MediaTek SoCのLTE端末でmineo SIMを使うには?

MediaTek SoC採用のLTE端末で、mineo SIMが利用できるかが気になったので、確認してみた。

用意したmineo SIMは、とりあえず1500円で確認できるデジモノステーション増刊『SIM PERFECT BOOK 02』

使用したMediaTek SoC採用のLTE端末はElephone P6000

これはLTE B1(2100MHz)対応なので、理論上使えそう、ってことでやってみました。

が・・・・普通にやるとアンテナが立ちません。

MTK Engineering Modeに入って、LTE固定の設定をしてみます。

1. 「MTK Engineering Mode」をインストール

2. 「MTK Settings」を選択
mineo002

3. 「Telephony」の「Network Selecting」を選択
mineo003

4. 「LTE only」を選択
mineo004

これで、アンテナマークがきちんと立つようになりました。

APN設定を入れれば、きちんとパケット通信もできました。


2015/09/08追記

BLUBOO X550でも実験したところ、まったく同じ状況となり、LTE only設定を行うことで利用可能となりました。

One Five F1/F1LはElephone S2/S2plusのバージョンアップ機

中国のStar Digitalという会社が日本でONE FIVEというブランドのスマートフォンを販売するらしい

中国のStar Digital、「ONE-FIVE」ブランドのSIMフリースマホを10月発売

・・・が、One Five F1の背面デザインにどうにも見覚えが・・

onefive onefive-ele

・・・・Elephone S2の色違いじゃね?
5.0インチモデルと5.5インチモデルの2種類あるってのも一緒。

メーカページ:「Elephone S2」「Elephone S2 Plus

・・・スペックを比較してみると、微妙に差がありました。

Elephone S2/S2 plusと比較した場合に以下の変更が行われていました。

・CPUがMediaTek MT6735(4コア)→MT6753(8コア)へアップデート
・液晶解像度がHD(1280*720)→FHD(1920×1080)へアップデート
・前面カメラが200万画素→500万画素へアップデート
・対応周波数が一部変更
  FDD-LTE B1/3/7/20(800/1800/2100/2600)→B1/3/7/8(900/1800/2100)
  WCDMA Band 1/8(900/2100)→Band 1/5/8(850/900/2100)

それ以外のスペックは同じ。
外寸、重量、バッテリー容量、メモリ/ストレージ容量

最初Elephone S2/S2 plus同等品かと思って、それを3万円台とはなぁ、と思いましたが、SoC/液晶解像度が変更になってるのであれば、まぁ、結構いい感じだと思いますよ。

定価$49.99の4コア5.0インチのスマホDOOGEE X5

中華スマホメーカDOOGEEに「DOOGEE is about to redefine what is affordable with the $49.99 DOOGEE X5」というニュースが掲載されている。

doogeex5

MediaTekのローコスト3G向けSoC MT6580を採用した、3G向けローコストスマホDOOGEE X5を出すとのこと。
このMT6580。型番だけ見ると古そうな感じがするけど、2015年Q2登場の最新チップ。
MT6582のローコスト最新バージョンということで、スペックは同じくCortex-A7 4コアの1.3GHz。

で、しばらくすると、4G向けDOOGEE X5というバージョンも作り、そちらはMT6735(Cortex-A53 4コア 1.3GHz)になると。

それ以外のスペックは
5.0インチ HDスクリーン
2200mAh
背面500万画素カメラ
と、まぁ、最小限のスペックといったところ。

まぁ、そんなもんかなぁ・・・といったところではあるけど
やっぱり定価が、というのはちょっとインパクトがありますよね

Elephone P6000初期ロットをAndroid 5.0にする(失敗

うちにあるElephone P6000は、2014年12月生産の初期ロット。
2015年3月ぐらいから出荷されているP6000のロット(P6000_2)ではいろいろ改良されているようで、バッテリーのもち具合とかが異なっている模様。

初期ロットのP6000に、SP Flash toolを使って、Android 5.0を焼いてみましたが、うまくいかず、Android 4.4に戻しました。

どんな感じで「うまくいかない」のかというと、下記の様な感じで実用に耐えない、というもの。
(SMSありのデータ通信用SIMを使用)

・Android 5.0の場合(Stock ROM for P6000_20150611)
 そもそもLTE/3G電波をつかまない
・Cynanogenmod 12.1の場合(p6000_CyanogenMod12.1_20150526 based on Android 5.1.1)
 SIM1であればLTE/3G電波をつかむ
 しかし頻繁に3Gに落ちる、どころか、3Gも切れやすい

Android 4.4に戻すと使えるので、何かが駄目っぽいんだけど、何なのかがよく分からないという状態。
もうしばらく様子を見てみるかなー

スマホの急速充電規格Qualcomm Quick Charge2.0とMediaTek Pump Express Plus

2016/05/30追記: 最新のPump Express 3.0についての記事があります→「MediaTekの急速充電規格PumpExpress 3.0登場。USB-C専用&充電時に本体を発熱させない方式


スマホに対して急速充電するための規格として、QualcommがQuick Chargeというものを用意した。

現段階では、Quick Charge 2.0という規格になっている。
Qualcomm Quick Charge紹介ページ

quick-charge-black-logo

この規格はQualcommの出しているSoC Snapdragonの持っている機能の1つ、的な位置づけになっている。
このため、他社SoCで採用しているものはない。

MediaTekでは対抗して急速充電規格を策定した。
それが「Pump Express plus」である。

pumpexpress

どちらもやってることは同じ。

通常であれば、「5Vで2A以下」というのがUSB充電のお約束であるところ、急速充電するためにそれ以上を供給できるようにするというもの。

でも互換性はない。

Quick ChargeもPump Express Plusも「5V」ではなく「5.0~12V」の範囲で供給電圧を上げてしまうというものになる。
供給電圧として何Vを出すか、というあたりを調整する必要があるため、ACアダプタ側もそれなりにインテリジェントである必要がある。(つまりコストアップ)

どちらの規格もULに登録されており、下記に資料が掲載されている。

Qualcomm Quick Charge 2.0
MediaTek Pump Express / Pump Express Plus Certification Program
Pump Expressプレゼン資料

ちなみにQuick Charge側はラップトップ向けに20V供給もできる「Quick Charge 2.0 Class B」というものを用意。

Pump Express側は逆に腕時計など小電力機器向けに電圧を下げる「Pump Express」というものを用意。

下記の4種類が存在していることになる。

・Quick Charge 2.0 Class A :5/9/12V
・Quick Charge 2.0 Class B :5/9/12/20V
・Pump Express Plus :5/7/9/12V
・Pump Express :3.6~5.0V(0.2V間隔)

まぁ、メインはスマホ向けになるだろうから「Quick Charge 2.0 Class A」と「Pump Express Plus」の戦いになるんでしょうけど、果たして、どれくらい広まっていくことになるのか!?


2015/07/14追記

充電器で使用するICチップを出しているメーカのページを見つけた。

dialog Semiconductor社のiWattチップAD/DC ConvertersにQuick Charge用のとPump Express用のを発見。

Qualcomm Quick Charge2.0用は2チップ構成で、現状、以下の3種類の組み合わせがとれるようだ。
・第1世代制御チップ「iW620」+第2世代ClassA(5V/9V/12V)用出力段チップ「iW626
・第2世代制御チップ「iW1780」+第2世代ClassA(5V/9V/12V)用出力段チップ「iW626
・第2世代制御チップ「iW1780」+第2世代ClassA(5V/9V)用出力段チップ「iW629

MediaTek Pump Express用は1チップ構成
・制御チップ「iW1788

iW1780の説明には、40Wまでサポートと記載
iW1788の説明には、24Wまでサポートと記載

回路図の構成をみると、Pump Express plusのiW1788の方は、普通の充電器の構造をそのまま流用できるような感じになっている。
逆にQuick Chargeの方は構成要素が多いため、コストアップの要因が見られる。


2015/07/16追記

もう1社みつけた

Fairchild Semiconductorから2チップ構成のものが出ている。
1段目は、「FAN501A オフライン DCM/CCM フライバックPWMコントローラー 充電アプリケーション向け」で共通。

2段目が分かれている。
FAN6100M MediaTek Pump Express™ Plusと互換性のある二次側定電圧定電流コントローラ
FAN6100HM
MediATek Pump Express™ Plusと互換性のある二次側定電圧定電流コントローラ
」(6100Mより大電流対応)
FAN6100Q Qualcomm® Quick Charge 2.0と互換性のある二次側定電圧定電流コントローラー

FAN6100MとFAN6100HMの説明には「SUpport MediaTek Pump Express Plus and Fairchild’s FCP-Single Communication Protocol Specifications」とあり、「Fairchild’s FCP-Single Communication Protocol」なるものがある、ということが伺えるが、採用製品らしきものが見当たらず、詳細は不明。