MediaTekのTD-SCDMA/WCDMA向け新チップ MTK MT6572

TD-SCDMA/WCDMA向け廉価チップセットとしてMT6572というものを5月ぐらい6月までに量産出荷するらしい。
(2013/05/03追記:正式発表あり)

(MTK MT6573の誤植では無い)

キーワードとしては
Cortex-A5Cortex-A7 1.2GHz 2core(4コアなのかも?)
・28nmプロセス製造 → 省電力
・TD-SCDMA/EDGE向け+普通のWCDMAもサポート
・Spreadtrum SC6820/SC8810対抗(SpreadtrumのSC8810(SP8810)についての解説)
・4層基板で使える
・Bluetooth,WiFi,FMラジオ,GPSなど一通り揃っている

中国語は適当に理解しているレベルなので、4コアなのか、2コアなのかが読み取れなかった・・・

既存のTD-SCDMA向けdual coreのMT6577は40nmプロセス製造であるのに対して、MT6589同等の28nmを投入してきて、さらに周辺チップの機能も取り込む、ということなので、一層の省電力と基板全体としての省コストかが期待できる、ということらしい。

ネタ元
・MTK手机网:传MT6572近期量产 将会推出四核版(2013/03/11)
・MTK之家:联发科武松打虎 低价双核芯片MT6572明年第1季上市(2012/11/22)
・Pc426.com:联发科武松打虎 低阶双核芯片MT6572明年第1季上市(2012/11/23)

MediaTek MTK MT8389とMT8125

Lenovoがスペインで開催されているMWCで、新しいタブレットを出展しているらしい。
(参考:Lenovo Launches Three New Android Tablets at MWC)

S6000、A3000,A1000の3機種で、S6000は「MTK 8389/8125 1.2 GHz quad-core processor」、A3000は「1.2GHz quad-core, MTK processor」といった記述がある。

MediaTekのページを探すと、プレスリリースとして「MediaTek Powers Lenovo’s Premium Multimedia IdeaTab S6000 Tablet」というのが出ていた。
チップ名は書いていないものの「today(2013/02/25) announces its quad core SoC, launched in December 2012」と記載されており、4コアのタブレット向けチップを出荷していることを認めている。

まぁ、2コアのMTK MT6577のタブレット向けチップとしてMTK MT8377を出荷しているということから考えると、MTK MT6589のタブレット版として「MTK MT8389」というのは前例通りのネーミングです。
なので、基本機能としては、MTK MT6589と同じと考えればよさそうです。

(MTK MT6589正式発表より)
おそらく積んでること確定
・Cortex-A7 4コア
・GPUがPowerVR Series 544ベース
・Full HD 1080p対応
  液晶解像度 1920×1080
・3D表示対応
・カメラ 1300万画素対応
・Miracast対応

以下は微妙な感じ
・HSPA+(42Mbps)に対応
  LTEは次世代から対応
・Dual-SIMでの両アクティブ拡大
  従来:WCDMA+GSM / GSM+GSM
  新: WCDMA+GSM/GSM+GSM/TD-SCDMA+GSM/WCDMA+TD-SCDMA
  もしかしたらWCDMA+WCDMAも可能?

微妙、というのは、MTK MT8125って、なんじゃい?というあたりが関係しています。

現時点ではMTK MT8125に関する情報がない。
Lenovo S6000の説明の中に「optional HSPA+」という記述があるので、3G回線接続機能はオプション、とも読めますので、3Gをつける場合の追加チップなのでは?と予想をしているためです。

MT8377の前例を考えると、MT8389について公式にスペックが明かされることなく、どんどん製品が出てくるんだろうなぁ・・・という感じです。

それを裏付けるかのように、Alibabaでは、MTK MT8389チップのタブレットは販売中のようです。
MTK8389 Cortex A9 Quad core 9.7 inch new tablet notebook 2013
9.7インチ 1024×768のタブレットですね。$145~$225という価格が出ています。

MTK8389 Cortex A9 Quad core new 2013 tablet pc
1,quad core
2,built in 3g
3,built in gps
4,hd screen

こちらは、3GとGPSが内蔵、とありますね。

まぁ、どれくらいの時間で出回るのかわかりませんが、公式に日本でも取り扱いを始めたら、おもしろい感じですよね。

MTK MT6589搭載Androidが10機種、fastcardtechで通販開始?

中国の旧正月休みも一段落したところで、fastcardtechに、MTK MT6589搭載中華Androidがいくつか「IN STCOK」表示となりました。

今回確認したところ、以下の5機種6機種10機種のようです。
・ZOPOファミリー3種入荷
・HDC, ThLといつものところも入荷
・Isaという聞いたことないブランドも入荷
・UMIのバージョンアップ1個(追加)

とはいえ、ほんとに「IN STOCK」なのかは定かではありません・・・
また、発注入れてから発送まで1週間ぐらいかかるのはデフォです。
その点はご注意のほどを・・・


ZOPO ZP810 Smart Phone MTK6589 Quad Core 5.0 Inch IPS HD Screen Android 4.1 1G RAM 5.0MP Front Camera

Android 4.1.2
RAM 1GB / ROM 4GB
5.0インチ 1280×720
2000mAh

ZOPO ZP910 Smart Phone MTK6589 Quad Core Andriod 4.1 1G RAM 5.3 Inch IPS QHD Screen 5.0MP Front Camera

Android 4.1.2
RAM 1GB / ROM 4GB
5.3インチ 960×540
2300mAh

ZOPO ZP950+ Smart Phone MTK6589 Quad Core 5.7 Inch IPS HD Screen Android 4.1 1G RAM 5.0MP Front Camera

Android 4.1.2
RAM 1GB / ROM 4GB
5.0インチ 1280×720
2500mAh


HDC Galaxy Note 2 N9589 Quad Core- MTK6589 1.2Ghz 1G Ram 5.8 inch HD IPS Screen Android 4.1.2 Phone

Android 4.1.2
RAM 1GB / ROM 8GB
5.8インチ 1280×720
3600mAh

ThL W8 Smart Phone MTK6589 Quad Core Android 4.1 1G 8G 5.0 Inch HD IPS Screen 3.2MP Front Camera

Android 4.1.2
RAM 1GB / ROM 8GB
5.0インチ 1280×720
2000mAh


Isa A19Q Smart Phone MTK6589 Quad Core Android 4.1 1G RAM 4.7 Inch IPS QHD Screen 5.0MP Front Camera

Android 4.1.2
RAM 1GB / ROM 4GB
4.7インチ 960×540
2200mAh


— 2013/02/24追加分 —
UMI X1S Smart Phone MTK6589 Quad Core 4.5 Inch IPS HD Screen Android 4.1 1G RAM 5.0MP Front Camera (2013/02/24追加)

Android 4.1.2
RAM 1GB / ROM 4GB
4.5インチ 1280×720
1750mAh

— 2013/03/01追加分 —
HDC Galaxy Note 2 H9500 Plus- MTK6589 Quad Core 1.2GHz 1GB Ram 5.0inch QHD IPS Screen Android 4.1.2 Phone (2013/03/01追加)

Android 4.1.2
RAM 1GB / ROM 4GB
5.3インチ 1280×720
2800mAh

HDC Galaxy Note 2 H7500 Plus- MTK6589 Quad Core 1.2GHz 1GB Ram 5.0inch HD IPS Screen Android 4.1.2 Phone (2013/03/01追加)

Android 4.1.2
RAM 1GB / ROM 4GB
5.0インチ 1280×720
2800mAh

I2000 Smart Phone MTK6589 Quad Core 5.7 Inch HD IPS Screen 1G 8G Android 4.1 5.0MP Front Camera (2013/03/01追加)

Android 4.1.2
RAM 1GB / ROM 8GB
5.8インチ 1280×720
3200mAh

CAESAR A9600 Smart Phone MTK6589 Quad Core Andriod 4.1 1G RAM 5.3 Inch IPS Screen 5.0MP Front Camera (2013/03/01追加)

Android 4.1.2
RAM 1GB / ROM 4GB
5.3インチ 960×540
2300mAh

TOOKY T1982を使う

まあ、日本にTOOKY T1982を買うユーザがどれだけいるかわかりませんが、いろいろ調べた結果を書いておく。

・adbで接続できないように見えるがちょっとした設定追加でok
adbを実行するユーザのホームディレクトリにある.androidというディレクトリ(C:\Users\ユーザ名\.android)内に「adb_usb.ini」というファイルを作成し、「0x4BB0」と書いておくと使える。
なお、adb_usb.iniは標準状態では存在しない。
また、adb_usb.ini書き換え後は、adbを再起動するために「adb kill-server」を実行すること。

ロシアの掲示板に「0x4BB0」接続用に改変されたadb.exeがあるので、それを使っても良い。
「ADB」ってところの「1. Скачиваем – download/file.php?id=46316」がそれ。

・Android 4.0/ICSへのアップデートは期待薄
試しにGoophoneとかGodPhoneのfirmwareを書いてみたら、画面表示はできるけど、タッチパネルが動かないものが出来た。
調子にのってLenovoのfirmwareを書き込んだら、電源も入らなくなった。
TOOKY T1982を分解してみた」にあるような感じで中身を開けて、ごにょごにょやってたら、認識するようになって、復帰できました。
(firmwareが変なのになると、メンテナンスモードで起動するキー入力が効かなくなるので、基板上のテストポイントを直接つついてメンテナンスモードに入らせる、という強攻策。ネタ元:[GUIDE] How to ‘unbrick’ your Mediatek MT65xx”>[GUIDE] How to ‘unbrick’ your Mediatek MT65xx

・framework.odexを書き換えないとIIJmio SIMとかを使えない
ドコモMNVO系でデータ通信のみのIIJmio SIMとかB-mobileなどでは、そのままの状態で3G通信を行うことはできません。(これはMTKチップ採用している端末全般について当てはまります)
ブローヴちゃん:「Android + b-mobile データ専用 SIM で電界強度を表示する」に記載されているような対策を実施する必要があります。
なお、T1982のframework.jarはodex化されているので、ブローヴちゃんで配布されているバッチファイルは使用できません。

・SP Flash Toolは新しいのを入手しておくべし
MTKチップ汎用で使えるので、SP Flash Toolは、MT6577とかMT6589とかに対応している新しいものを使っても問題ない。
Универсальные инструкции по прошивке MT6575/77 устройств」の「Руководство по прошивке с помощью SP Flash Tool для всех MT6575/77 устройств, кроме устройств на базе проектов AGold」を開けたところに「Программа SP Flash Tool. SP_Flash_Tool_v3.1224.01.」とダウンロードリンクがある。

・IMEIが飛んだらMTKdroidToolsで直せる
SP Flash Toolとかでfirmwareを書くとIMEIがinvalidになる場合がある。
そういった場合に備えて、現状のIMEIの値はきちんと記録しておくこと。
MTKdrodToolsについては「MTK系Android携帯でIMEIが消えた時の対処方法」を参照のこと。

・オリジナルのfirmwareは入手可能
ロシアの掲示板にある。
最新は

・rootはツールじゃ取れない。firmware書き換え必須
これもロシアの掲示板にroot取得済みと思われるファイルがあるが、ロシア語がうまく解読できず、よく分からなかった。
いろいろ試した結果、最終的に、boot.imgをばらしてdefault.propを書き換えてadb接続したらrootユーザになるようにした後に、普通に起動させて、/systemをrw,remount&su関連を入れる、という手段をとった。

初期のdefault.prop

#
# ADDITIONAL_DEFAULT_PROPERTIES
#
ro.secure=1
ro.allow.mock.location=0
persist.mtk.aee.aed=on
ro.debuggable=0
persist.service.adb.enable=0

書き換えたdefault.prop

#
# ADDITIONAL_DEFAULT_PROPERTIES
#
ro.secure=0
ro.allow.mock.location=0
persist.mtk.aee.aed=on
ro.debuggable=1
persist.service.adb.enable=1

・FMラジオはあるけど、日本では使えない
いまのところ、FMラジオを日本の周波数帯で使える様にできる改造方法を発見できていません。

MTK系Android携帯でIMEIが消えた時の対処方法

MTK MT6575,MT6577搭載のAndroid携帯に対して、SP Flash Toolを使ってfirmware書き換えをおこなうと、IMEIが消えます。

この状態で起動させると「Invalid IMEI」という表示がでます。
IMEIが消えたままではAPNを設定しても、3Gのネットワークに接続ができません。

ちなみに、Invalid IMEIの時は、どういうことになっているかと言いますと・・・

・Wi-Fiは使える
・Google Playとかも、だいたい普通に使える
・正常なSIMをさしていると、アンテナは立つ
 (ドコモMNVO系のうちデータ通信のみのやつはセルスタ対策(俗称)をしないとアンテナが立たないことがほとんど)
・電話はできない
・APNを設定しても、つながらない

MTK系Android携帯で、IMEIを復旧させるためには、いくつか手法があります。

WindowsでMTKdroidToolsを使うのが個人的にはお薦めです。
・Windowsで実行できる
・adb関連を揃えておく必要あり
・rootとらなくてもok(Androidのバージョンによってはroot取得必須)

ロシアの掲示板で配布されています。
最新版:v2.3.0

Android端末側の「USBデバッグ機能」を有効化したあと、パソコンにつなげます。
次に「MTKdroidTools.exe」を実行して、しばらく待つと以下の画面がでてきます。
mtktool-001

こんな風に「null」と表示されてしまう場合は、IMEIが飛んでいます。

このようなIMEIを修正したい場合は「Replace IMEI」をクリックすると、以下のウィンドウが開きます。
mtktool-002

ここに新しいIMEIの値を入力し、「Replace IMEI」ボタンをクリックします。
新しく入力したIMEIの値は、再起動後に有効になるため、再起動をおこないます。

Androidが再起動した後に、再度、MTK Droid Toolsに表示される内容を確認し、変更されていることを確認してください。

なお、root取得がMTK Droid Toolsでできない場合は、「Framaroot」というAndroidにインストールするソフトで出来る可能性が高いです。