MTK6573搭載のAndroidスマートフォンのOSを書き換える

当記事に「MT6573」の検索で来た人へ

MTK MT6573に関して調査していて、当記事に来たのであれば、まずは「Media Tekスマートフォンとのつきあい方」を読んでください。
上記記事でMTK系CPUに関して一通り解説しています。


xda-developersのAndroid Software and Hacking Generalに、Rstream Aに関係する資料が無いかなぁ、と探していたら、全然関係ないけど、中華Android好きには気になるものを発見。

[ROM] MTK6573 / Hero H7300 / HD7 Clone / T9299 Cooked ROM

怪しいパチものな見た目が売りの中華スマートフォンで良く採用されているMTK6573チップ搭載のAndroidスマートフォン向けのカスタムROMである。

現状は、数あるパチもの系MTK6573チップ携帯のうち、「Hero H7300」「HD7」「T9299」で使えるらしい。

手順を見ていくと、smartphone reviewsというblogに掲載されている「MT65x3 flashing tutorial」に書き込むソフトの紹介もあるようだ。

配布されているイメージを書き込むと、ClockworkMod Recoveryも導入されるようで、「ボリュームUP」を押しながら「電源ボタン」でClockworkMod Recoveryに入れるようである。

ちなみに、smartphone reviewsでは、MTK6573搭載でDual SIM可能なAndroid携帯をいくつか紹介しています。
G14 Dual SIM with 3G support
HD9 Dual SIM with 3G support
G11i Pro Dual SIM with 3G support

上記の記事を見ると、2つのSIMが、どちらも3Gを使えるようにも見えてしまうと思います。
しかし、その記事から紹介されているショップe to talkの商品ページをみると、「Network Dual Sim Dual Standby, Support 3GWCDMA, Support W+G / G+G」とあります。
日本で使うには「W+W」のDual Sim Dual Standbyができないと意味が無いので、注意してください。(また、それとは別に、法令上の問題もありますが・・・)

凱派(CARPAD) note5 3G

モデルさんを前面に押し出した告知を出している中華系Android携帯電話を見つけた。
凱派(CARPAD) note5 3Gである。
名前的にはGalaxy Noteの対抗機種らしい。

問題の告知: 国际名模助阵 凯派note5 3G版上市

あまりにモデルさんを前に出しすぎてて、スペックがわからないぐらいなのはなんなんだろうか・・・

製品写真的には↓な感じ

で、探してみると、スペック発見。
5寸3G导航平板电脑carpad note5盛大招商(こちらのページは2G版と3G版の両方を紹介している)
Android 2.3(2GはAndroid 2.2)
CPU: MTK 6573 650MHz(2GはMTK 6516)
RAM: 512MB(2Gは256MB)
ROM: 512MB
5.0インチ WVGA, 800*480, マルチタッチ 5点認識(2Gは2点認識)
8GB microSDカード添付で、中国の地図入り(2Gは2GB microSDカード添付)
GPS: sirf star IIIチップ搭載(だから、ナビとしても使える、といいたいらしい)
Bluetoohアリ
アナログTV対応(PAL/NTSC/SECAM)
カメラ: 前面200万画素,背面500万画素?(2Gは30万, 200万画素)
バッテリー: 3600mAh(2Gは1800mAh)
サイズ: 143*85.5*13.5mm/最薄部 6.8mm(2Gは143*85.5*13.5mm最薄部8mm)

同じ商品名で、2G版と3G版を併売するようなので、だまされて買わないように注意が必要そうですね。
2G版はWCDMA非対応なので日本では使えないし、Android 2.3へのアップデートはおそらく無いでしょうし。


凯派note5 3G版
上記の記事を見ると、急遽2000台の発売が決定!1299元だっ!的な感じで書いてあるっぽい?

まぁ、MTK 6573 650MHzなので、性能的にはたいしたことないと思いますが、おもしろそうな一品ではありますね。

Rstream A1とシャープ SH8118Uはz71派生系

ヨドバシカメラでRstream A1が9800円で売ってる、という話を見た。
確かにWebショップでも売ってる
ヨドバシで販売しているものはAndroid 2.1のようですが、MUCHTELサポートページを見るとAndroid 2.2へのアップデータもあります。
ちょっと気になるのは「MuchMarts」なるものの存在。
Android Marketが入っていない可能性があるのかな?

さて、以前の記事にも書いたが、Rstream A1の写真にもあるように、これはMUCHTEL A1であり、Commtiva Z71派生モデルである。
つまり、9800円でCynanogenMod 7.1に正式対応しているモデルが手に入ることになる。

上記のCyanogenModのページを見てみると、z71派生モデル用のフォーラムへのリンクがある。
そこに「My cell is SHARP SH8118U,I have a problem with Z71 ROM」という興味深いものがある。

シャープSH8118Uは中国で発売されているAndroid OSをベースに作られた点心OSを搭載しているスマートフォン。
上位機種SH8128U(極光)と、このモデルSH8118U(黒澤)で点心OS初採用というものでした。

たしかに言われてみればSH8118Uはz71系っぽい感じです。

メモリが512MBに増強されている、というのは興味深い、と探してみると、SH8118UにCyanogenModをインストールする手順を発見。
手順1:CyanogenMod 2.3系统刷机教程
手順2:[2.3 Rom]修改版 CM2.3 For Sharp 8118U

手順1が終わった状態ではキー動作がおかしいとか、いくつか不具合があるので、それを修正するために手順2も実行するようです。

むしろ興味深いのは、逆にSH8118Uのfirmwareを使うと、珍しい点心OS搭載のスマートフォンが手に入る?というあたりなのかもw

MediaTek チップについてのメモ書き

Mediak Tek(MTK)のチップ、といえば、中華の怪しげな携帯でよく採用されている安いチップです。

とはいえ、去年、ドコモからLTEのライセンスを受けていたりするので、今後日本でも見かけるようになっていく可能性が高いものだったりもします。
Impress ケータイWatch: 【Mobile World Congress 2011】自社製品の応用範囲の広さをアピールするMediaTek

そんなMediaTekチップで、良く出てくるチップ名とその機能についてのメモ書きです。

MT6516 ARM9 460MHz, GSM, Android 2.2
MT6513 ARMv11 650MHz, GSM, Android 2.2/2.3(MT6516より上位, これのWCDMA対応版がMT6573)
MT6573 ARM11 650MHz, WCDMA/GSM dual SIM, Android 2.2/2.3

MT6573(MTK6573)は「WCDMA/GSM dual SIM」とあるが、3GのDUALが出来るわけではなく、いまでている搭載製品を見る限りでは「SIM1:WCDMA/GSM SIM, SIM2:GSM SIM」の2枚がさせる、ということまでしかできないのかな?というところです。
そして、Lenovo A60(スマートフォン)に採用されているという話が・・・

MT6236 ARM9 312MHz, GSM dual SIM(extensible to 4SIM), フィーチャーフォン向け
MT6251(Sparrow51) フィーチャーフォンでも低スペック向け, GSM dual SIM
MT6252 ARM7-EJ 104MHz, GSM, 画面はWQVGAまで
MT6268 WCDMA/GSM, 5Mpixカメラ,
MT6276 フィーチャーフォン向け, WCDMA/GSM

MT511 タブレット系CPU WinCE6.0向け

MT5921 Wifiチップ

MT3328 GPSチップ (MT511, MT3351と一緒に使われている)
MT3351 FMトランスミッター

MT6162 RFチップ, WCDMA/GSM用

MUCHTEL A2とGSmart 1310

2枚SIMをさせて、その2枚ともがW-CDMA(3G)対応という携帯電話のうわさがあります。
しかし、中華な怪しげなもの以外には、製品が見当たりません。
しかも、「dual 3g sim」とかうたっていても実は「3G SIM + GSM SIM」という組み合わせじゃないとだめ、というものばかりだったりします。

以前紹介したGigabayte GSmart 1310/1315も、マニュアルをよくよく読んでみると、SIM1:WCDMA+GSM, SIM2:GSMと、片側のみWCDMA対応でした。

ほんとにないのか、今回は「雙卡雙待」というDual-SIMをさす中国語で検索してみました。

その結果、「MUCHTEL A2 雙卡雙待智慧好選擇」なんて記事を発見。
MUCHTELといえば、「Apanda A60S・ Motorola XT502について」で紹介したMUCHTEL A1というものがありましたが、メーカーページを見てみると、「富士康代工生產」(富士康=FOXCONN)とあるので、やっぱりOEM品の模様。
しかし、この製品も、SIM1:WCDMA+GSM、SIM2:GSMとのこと。

「Gigabyte Gsmart 1305 = MUCHTEL A1」だったということを考えると、「Gigabyte GSmart 1310 = MUCHTEL A2」なんでしょうね・・・きっと。

で・・・本題であるところの、2枚とも3G SIM/WCDMA対応のものがあるかといえば・・・現時点ではないようです。

そもそも怪しげな中華産の携帯で使われているMTK社のチップセットMT6573(MTK6573)の対応が3G/GSM SIM+GSM SIMという2枚対応のものしか出していないようですからね。

— 2011/11/15 追記 —
最近、モトローラが中国でXT532というDual SIMの携帯を出したようです。
これはチップセットがQualcommのMSM7227T 800MHzだそうな。
とはいえ、Androidforumsの「Best DUAL SIM android phone? の#709」にあるように3G/WCDMA SIM+GSM SIMの2枚さしモデルでした。

同じMSM7227T搭載という偽HTC携帯の「HDC Z710」は「WCDMA+GSM/WCDMA+WCDMA/GSM+GSM」だと謳っています。
しかし、実際に買った人の話がありまして・・・超バグース 結論から言えばやっぱり…にて書かれていますが、WCDMAが有効にできるのは1回線のみ、ということです。