NVDIMM と ULLtraDIMM

じつは、これ、夏頃にNVDIMMとULLtraDIMMの違いについて調べたことがあったんだけど、ニッチすぎるし、この見解が正しいのか自信が無かったのでお蔵入りにしていたコンテンツです。

SK Hynix、世界初の16GB DDR4不揮発性DIMM」と、いま、NVDIMMが注目されているようなので、公開してみます。


マザーボード上のDIMMスロットを、最も応答が速いディスクとして利用するための仕組みとして、「NVDIMM」というものと「ULLtraDIMM」というものがあります。
前者は「Non-Volatile RAM(不揮発メモリ)」を用いたDIMM、後者は、Flashメモリのみを用いたDIMMのSanDiskの商標、となります。

両者は似ているようで、若干異なります。

「Non-Volatile RAM(NVRAM/不揮発メモリ)」といった場合、Flashメモリも含まれますが、「NVRAM」と称した場合の主流は、バッテリー保護機能(BBU)付きのDRAMとなります。
これは、本来であれば電源供給が無くなった時点でデータは消失してしまうDRAMに対して、バッテリーによる保護機能を持たせることで、消失しないようにする、というものです。
保護の方法もいろんな種類がありますが、バッテリーにより保護されている間に、Flashメモリにデータを移し、消失を防ぐ、という手法が一般的です。

「NVDIMM」の場合の保護手法も、おおむね、バッテリー保護中に、Flashメモリに移す、というものになっています。
NVDIMMの場合、通常のDRAMメモリのチップと、Flashメモリのチップを両方基板上に配置しなければならないため、それほど容量が確保できない、という欠点があります。

ULLtraDIMMは、Diablo Technologiesが開発したコントローラを使用して、SanDiskが開発したDIMMスロットに差すSSD(Flashメモリ)となります。
NVDIMMと違い、「ULLtraDIMM」はSanDiskの商標となります。
IBMにOEMしたモノは「IBM eXFlash DIMM」という名称になります。

ULLtraDIMMは比較的大容量が確保できますが、NVDIMMの方と比べると、速度が遅くなります。(DRAM書き込みの方が速い)

DDR3スロット向け
Viking Technology ArxCis-NV(2GB/4GB/8GB)
AGIGARAM DDR3 NVDIMM(2GB/4GB/8GB)
netlistの「NVvault DDR3 NVDIMM」(1GB/2GB/4GB)
SMART Modular Technologiesの「DDR3 NVDIMM」(1GB/2GB/4GB/8GB) いろんなサイズでも出している

DDR4スロット向け
・Viking Technologyからリリース予定
AGIGARAM DDR4 NVDIMM サンプル出荷開始
Micron NVDIMM AGIGRAMと提携
SK Hynixから16GB DDR4 NVDIMM サンプル出荷開始

Vikink Technologyがフラッシュメモリのイベントで使用したスライド「Creating Storage Class Persistent Memory With NVDIMM」が公開されています。

ULLtraDIMMの製品は、以下の2つです
SanDisk ULLtraDIMM SSD(200GB/400GB)
IBM eXFlash memory-channel storage(200GB)

また、NVDIMMやULLtraDIMM以外にもメモリスロットを使用するデバイスとして、「Storage in the DIMM Socket Storage PRESENTATION TITLE GOES HERE in the DIMM Socket」によると、以下の種類があるようです。

・DRAM Modules
  普通のメモリ
・NVDIMM
  不揮発メモリ
・MCS (ULLtraDIMM)
  Memory Channel Storageで、diablo technologyの技術を使って、フラッシュメモリ(NANDメモリ)に記録するモノ
・SATADIMM
  メモリソケットを使うけど、I/Oは普通のSATAを使う
・HDIMM (Hybrid DIMM)
  メモリソケット側のI/Oと、SATA経由のI/Oのどちらも搭載しているもの
・MRAM, ReRAM
  比較的大容量の新規格の不揮発メモリ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください