuxのサポートについて注意が必要(現状RHEL9.0はサポートしない)

2022/12/05追記:2022/11/30にRHEL9.0対応のI/O Service Pack for HPE Superdome Flex Servers Familyがリリースされてました。


HPE Superdome Flex 280サーバーを導入するにあたってLinuxのサポートも必要という話で、RedHat Enterprise Linuxを導入する、という話になった。

ドキュメントを探すと「Installing Operating Systems on HPE Superdome Flex 280 Server」がもっともまとまっている感じだった。

ここの「Supported operating systems」には下記の様に書かれている。

HPE Foundation Software (HFS) version support matrix」を見るとRHEL9.0をサポートしていると読める記述がある。

Software Delivery Repositoryにある「HPE Foundation Software Repository」を見ても指定できるディストリビューションバージョンに9.0が含まれている。

ISOファイルとして入手する場合は「HPE Foundation Software ISO Image for HPE Superdome Flex Servers Family」から入手でき、RHEL9/Oracle Linux 9がサポート対象として記載されている。

上記ページにリンクがある「Running Linux on HPE Superdome Flex 280 Server」は冒頭の「Installing Operating Systems on HPE Superdome Flex 280 Server」を切り出した感じのドキュメントになってようにみえ、特にRHEL9がサポートされない、という認識ではなかった。

しかし!

hpeから、2022年11月2日時点で、HPEがサポートするのはRHEL8.5までで、RHEL8.6とRHEL9.0は現状はサポートしない、との通告を受けた。

なぜ?と聞くと「I/O Service Pack」の対応バージョンが出ていないから、という

確認してみると「Running Linux on HPE Superdome Flex 280 Server」の方には記述がないが、「Installing Operating Systems on HPE Superdome Flex 280 Server」には「HPE Superdome Flex 280 Server I/O Service Pack」という項目がある・・・

しかし、「Customers can use the HPE Superdome Flex 280 Server I/O Service Pack」という表現なので「要求」じゃないはずなのに、要求されている。

ダウンロードリンクは「I/O Service Pack for HPE Superdome Flex Servers Family

firmwareとdriverを新しいものに更新するために使うので、必須ではないはずなのだが、hpeサポートは必須と主張してくる感じです。

じゃあ、RHEL9.0対応版はいつでるの?ときいいてみるものの「不明」という回答。

大丈夫なんか?HPE


2022/11/14追記

RHEL9をサポートするI/O Service Packのリリース見込みがついた、という連絡があったので、とりあえず本件はなんとかなりそう


2022/12/05追記

2022/11/30付けでRHEL8.6とRHEL9.0に対応した「I/O Service Pack for HPE Superdome Flex Servers Family 2022.09」がリリースされていました。

NetApp ONTAPのサポート期間とサポートバージョンの確認

NetApp ONTAPのサポート期間(End of support / EOS)を確認するときにどこを見ればいいか忘れてしまうのでメモ

基本的には 「Software Version Support 」でサポート期間を確認する

ただし、このページ、日本語表示だと情報が古くONTAP 9.9.1までしか掲載されていない(2022/11/02現在) 古い情報のままになっていることがある。

その場合は「English」に変更すると最新情報 ONTAP 9.11.1についても確認出来る。

また、別のページに「SU2: Minimum Recommended ONTAP releases on the NetApp Support Site」という形で各ONTAP OSバージョンでも、最低要求するパッチバージョンの指定、というのがされている。
詳細については→ Active Directoryサーバのセキュリティ強化アップデート(CVE-2022-38023)に伴うONTAPファイルサーバへの影響についてのメモ

2023/09/18付け更新ではONTAP 9.8~9.13.1について下記の様に定義されている。

  • For ONTAP 9.13x, the minimum recommended version is 9.13.1P1.
  • For ONTAP 9.12x, the minimum recommended version is 9.12.1P5.
  • For ONTAP 9.11x, the minimum recommended version is 9.11.1P11.
  • For ONTAP 9.10x, the minimum recommended version is 9.10.1P14.
  • For ONTAP 9.9x, the minimum recommended version is 9.9.1P15.
  • For ONTAP 9.8x, the minimum recommended version is 9.8P18.

なお、2023年7月のWindows UpdateによりActive Directoryサービスのセキュリティ強化が行われた影響で、これらのバージョンより低いとActive Directory連携が動かなくなっているので注意してください。

ちなみに、2022/10/24付け更新で、ONTAP 9.7~9.11.1については下記の様に定義されていた。

  • For ONTAP 9.11x, the minimum recommended version is 9.11.1P3.
  • For ONTAP 9.10x, the minimum recommended version is 9.10.1P8.
  • For ONTAP 9.9x, the minimum recommended version is 9.9.1P12.
  • For ONTAP 9.8x, the minimum recommended version is 9.8P14.
  • For ONTAP 9.7x, the minimum recommended version is 9.7P20.

実はこのページ、したの方が重要で、「Download」のリンク集からアクセスできない古いONTAP OSのパッチがダウンロードできるリンクがある。

Clustered Data ONTAP 8.3.2P12Clustered Data ONTAP 8.2.4P6がダウンロードできる。

7-modeのData ONTAP 8.2.5P5もダウンロードできる。


ONTAPと対象機種についてのメモ

・ONTAP 9.13.1 で追加
FAS2820, ASA A150, ASA A900

・ONTAP 9.12.1 で追加
AFF C250, AFF C400, AFF C800, AFF A150

・ONTAP 9.10.1 で追加
AFF A900

・ONTAP 9.9.1 で削除(非サポート)
FAS80xx, AFF80xx, FAS25xx

・ONTAP 9.8で追加
AFF A250, FAS500f, ASA AFF A800

・ONTAP 9.7で追加
FAS8300, FA8700, AFF A400, ASA AFF A220, ASA AFF A700

・ONTAP 9.6で追加
AFF C190, AFF A320
ディスクシェルフ NS224

・ONTAP 9.5で追加
AFF A300, FAS8200

・ONTAP 9.1で追加
FAS2720, FAS2750, AFF A220, AFF A800

・ONTAP 9.1でサポートしているハードウェア
FAS2600シリーズ, FAS8200, FAS9000, AFF A200, AFF A300, AFF A700, AFF A700s
ディスクシェルフ DS460C, DS224C, DS212C


ONTAPバージョンとsnapmirror互換性

以前はONTAPバージョンが3つ違いまでOK、というような感じだった

2023年9月時点での資料「Compatible ONTAP versions for SnapMirror relationships」(日本語ページは自動翻訳のためいらない場所まで翻訳することがあるため注意)

・Unified Replication(XDP)でのsnapmirrorの場合
ONTAP 9.13.1の対応範囲: ONTAP 9.14.0 ~ ONTAP 9.8
ONTAP 9.12.1の対応範囲: ONTAP 9.14.0 ~ ONTAP 9.7
ONTAP 9.11.1の対応範囲: ONTAP 9.14.0 ~ ONTAP 9.6
ONTAP 9.10.1の対応範囲: ONTAP 9.14.0 ~ ONTAP 9.5
ONTAP 9.9.1の対応範囲: ONTAP 9.14.0 ~ ONTAP 9.5
ONTAP 9.8の対応範囲: ONTAP 9.14.0 ~9.5, 9.3 (9.4は不可)
ONTAP 9.7の対応範囲: ONTAP 9.12.1 ~9.5, 9.3 (9.4は不可)

・SVM情報ごと同期を行うSVM-DRの場合
3バージョンしばりがある

・旧形式(DP)のsnapmirrorの場合
3バージョンしばりがある
また、DP形式は9.11.1までのサポートで、9.12.1では使えない

Sierra Wireless EM7330 のfirmwareまわりのメモ

ジャンク屋で買ったLTEカード EM7330 、firmwareについて気にしていなかったのですが、あったようなのでメモ

EM7330に関するサポートページ

ただ、ユーザ登録が必須っぽい?

・Firmware
AirPrime EM73xx/MC73xx FW Package Build 4837

EM7330は一番下に「Docomo」という列があって「SWI9X15C_05.05.65.00」となっていた。

・Firmware アップデート用ツール
Module Firmware Download Tool (FDT – command line tool for Windows)

・Windows用ドライバ
Windows Drivers for EM/MC Series Modules (Build 5087)

Windows Updateで持ってくるので気にしていなかったのですが、Windows用ドライバが配布されていました。

富士通サイトには 「Sierra Wireless EM7330 WWAN Driver + Firmware Updater」 があり、SWI9X30C_05.05.63.00 になる

NetAppのボリューム上に.copy_offloadという隠しファイル?ディレクトリ?がある

ONTAPで重複排除を行っているボリュームでSMB 3.0によるODXオフロード機能が働くと.copy_offload という隠しファイルがある、というので確認してみた。

まず、NFSで該当ボリュームをマウントしてls -laで見てみる

# ls -la /mnt/shares/
合計 12
drwxrwxrwx. 3 nobody nobody 4096 10月 12 16:05 .
drwxr-xr-x. 4 nobody nobody 4096  9月 12 10:44 ..
-rwxrwxrwx. 1 nobody nobody   12 10月 12 16:05 test.txt
drwxr-xr-x. 2 nobody nobody 4096 10月 12 16:03 testqtree
#

次にNetAppのdiagモードにあるlsコマンドで見てみる

ontap::*> system node run -node ontap-01 -command ls -a /vol/shares
        64 .
        64 ..
        96 testqtree
        97 test.txt
ontap::*>

重複排除が稼働していない状態では .copy_offload は存在していないということを確認した。

次に、CIFS側からtest2というディレクトリを作って、そこに同じファイルを別名でコピーしてしてみた。

NFSでマウントしてみてみる。

# ls -la /mnt/shares/
合計 16
drwxrwxrwx. 5 nobody nobody 4096 10月 12 16:20 .
drwxr-xr-x. 4 nobody nobody 4096  9月 12 10:44 ..
-rwxrwxrwx. 1 nobody nobody   12 10月 12 16:05 test.txt
drwxrwxrwx. 2 nobody nobody 4096 10月 12 16:20 test2
drwxr-xr-x. 2 nobody nobody 4096 10月 12 16:03 testqtree
#

一般的なクライアントアクセスでは存在を確認できない。

では、NetApp内部で確認するとどうなるのか?

ontap::*> system node run -node ontap-01 -command ls -a /vol/shares/
        64 .
        64 ..
        96 testqtree
       101 .copy_offload
        97 test.txt
        98 test2
ontap::*> system node run -node ontap-01 -command ls -al /vol/shares/
d-rwxrwxrwx       1026         64      5             4096       Wed Oct 12 07:20:48 UTC 2022     .  1662947040
d-rwxrwxrwx       1026         64      5             4096       Wed Oct 12 07:20:48 UTC 2022     ..  1662947040
d-rwxr-xr-x       1026         96      2             4096       Wed Oct 12 07:03:49 UTC 2022     testqtree       43900
 ----------          0        101      0                0       Thu Jan  1 00:00:00 UTC 1970     .copy_offload      139686
 arwxrwxrwx       1026         97      1               12       Wed Oct 12 07:05:28 UTC 2022     test.txt       52407
d-rwxrwxrwx       1026         98      2             4096       Wed Oct 12 07:20:54 UTC 2022     test2      136061

ontap::*>

「.copy_offload」というファイルなのかディレクトリなのかよくわからない何かが作成されていることを確認した。

ONTAP 9.9.1では通常のNFS/CIFSアクセスでは認識できないものであるので、通常利用時は特に気にする必要がないものであるようだ。

なお、NFSアクセスで.copy_offloadというファイルが作成できるかを確認してみたところ、作成がエラーとなったが「そのようなファイルやディレクトリはありません(No such file or directory)」という微妙なメッセージでの失敗だった。

# touch /mnt/shares/.copy_offload
touch: '/mnt/shares/.copy_offload' に touch できません: そのようなファイルやディレクトリはありません
# echo test > /mnt/shares/.copy_offload
-bash: /mnt/shares/.copy_offload: そのようなファイルやディレクトリはありません
# echo test > /mnt/shares/.copy_offload2
# ls -l /mnt/shares/.copy_offload*
-rw-r--r--. 1 nobody nobody 5 10月 12 16:45 /mnt/shares/.copy_offload2
# ls -la /mnt/shares/.copy_offload*
-rw-r--r--. 1 nobody nobody 5 10月 12 16:45 /mnt/shares/.copy_offload2
# export LANG=C
# echo test > /mnt/shares/.copy_offload
-bash: /mnt/shares/.copy_offload: No such file or directory
#