vSphere 5.1が発表、ライセンス制限の変更

VMworld 2012が開催されています。
そこで、vSphere 5.1が発表されました。

vSphere 5.1は、2012/09/11提供開始。
ライセンスは1CPU単位という点は変更無し。
CPUコア数、vRAM容量、仮想マシン台数の制限は撤廃。
一番下は1ライセンス$83から。

VMware vSphere Essentialsは$495。
VMware vSphere Essentials Plusは$4495
EssentailsのESXiホスト3台までで合計CPU数は6、というのは引き続き。

上のエディションでの機能差については、詳しい資料待ちといったところ。

VMware公式のvSphere blogに各種リリースへのリンクあり:The Best Keep Getting Better – VMware vSphere 5.1 Performance


ライセンスについての詳細がありました。
VMware
vSphere 5 Licensing, Pricing and Packaging WhitePaper

新しいライセンスはvSphere 5.0およびvSphere 5.1の双方で有効とのこと。
つまりは、vRAM制限が撤廃です。

エディションは3種類+αです。
Compare vSphere Editions
「Standard」、「Standard with Operations Management」、「Enterprise」、「Enterprise Plus」
StandardにFault ToleranceおよびStorage vMotionとか、いままでEnterprise以上だったものがいろいろが含まれているのが注目点かもしれません。

なお、「Standard with Operations Management」という枠が出来ていますが、だからといってEnterprise/Enterprise plusにはOperations Managementが含まれて折らず、別売となっています。

Nimble Storage

2013/05/21追記

Nimble Storageについて 2013年版」にて最新情報を公開しています。
また、以下の記述には、間違った情報が含まれていますので、きちんとした情報を知りたい人は上記のURLにアクセスしてください。


Nimble Storageというプロダクトがあるらしい。

うたい文句をみるとTintri VMstoreと似てる感じがするなぁ・・・と思いつつ内容を確認。

コントローラヘッド筐体+SAS接続のディスクShelf、というのが基本形。
そこから性能を上げる選択肢がいくつかある。

・1セットの容量を増やすためには、ディスクShelf追加
・パフォーマンスアップのためにSSD追加
・さらパフォーマンスと容量を上げるには、別セットを用意し連携させる
Nimble Storage Technology & Features Primer」より

「Base Flash Capaticy」「x2 Flash Capacity」「x4 Flash Capacity」という感じの3種類があり、低ランクではBaseしかないし、高ランクだとx2/x4だけだし、という感じで、アクセス速度はここのSSDによるキャッシュに依存しているようだ。
(現状は2400GBが最大上限である模様)

で・・・ディスクShelfの方のスペックを見てみると、こちらにも「Flash Capacity」とある。
コントローラヘッド内にも(PCIeの)SSDがあるのか、それとも、ディスクShelf側にHDDの代わりにSSDを入れて高速化を図るのか、どちらなのかがよく分からない。

もし、ディスクShelf側にSSDを入れるとなると、全体容量が犠牲になるわけですし、評価が難しいところ。

サーバとNimble Storageの接続はiSCSIである模様。
VMware / Hyper-V / Citrixで使える、ということになっている。

以下は参考資料

BEST PRACTICES GUIDE: Nimble Storage Best Practices for Scale-Out

BEST PRACTICES GUIDE: VMware on Nimble Storage
BEST PRACTICES GUIDE: Nimble Storage Best Practices for Microsoft Hyper-V R2
BEST PRACTICE GUIDE: Nimble Storage for VMware View VDI

VMware ESX環境でWindows 8とWindows Server 2012を動かすには?

VMware ESX環境で、Windows 8とWindows Server 2012を動かすには、相応の設備がいる、という話。

元ネタ
ESXvirtualization の「Windows 8 and Windows Server 2012 Release Preview on ESXi 5 ? does it work?」より
VMware KB 2006859:Windows 8 operating system does not boot or install on ESXi or ESX

VMware環境編
・ESXi 5.0 + パッチ ESXi500-201112001以降が必須
・公式としてはTech Previewとしてではあるが、ESXi 5.0 Update 1以降
・ESXi 4.1など4.x台では動かない

仮想マシンのハードウェア設定編
・Virutal Machine Version 8を選択し「Windows 8」か「Windows Server 8」
・Virtual Machine Version 7の場合は「Windows 7」「Windows Server 2008R2」
・グラフィックの3D機能を有効にしてからOSインストールすること
・USB機能は動かない
・NICタイプのvmxnet3動かない。e1000eかe1000を選択すること

仮想マシン上のWindows設定編
・Windows OS上にVMwareのWDDM Videoドライバをインストールしない
 VMware Toolsインストール時に、WDDM Videoドライバをインストールしない
 OS標準のVESAドライバを使用すること

OSインストール後、再起動したら暗いまま、という場合
下記のKBにあるような設定変更を行う。

VMware KB 2021887:Windows 8 Release Preview and Windows Server 2012 Release Candidate fail when starting for the first time after the installation

VMware仮想マシンのバックアップに関する解説

VMwareで仮想マシンのバックアップを行う際に出てくる用語について、簡単にまとめてみた。

キーワード
・VMware Consolidated Backup (VCB)
・VMware vStorage APIs for Data Protection (VADP)
・VMware Virtual Disk Development Kit (VDDK)
・File-level Restore(FLR)

VMwareで仮想化を行っている場合、仮想マシンを丸ごと、動作させたままの状態でバックアップすることができる。
その際は、仮想マシン内のOS上で動作しているvmware-toolsと連携し、ファイルシステムに対してある程度の静止点を作成させ、その後にバックアップを行う、といったことが出来るようになっている。

バックアップ・リストアを行う仕組みとして、VMware Consolidated Backup(VCB)と、VMware vStorage APIs for Data Protection (VADP)の2種類がある。
VADPはvSphere4から登場した新しい仕組みで、基本的にはこっちの方が高機能である。
詳細についてはVMware KB1021175:vStorage APIs for Data Protection (VADP) FAQ に掲載されている。

VCBの場合はWindowsのみ、VADPの場合はWindows/Linuxのみであるが、仮想マシン丸ごとでバックアップしても、仮想マシン上のOS内のファイル単位でリストアすることができる。
この手法をFile-Level Restore(FLR)と呼んでいる。

FLRはどのように実現されているか、というあたりだが、実は結構アレなつくりをしている。
仮想ディスクとしてリストアした後、仮想ディスクを内部的にマウントしてリストアする。
というようなイメージでリストアが行われる。

こんな処理をまともに実装してたら、バックアップソフトベンダが死んでしまうので、VMware側で簡単にできるような開発向けのソフトウェアライブラリを用意している。
それが、VMware Virtual Disk Development Kit (VDDK)である。

VDDKは、いくつかバージョンが出ている。
VDDK 5.0
VDDK 1.2.1
VDDK 1.2
VDDK 1.1
VDDK 1.0.1

VDDKのバージョンが異なると何が変わってくるか、という点だが、基本的には新しいバージョンほど機能が増えている、ということになる。

vSphere5と共にリリースされたのがVDDK5.0ではあるが、これを使用したバックアップソフトウェアがvSphere4のバックアップに使用できないといったことは無い。

しかし、逆のVDDK 1.2.1を使用したバックアップソフトウェアをvSphere5環境で利用する場合には、いろいろ注意が必要な点が発生する。
この例の場合、VMFS-5が非サポートであるため、vSphere5環境ではSANストレージを旧来のVMFS-3(vSphere4仕様)で利用する必要が出てくる。

VDDKはバックアップソフトウェアの開発時に内部に組み込まれて使用される。
このため、あとからVDDKだけをバージョンアップするということはできず、バックアップソフトウェアベンダが新しいバージョンを開発するまで新機能は使用できない。
このため、VDDKおよび新しいvSphereリリース時は、バックアップソフトウェアによってできる機能が異なってくるという事態が発生する。

各バックアップソフトの対応については別途調べてください。

VDI環境向けにWindowsをセットアップする

いろいろ資料を調べていたら、「VMware KB 1014508: Correlating vCenter Server and ESX host build numbers to update levels」を発見。

ESX, ESXi, vCenter Serverの各バージョンと、プログラムのBuild number、リリース日の一覧が載っていました。

なんとなーく、ずっと一意に増加しているのかと思っていたんですが、これを見るとそうでもなく、どちらかというと、ビルド日の方にひも付いているようなイメージなんですね。

さて、そんなプチ知識はさておき、仮想デスクトップ環境(VDI)向けにWindows7をセットアップする際に推奨される最適化手順というのがVMwareから出ています。
VMware View Optimization Guide for Windows 7 – OPTIMIZATION GUIDE(pdf)

つか、いろいろめんどい。
もっと簡単にできるようにならないかなぁ、と思っていたところ、そんなツールがありました。
Quest software社からQuest vWorkspace Desktop Optimizerという簡単適用ツールがリリースされている。

どんな風に使うか、というのは、ESX virtualization Mag:How to install VMware View Agent in the Virtual Desktop plus moreで紹介されています。
ちなみに上記記事の前後を見ると、View5のセットアップ全体についても解説されています。英語で。

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