VMworld 2014に合わせてSanDiskからVDI分野向けにフラッシュ製品(Fusion ioとULLtraDIMM)を使った製品を提供するといった発表がありました。
「SanDisk Introduces New Solutions for VMware Horizon 6 and Virtual SAN at VMworld 2014」
関連情報を調べていると、VMwareとSanDiskが組んで、vSphereのディスクI/Oの仕組みにフィルター機構(vSphere API for IO Filtering)をつけた、という記事を見つけました。
「SanDisk Partners with VMware to Design APIs for IO Filtering for Server-side Solid-state Caching」
vSphere API for IO Filteringは、ESXiのディスクI/O部分に対して、追加処理を加えるためのフィルタ機能をつけることができる、というものだと思われます。
以下は、上記の記事および最近の周辺状況を加味して、記載した内容になります。
記事の正当性については保証しませんのでご注意ください。
vSphere API for IO Filteringの主な用途としては、ディスクI/Oをキャッシュするための処理、という感じになります。
そう、SanDiskが得意としている、フラッシュメモリ/SSD、そして、昨年発表されたもののIBM eXFLASH以外に採用事例が出てこないULLtraDIMMを有効活用するための仕組みです。
このディスクI/Oに対してキャッシュ機能を追加するという製品はすでにいくつかあります。
・VMware純正のVMware Flash Read Cache (vFRC)
・PernixData FVP
・Proximal Data AutoCache
・ちょっと系統が違うけど、Infinio (メモリのみでI/Oキャッシュ)
vFRCはどうなっているのかわかりませんが、それ以外の3つはディスクI/Oを司る部分のうち、PSP/Path Selection Pluginsと呼ばれるディスクI/O経路制御に使われる部分を置き換えています。
根幹部分を置き換えているので、プロトコルへの対応や、構成によって何ができる、できない、などがあったりします。
今回発表になったvSphere API for IO Filteringでは、そういった部分は置き換えず、そのままにしておき、比較的容易に追加できる機能として実装できるようにしたものとなります。
このため、おそらくは構成をあまり選ばずに、利用できるようになるのかと思われます。
2015年予定のvSphere 6に向けて、vSphere API for IO Filtering対応に向けて既存製品もアップデートしていくでしょうし、それ以外にもいろいろ出てくるのではないかと思います。
そして、おそらくは、このレイヤーを使ったバックアップ/DR製品とかも出てきそうです。
なかなか楽しみな機能になりそうです。