MIPS Android ICOO T22

akiba watchに先を越されてしまったが・・・
5,980円のAndroid端末が登場 MIPSアーキテクチャのCPU搭載?

ということで、愛可西谷 ICOOT22

スペック的には歌美(gemei): HD8800 PROの類型のように思える。

なにせ、5インチのT55(おそらくgemei HD8900 PRO)がいるようだし。
(7インチのT77は普通のARM CPU)

だとすれば、CPUはAMT7001だと思われる。

— 2011年8月24日 追記 —
CPUはAMT7001で確定。
情報源:炬力的反击 ICOO T55 5英寸小平板评测
上記ページにいろんな写真が掲載されている。

MIPS Androidについて

MIPS androidについてざらっと調べて出てきたものを並べてみる。
2011年7月現在、Jz4760系とAMT-7001系の2種類がある。
Jz4760系は、firmwareの基本部分は共通でMIPSの公開ソースをベースとしているようだ。そのベースに各社のハードウェアに合わせてドライバを追加しているような感じ。

・Velocity Micro: Cruz T301
アメリカで2010年秋ぐらいから販売中らしい。
2011年5月にAndroid 2.2へのアップデータがでた。

CPU Jz4760 600MHz
RAM 256MB
内蔵ストレージ 2GB
スクリーン 7インチ 800×600 感圧式
無線LAN 802.11n
外部向け画面出力 不明
バッテリー 容量不明
電源入力 不明

・溶叡(ronzi): ronzi A3
2011年5月ぐらいから販売されている。
MID E430という名称で販売しているところもある模様。

CPU Jz4760 600MHz
RAM 256MB
内蔵ストレージ 4GB
スクリーン 4.3インチ 480×272 感圧式
無線LAN 802.11b/g
外部向け画面出力 アナログ TV-OUTあり
バッテリー 容量不明
電源入力 5V

・溶叡(ronzi): ronzi A5
2011年5月ぐらいからメーカページには掲載されているが、一向に製品を見かけない5インチバージョン。
CPUがXburstとなっているが、Jz4760であるかどうかは確認が取れていない。

CPU Xburst 600MHz
RAM 256MB
内蔵ストレージ 4GB
スクリーン 5インチ 800×480 感圧式
無線LAN 802.11b/g
外部向け画面出力 アナログ TV-OUTあり
バッテリー 容量不明
電源入力 5V

・歌美(gemei): HD8800 PRO
2011年7月現在、発売されているんだか、いないんだか、よくわからないモデル。
見た目はronzi A3との類似点が多いが、裏面のデザインが違う感じ。
HDMI出力もあるというし。
後述のHD8900-PROのCPUはAMT-7001らしいが、こちらについてはMIPS系であるという点以外には情報がまだない。
どうやらリリース中止になった模様。(2011/09)

CPU 不明 600MHz
RAM 256MB
内蔵ストレージ 4GB
スクリーン 4.3インチ 480×272 感圧式
無線LAN 802.11n ?
外部向け画面出力 HDMIあり
バッテリー 容量不明
電源入力 5V
サイズ 114x75x12mm

・歌美(gemei): HD8900 PRO
2011年7月ぐらいから販売を開始したらしいモデル。
ただの5インチ版かと思ったら、解剖記事によれば炬力集成(Actions Semiconductor)製のAMT7001というCPUを使用しているようです。
firmware updateがある。(2011/09)

CPU AMT7001 600MHz
RAM 256MB
内蔵ストレージ 8GB
スクリーン 5インチ 800×480 感圧式
無線LAN 802.11n ?
外部向け画面出力 HDMIあり
バッテリー 容量不明
電源入力 5V
サイズ 129x86x13mm

・怪しげなGSM携帯: P800
メーカページは見かけない。
xda-developerにP800 chinese dual sim Android ? upgrade to 2.2.1という記事があったりで、firmwareの入手とかは可能。
Z800というモデルもある模様。

CPU Jz4760 600MHz
RAM 256MB
内蔵ストレージ 不明
スクリーン サイズ不明 感圧式
無線LAN あるようだが詳細不明
外部向け画面出力 なし
バッテリー 容量不明
電源入力 不明
サイズ 不明

・BOPAD Q720
いくつかの情報サイトに掲載されているがメーカページはよくわからない。

CPU Jz4760 600MHz
RAM 256MB
内蔵ストレージ 2GB
スクリーン 7インチ 800×480 感圧式
無線LAN あるようだが詳細不明
外部向け画面出力 なし
バッテリー 2200mAh
電源入力 不明
サイズ 不明

Dalvik turboはいつくるだろう?

MIPSのAndroid on MIPS Source Codeのページに気になる記述が増えていたりします。

Dalvik turbo
MIPS has an optimized port of Myriad Dalvik turbo available for Android. This version of the Dalvik virtual machine is many times faster than the stock version of Dalvik that is available with the Android source code. Details will be posted shortly on download and installed of Dalvik Turbo.

Androidのアプリケーションを動かしているVM、Dalvik VMの高速化を図っているMyriad Dalvik TurboのMIPS移植版を提供します。という話。

ARM版は商用提供のようですが、ほんとにMIPS版は一般公開してくれるんだろうか?
そして「etails will be posted shortly」とはどれくらいの時間を指しているんだろうか?(とりあえず、この記述を確認してから2週間ぐらいは経ってます。)

これがリリースされてくれれば、ronzi A3の動作状況も変わるんだろうか?
それとも、メモリが256MBじゃ小さすぎて、かえって悪影響が出たりするのか・・・

MIPS android gemei HD8900 PRO

gemei(歌美)という会社から、HD8900 PROというMIPS Androidタブレットがでるらしい。

ネタ元: imp3.netの記事

CPU MIPS
RAM 256MB
内蔵ストレージ 8GB
5インチ 800×480
HDMI出力有り
価格 399元

触れ込みを見る限りでは、ronzi A5と同じものである可能性が高そうである。
というか、ronzi A3相当とおぼしきHD 8800PRO(imp3.netの記事)なんてものも、4G/299元って値段で販売するようです。

HD8900PROとHD8800PROの比較記事(imp3.netの記事)にある写真を見る限りでは、筐体は同一ではないものの、配置とかは同じような感じですし。

メーカの製品紹介HD8900 PROはいいのですが、下の方に気になるものも・・・
HD8900LEとかHD8800LEってものが・・・
HD8800LEは、4.3インチ液晶のronzi A3相当の大きさだけど、物理的なボリュームボタンがあったりとか、HDMI出力があったりとか、だいぶ違う模様。

詳しく調べてみると、ハードウェア的には「PRO」と「LE」はハードウェア的に別物で、また、OSも違うようです。

とりあえず、gemei HD8800 PROのfirmwareを探してみるかな

— 2011/07/20 14:00 訂正 —
すzのAspireOne:JZ4760 Android MIDのコメント欄にてriverRunnerさんの書き込みがありまして、
HD8900PROの分解記事のリンクとともに、CPUはATM7001である、とのことでした。
炬力集成(Actions Semiconductor)の製品だと思われるのですがATM7001という製品についての記載が見当たらないという・・・
しかし、Ingenicと同様に「ミップス・テクノロジーズとActionsc Semiconductor社、
Android™ 「Honeycomb」をタブレット向けの新しい1.3GHzチップに搭載するために協力
」というプレスリリースを出しているので、MIPS Androidはやっているようです。

JZ4760(MIPS)用nicoWnnG 独自ビルド版

(2013/06/21 追記 start)
最新版は「MIPS Android(JZ4760)用nicoWnnG version 2013.0425.1 独自ビルド版」にて配布中。

(追記 end)


———————————
OpenWnnもATOKも、どちらもAndroid NDKを使用して処理の高速化を図っています。
が、このNDKを使うとその配布パッケージはCPUアーキテクチャが限定される、という制約もかかります。

いまのところ主流のAndroid端末はARMアーキテクチャですが、ronzi A3はJZ4760というMIPSアーキテクチャのCPUを使用しています。
このため、OpenWnnもATOKも、ronzi A3では使用できない、という問題が発生します。

解決方法は、MIPSアーキテクチャ用のファイルも作成することです。

そんなわけで、単体でソースが公開されているnicoWnnGを使用しまして、MIPSに対応させた独自ビルド版nicoWnnGを作成しました。

apkファイル: nicoWnnG-mips.apk
・nicownng_2011_0503_1_src.zipをベースとしています

最新版はこちら
・MIPS用のバイナリを入れた以外はプログラム的な変更はありません。
・ronzi A3で使うと、レイアウトが結構おかしな感じで表示されますが、まだ、調整していません。
・apkに対する署名は配布元のものとは別になっています。今後、正規対応版が出たら、うちのをアンインストールしてから、正規対応版をインストールしてください。(じゃないとインストールに失敗します)

ちなみに、作り方のメモをおいておきます

Android NDK公式においてあるものはARMアーキテクチャ用のキットです。
MIPS用のものはMIPS社の開発ページから入手できます。

nicoWnnGのソースを展開して、jni/Application.mk内の「APP_ABI」行を「APP_ABI := mips」に変更します。
その後、mipsのAndroid NDKを使用してndk-buildを実行すると、libs/mips/ ディレクトリ内にMIPS用のバイナリが出力されます。
これを使用して、あとの手順は標準と同じように行っていきます。