Orange Pi One PlusにAndroidを入れてみた


Allwinner H6搭載の「Orange Pi One Plus」を買った。

12/28の発売開始直後に購入手続きをしたものの、向こうが発送をミスったらしく、2回誤った配送番号を連絡され、しかも、誤ったという連絡寄こさずに新しい番号を送ってきたりしまして、
配送が動き始めたのが1/11に・・・

届かない間にRJ45を抜いて、その替わりにWiFi+BTとUSB3.0コネクタをつけた「Orange Pi Lite 2」なんてのがでたりしてますが、RJ45が無いと設定しにくい、というのと、合法的に使用するのが難しいので、まぁ、Orange Pi One Plusでよかったかな、という感じではあります。

Orange Pi One Plusは、小型Orange Pi共通の箱(One,Lite,Zero用)で届きました。

公式ダウンロードページ」からAndroidイメージをダウンロードして、PhoenixCardツールにて書き込みを実施します。

1点はめられまして、ダウンロードページには「updated:2018-01-03」と書いてありますが、リンク先のMEGA Cloud上にあるファイルが1/10にアップロードされたOrangePi_OnePlus_Android_EN_V1.2.tar.gzに置き換わっているという・・・
最初、気がつかず、置き換え前のbetaを使ったところ、MACアドレスが設定されていない状態(00:00:00:00:00:00:00)となっており、通信ができない状態になっていました。

また、PhoenixCardツールの書き込みは非常に失敗しやすいです。
何度も書き込みをトライしてみてください。
遅いmicroSDだと失敗する確率が高いような気がします。

書き込みが終わったら結線して電源を入れます。

正常に起動が始まると緑のLEDがつきます

Orange Pi One Plusは、電源消費量が大きいようで
5V2.3AのACアダプタを使用したところ「H6」ロゴを大きく表示しているところで停止した状態になりました。
5V3AのACアダプタに変更したところ、「H6」ロゴ、サウンドとアニメーション付きの「Allwinner」ロゴを表示したあと、2分弱置いて、ホーム画面を表示しました。

初回起動時は処理が特に重く、電源も消費しているようで、LANポート付きのUSBハブを使ってキーボードとマウスを繋いでいると、Allwinnerロゴのサウンドとアニメーションが飛び飛びになる、なんてことも発生していました。

Androidは、ほんとに何も入っていない状態です。
Google Playストアなし、メディア再生系ソフトウェア(Kodiなど)なし、ブラウザすら無しでWebView testerが使えるだけなのでapkファイルのダウンロードもできない、という状態です。
CIFS,NFS経由の外部アクセスにも対応したファイラーがインストールされているので、それをつかって他のマシンからapkファイルをインストールする必要があります。

これでAmazonアプリストアのapkをインストールして、そこからAmazon Videoをインストールすることでビデオ再生できることは確認できたのですが、
Amazonアプリストアからブラウザ系をいくつかインストールしてみてもちゃんと起動しないものがあるという現象が・・・
どうやらWebViewを使う系のソフトウェアでうまく動かない、ということが発生しているようでした。
Google Playストアをなんとかしてインストールしないと駄目ですかねぇ・・・

MIPS64のloongson(龍芯)のOS入手先


2017年3月8日に「中国製CPU「龍芯3号 3A3000」を搭載したノートPC、間もなく登場か」という記事が出たときに調べたところ、いくつか面白い話を発見したので、メモして置いた

例えば、Oracle OpenJDKにいろいろコードを突っ込んだ話(「龙芯中科与Oracle正式签署OpenJDK Contributor协议」)とか
QEMU、nodejs,Fedoraへの貢献とか(「龙芯向QEMU、nodejs、Fedora等一批开源软件社区提交贡献」)

Linux OSもDebian,Fedora,Ubuntuがあるようで、当時はMIPSコアに関する権利を持っているImagination technologyにあった
https://mipsdistros.imgtec.com/ にて配布していた。
しかし、2017年11月頃に確認してみると、mipsdistrosが消滅・・・

Debianについては「https://wiki.debian.org/MIPSPort」の「Build daemons & porter boxes」に「Loongson 3A」のマシンが何台かいるのでバイナリの入手には問題なさそう
また、「DebianYeeloong」にてLoongson-2Fベースのノートパソコン向けの情報もある。
このノートパソコン、「江苏航天龙梦信息技术有限公司」というメーカが出しておりATXマザーボードとかいろんなLoongson(龙芯)採用製品を販売中。

Fedoraについては「https://fedoraproject.org/wiki/Architectures/MIPS/2015Bootstrap/mips64el」に資料が一部あるが、Fedora24までで、また、ダウンロード先が 消えた https://mipsdistros.imgtec.com/ となっているため役に立たず

じゃぁ、いまはどこに見に行けばいいのかを確認してみると
龙芯3A3000/3B3000」の製品ページに掲載されているPDFにバグ報告先としてhttp://bugs.loongnix.org/とあるところから「Loongnix 系统」を発見。
また、Loongson関連製品を販売している航天龙梦にも「航天龙梦wiki」があった。
また「OPENLOONGSON.ORG」というニュースサイトもあった。

さて・・・2018年1月15日の段階でのOSについてまとめる

・Fedora 21
CPU開発元の推奨はFedora21をベースに開発された「Loongnix」である模様。
搭載製品をリリースしている航天龙梦も「Fedora for Loongson」を見る限り、LoongnixをベースにMETEデスクトップ向けのカスタマイズしたものを使用しているようだ。

・Debian 9
Debian GNU/Linux インストールガイド for MIPS64el
「2.1.1. サポートするアーキテクチャ」に「Loongson 3」がサポート対象として明記されている。
mipselとmips64elの2つでサポートとのこと。

・Ubuntu 16.04
Loongnixのyumレポジトリは「http://ftp.loongnix.org/os/loongnix/1.0/os/」ということなので、試しにツリーをのぼってみるとhttp://ftp.loongnix.org/os/ubuntu/なんてディレクトリが・・・
2017/12/20生成のUbuntu 16.04のISOイメージなんてのを発見(http://ftp.loongnix.org/os/ubuntu/iso/)

・Ubuntuベース?
中标软件有限公司が開発している中标麒麟OSというのもある模様。「中标麒麟桌面操作系统V7.0(龙芯个人版)
アルファベット表記だと「Ubuntu Kylin」になるようだが、Ubuntuのどれベースになるのかが不明。
たぶん、16.04なんだと思いますが、下記の記事のようにWindows XPのような見た目にしているようです

関連記事:PC Watch「龍芯3号で動作するWindowsそっくりなLinux OS「中標麒麟V7.0」

Intel Airmont採用の中華SoC Spreadtrum SC9853i採用のLeagoo T5cを使ってみた


Intel Airmontコア採用の中華SoC Spreadtrum SC9853i採用のLeagoo T5cをしばらく使ってみました。

メーカ: Leagoo T5c製品ページ

私はGearbestで買いました

梱包状況は、まぁ、最近よくある標準的な感じです。

本体どけると箱があって、そこに小物が詰まっていました。
箱の裏側にはSIMピンあり

SO-04E(Xpeari ZR)と比較

SIM入れて起動

残念ながら日本語がありませんでした。

Androidのセキュリティパッチレベルは2017/11/05で、Leagoo OS2.1の20171217版であるようです。

Wi-Fi Callingという機能があるようです。


以下、簡単に所感を書きます

・価格なりの値段
 スナドラ650のMi MAXより体感速度が良くない

・Google CTS認証は通ってない

・日本語ロケールが搭載されていない上に、More Locale2で日本語に設定しても再起動するとEnglishに戻る
 (標準で存在しないロケール設定は認められない感じ)

・2回線LTEは注意点あり
 ・標準設定ではLTEは1回線のみとしているので設定変更する必要がある
  「Wireless & networks」→「Cellular network setting」の中に「Dual VoLTE Active」という設定がある
 ・2回線とも同じオペレータである必要がある。
  (どちらもドコモ系SIM、どちらもau系SIM、という縛りがある)

ドコモとauの組み合わせだと、こんな感じになりました。

・データのみSIMではアンテナピクトが表示されない

LTE Discoveryでバンド名が表示されない
 バンド名以外のデータはだいたい取れてるように見えるんですがね・・・

・Dualカメラはまあまあ面白い
 depth撮影とか少しは楽しめるが、depth撮影時、シャッターおりた後に処理が走るので
 連続撮影ができない。

・デレステの3D標準でも処理落ちが発生
 重くなると処理落ち発生

・音が変に再生されることがある
 高音ノイズっぽいものが時々混じる

・正面の指紋センサーの認識度があまり良くない
 Mi MAXの背面指紋センサーに比べて認識してくれない率が高い・・・

・LEAGOO OSもMIUI OS見たいな省電力のためにアプリを殺す傾向がある
 スクリーンオフにすると積極的に殺すようです・・・


LTOテープをファイルシステムとして使うLTFSについて 2018/01/04版


LTOテープをファイルシステムとして使うLTFSについて 2020/05/11版」にて内容を更新しました。


前回LTFSの現状についてまとめた記事から2年が経過した。
(「LTOテープをファイルシステムとして使うLTFSについて 2015/11/18版」)

2年経過し、LTO-8も登場。
LTFSの規格にも変化が出ているのかな?と調査してみた。


過去のLTFS関連記事
 「LTOテープをファイルシステムとして使うLTFS(2012/11/28)
 「テープ装置メーカ純正のLTFS一覧(2013/12/20更新)
 「IBM版LTFSをRHEL5で使ってみた(2013/05/20)
 「LTOテープをファイルシステムとして使うLTFSについて 2014/06/09版
 「LTOテープをファイルシステムとして使うLTFSについて 2015/11/18版


LTFSとは?

LTO-5/LTO-6からは、メディアを2つの領域に分割して利用することが可能になった。
その機能を活かし、1本のテープメディアの中に、メディア内データの管理情報と、実データを分割して保存することを可能とした。
これにより、これまで実現出来なかった、1本のテープメディアだけで可搬性のあるファイルシステム構築、というものが可能となり、その実装として、LTFS(Linear Tape File System)というのがある。

使用用途としては、バックアップ用ではなく、長期保存のためのアーカイブ用や、大容量データの持ち運び用として使用されている。

LTFSを実現するためのソフトウェアについては、基本的には、IBMが大本のベースを作り、それを各LTOドライブメーカが、自社ドライブ向けにカスタマイズして提供しているような形となっている。

LTFSのバージョン(フォーマット)

LTFSには、バージョンがいくつかあり、現状気にしなければならないのは、以下の5つ
・LTFS 1.0
・LTFS 2.0 : ファイルインデックス関連で機能をいろいろ追加
・LTFS 2.1 : 2012/05/18リリース。LTFS2.0+シンボリックリンク
・LTFS 2.2 : 2013/12/21リリース。管理情報の改良
・LTFS 2.3 : 2016/03/08リリース。各ファイルのハッシュ情報とファイル名のエンコーディングを追加
(LTFS 2.3.1が2017/05/24にリリースされてますが、LTFS 2.3のバグ修正的なものなので、省略)

「LTFSのバージョン」と「LTFSソフトウェアのバージョン」は別物なので注意が必要。
たとえば、OracleのLTFSソフトウェアは「ver1.2.7」だが、「LTFS 2.2」に対応している。

LTFS2.2対応は重要だが、LTFS2.3対応はそれほど重要ではないので、とりあえず、現行リリースされているLTFSソフトウェアはほぼLTFS2.2以降対応なので、あまり心配しなくてもよさそう。

LTFS2.3の規格書はSNIAの「Linear Tape File System (LTFS)」の「Linear Tape File System (LTFS) Format Specification」にてpdfで公開されている。

その他、いろんな情報は、LTOの規格団体の「LTFS Overview」にある。

LTFSソフトウェアの種類

LTFSの公式認証を取得しているLTFSソフトウェアについては、「LTFS Compliance Verification」にて紹介されている。

2018/01/04時点では以下の8個が登録されている。

Company Product Version LTFS Version LTO Generation Date tested
Quantum Quantum Scalar LTFS Appliance 2.0.2 2.0.1 LTO5 & 6 9/11/13
HP HP StoreOpen Standalone 2.1.0 2.1.0 LTO5 & 6 9/11/13
IBM IBM Single Drive Version 1.3.0 2.1.0 LTO5 & 6 9/11/13
IBM IBM LTFS Library Edition V1R3 2.1.0 LTO5 & 6 10/2/13
Quantum Quantum LTFS 2.1.0 2.1.0 LTO5 & 6 11/29/13
HP HP StoreOpen Automation 1.2.0 2.0.1 LTO5 & 6 11/29/13
Spectra Logic Spectra Logic Black Pearl 1.1 2.2 LTO5 & 6 9/11/15
MT-Consulting NODEUM 1.1 2.1.0 LTO5 & 6 7/05/16

2015年にSpectra Logicが追加、2016年にMT-Consultingが追加されている以外、バージョンに動きがない。しかし、実際には各LTFSソフトウェアともにバージョンアップを行っている。
なお、LTFSソフトウェアのバージョンと、対応しているLTFSフォーマットのバージョンに直接の関連性は無いので注意が必要。


各ドライブメーカが出しているLTFSソフトウェアについて

まずは、上記のリストに載っているメーカのものから。

・IBM
公式: IBM Spectrum Archive(IBM Linear Tape File System)

IBMのLTFSは「IBM Spectrum Archive」という商品名になっている。
テープベンダのSpectra Logicとは関係がないようだ。

ソフトウェアの入手は、「Fix Central」にて「製品グループ:System Storage」-「Tape Systems」-「Tape drives and software」の下にある「IBM Spectrum Archive Single Drive Edition(SDE) (旧名:LTFS Single Drive Edition)」や「IBM Spectrum Archive Library Edition(LE)(旧名:LTFS Library Edition)」「IBM Spectrum Archive Enterprise Edition(EE)」を選択して行う。
なお、LEとEEの方はアップデータのみの配布で、元になるソフトウェアについては、IBMから別途入手する必要がある。
基本的には、Single Drive Edition(SDE)が、他の全てのLTFSソフトウェアの原型になっているもの・・・という感じである。

2018/01/04時点での最新は、
IBM Spectrum Archive Enterprise Edition: ver1.2.5.0(2017/11/02) LTO-8対応/LTFS2.2まで対応
IBM Spectrum Archive Library Edition : ver2.4.0.0(2017/10/10) LTO-8対応/LTFS2.4対応
IBM Spectrum Archive Single Drive Edition: ver2.4.0.0(2017/10/10) LTO-8対応/LTFS2.4対応

IBM的にはLTFS 2.3はエンコードのバグがあるので、それを修正したものをLTFS 2.4と称している模様。

・HP
公式: HPE StoreOpen and Linear Tape File System (LTFS) Software
日本語情報: HP LTFS (Linear Tape File System)

単体ドライブ向けのみだが「日本語の導入マニュアル」が用意されている。

分社化の影響で、LTFS関連はHP Enterpriseに移籍したが、関連リンクが更新されていないので、いろんなところでリンク切れが発生している。
以前は「http://www.hp.com/go/ltfs/」といういい感じのショートカットがあったが、StoreOpenというショートカットに変わってしまった。

ソフトウェア関連は「HP StoreOpen and Linear Tape File System (LTFS) Software」からたどる事になる。

ソフトウェアの入手は、単体ドライブ向けの「HP StoreOpen Standalone」も、チェンジャー向け「HP StoreOpen Automation」も上記のページの「Get drivers, software & firmware.」から行う。

2018/01/04時点での最新は、
HP StoreOpen Standalone : ver3.2.0(2017/02/06) LTO-7まで対応
HP StoreOpen Automation : ver3.1.0(2016/07/22)
規格としてのLTFSの対応バージョンについての明記が見当たらず。

2018/02/26追記
HP StoreOpen Standalone : ver3.3.0(2018/02/05) LTO-8まで対応
「Support for SNIA 2.4」という記載もあるのでLTFS2.4にも対応している模様

・Quantum
公式: Linear Tape File System

ソフトウェア入手は上記の公式ページの「Software」タブから行う。
ソースコードについては、LTFS Open Source Filesから。

2014/06/09時点での最新は、
Linux/Mac : ver2.2.0(2015/12) LTO-7/LTFS2.2対応
Windows Model Bドライブ向け: ver3.0(2016/04) LTO-6以降という曖昧な記述のみ
Windows Model Cドライブ向け: ver2.2.1(2014/10) LTO-7/LTFS2.2対応。おそらくLinux/Mac向けと同じベース

Linux版のReleasenoteには、Quantum LTOドライブのほか、IBM LTOドライブにも対応という記述がある。

・Quantum Scalar LTFS Appliance
公式:Scalar LTFSアプライアンス

ハードウェアがセットになったアプライアンス。
これの下にFC経由などでテープチェンジャーを繋いで使うもの。

・Spectra Logic
公式:Linear Tape File System (LTFS)

LTFSを紹介するページはあるものの、LTFSを利用するソフトウェアに関するページが見当たらない。
また、バージョンもわからず。
BlackPearlというアプライアンスで、階層型ストレージとしてディスクとテープなどのストレージを組み合わせて使用する。

・MT-C NODEUM
公式:NODEUM

リストには「MT-Consulting」とあるが「MT-C」と改称した模様。
階層型ストレージとして、ディスクとテープなどを組み合わせて使用できるようにする、ソフトウェアのみを販売している?


リストに載っていない、LTFS

・TANDBERG DATA
公式: LTFS for Archive

以前は「LTFS for Big Data」という扱いだったが、「Archive」にかえたようだ。

ソフトウェアの入手は「LTFS Downloads for LTO-5/6」か「LTFS Downloads for LTO7」から行う。

2018/01/04時点での最新は
LTO-5/6向け: ver 3.0.0
LTO-7向け: ver 2.2.2

ページは英語表記だが、ドキュメントアイコンが日の丸になってるとおり、ダウンロードできるドキュメントは日本語化されている。
一部TANBERGカスタマイズが入っているようだが、基本的にはHP StoreOpen相当品。

・Oracle
公式: Oracle’s StorageTek Linear Tape File System, Open Edition
製品としてのページ: Oracle StorageTek Linear Tape File System (LTFS), Open Edition and Library Edition

ソフトウェアの入手は「https://oss.oracle.com/projects/ltfs/files/」から行う。

2018/01/04時点での最新は2015年時点と変わらず
ltfs-1.2.7(2015/10/07)

IBM LTFS 2.2.0.2とHP LTFS 2.2.1を組み合わせ、Oracle/StorageTek用の設定を入れたもの。
Oracle LTOドライブ,IBM LTOドライブ,HP LTOドライブに対応している。

Resouceページで「LTFS For Dummies」という51ページのPDFを公開しているのが興味深い。
??? For Dummiesは、アメリカで販売されているいろんな分野の初心者向け書籍シリーズ。「ダミー人形向けの」→「バカでも分かる」というものなんだけど・・・このLFS for Dummies、解説具合が微妙過ぎるなぁ・・・


LTFS関連のツール紹介

・LTOpers
公式: https://github.com/amiaopensource/ltopers
LTFSを使いやすくするためのBASHスクリプトのフロントエンドプログラム
Quantum LTFS 2.2向けで、Homebrewでインストールし、ということなので、MacOSX向けとして作られているようだが、スクリプトを読むと.linuxbrewディレクトリがあった場合の条件分岐があるので、Linuxでも使えそう。

OpenStack上の仮想インスタンスを物理サーバ間移動(マイグレーション)させる手法について


2022/04/20追記

このページに記載しているのはOpenStack Pike(16番目のリリース)ぐらいまでの話です。

それ以降のOpenStackについては関わっていないので不明です。


OpenStackで仮想インスタンスを動かしている場合に、物理サーバ間を移動させる手法について、いまいちまとまっているものがなかったので、メモ。

・物理サーバを指定して仮想インスタンスを起動

→ 不可能

アベイラビリティーゾーン(availability-zone)というサーバをまとめたグループ(雑な表現)を指定して起動することまでしかできない

・仮想インスタンスを稼働中に物理サーバを移動させる

→ 可能

例えば起動ディスクを含めcinderボリュームを使っている場合、下記コマンドで実施できる

# openstack server migrate --live 移動先ComputeNode --block-migration 仮想インスタンスUUID --wait

なぜか「migrate」と「migration」の2つの単語が混じっている、という不親切なつくりなので、惑わされないこと。

上記だと、移動が終わるまでコマンドが終了しない。「–wait」を抜いた場合、下記の様な形でマイグレーションの進捗状況を確認することが出来る

# openstack server migrate --live 移動先ComputeNode --block-migration 仮想インスタンスUUID
# nova server-migration-list
# nova server-mgirationshow 仮想インスタンスUUID マイグレーション番号

「openstack sevrer show 仮想インスタンスUUID」では進捗のパーセンテージのみ確認可能。

それに対して、「nova server-mgirationshow 仮想インスタンスUUID マイグレーション番号」では、全体で何バイト転送する必要があり、現在何バイト転送が終了しているか、といった詳細を確認することができる。

参考資料
 nova Migrate instances
 nova Live-migrate instances

・止まってる物理サーバ上にあった仮想インスタンスを他の物理サーバで起動させる

→ nova evacuateコマンドで可能

# nova evacuate 仮想インスタンスUUID 移動先ComputeNode

nova evacuateは、元々起動していた物理サーバ上の「nova-compute」と通信が取れない場合に実行できる。

nova-computeと通信が取れる状態だとエラーになる・・・無理矢理実行したいのであれば、該当サーバ上のnova-computeを落とせばできなくもない。

参考資料
 nova Evacuate instances
 nova Recover from a failed compute node

・ERRORステータスになっててmigrateが出来ない

「nova reset-state 仮想インスタンスUUID」を実行することで、ステータスがリセットできる。

参考資料
 nova Troubleshoot Compute