Amazon Kindleではなく楽天Koboの電子書籍を買う利点


うちでは、Android端末が何台かあり、またOS入れ替えとかも行うことがあり、同じ端末であっても別の端末として認識されてしまうこともある。
そうすると、BookLive!の様な年間の登録台数上限が設定されているものや、Amazon Kindleのような電子書籍の転送先端末数上限が設定されてるものは使いにくい。

Koboは端末数上限および電子書籍の転送先端末数上限が設定されておらず、適当に端末が増やせるようになっている。
E-Inkの専用端末の他、Windows、Android、iOSと閲覧できる環境も一通り揃っている。

また、楽天系のショップで買い物した際に得た期間限定の楽天ポイントは、普通のショップで使おうとすると物品+送料が必要となり、期間限定ポイントだけを使う、というのは結構難しいです。
その点、電子書籍であれば送料はかかりませんので、使い切りやすいのです。

というわけで、私は楽天Koboをよく使っており、現状だいたい500冊ぐらいを買っています。

そういうと、楽天Koboが撤退したらどうするの?と言われますが、つぶれてもなんとかなります。
まず、E-Inkの専用端末系は電子書籍がダウンロード出来ていればあとはインターネットにつなぐ必要はありません。
Windows、Android、iOSについては、再ログインが要求されるような状態となってしまうと問題がありますが、現状のKoboではなんとかする手段があります。

とはいえ、これは「技術的保護手段の回避」となるので詳細をここで述べることはできません。

でも、万が一でも逃げ道があることを知っておくと、Koboを選ぶ理由の1つとなると思います。

おざなりダンジョンのクラウドファンディングプロジェクト「おざなりダンジョン クラウドパンゲア」


学研から発売されていたマンガ雑誌「コミック NORA」、ここに1987年から連載されていた「おざなりダンジョン」というマンガがあります。
もか

いま現在、ファンタジー世界を舞台にしたマンガ、といった場合に出てくるマンガの形態の初期作品とも言える作品だと思います。
(ちなみに、ファミコン版ドラゴンクエストとD&Dルールによるロードス島戦記リプレイが1986年、ファミコン版ドラゴンクエスト2とファイナルファンタジーが1987年、富士見書房の雑誌ドラゴンマガジンの創刊とソードワールドリプレイ第1部連載開始は1988年、フォーチュンクエストとスレイヤーズが1989年です。)

おざなりダンジョンシリーズは、途中休止を挟みつつも、下記の4作品が刊行されています。
「おざなりダンジョン 1987/11~1996/11」
「なりゆきダンジョン 1997/2~1998/9」
「なおざりダンジョン 2004年~2010/2」
「おざなりダンジョンTACTICS 2010/4~2013」

TACTICSは、ひとまず話としては完結しているものの
いままで明らかになっていない謎な部分があったりもします。

そんなわけで、この度、続編を描くべく、クラウドファンディングプロジェクトが立ち上がりました!

新章突入!『おざなりダンジョン クラウドパンゲア』執筆支援プロジェクト

端的に言えば、「230万円あれば、続編描きます!」という話ですね。

開始の経緯やいままでに公開されたラフ画などに関しては下記のtwitterまとめにまとめてあります。
こやま基夫先生クラウドファンディング 応援・団結!トークイベント

2016/06/13 14:00現在、138万円(60%)で、締め切りまで残り15日、という状態。
達成できるかどうかが、若干微妙なラインです・・・

投資コースは下記の5つ
・5,000円:pdfデータ
・10,000円:↑+冊子
・20,000円:↑+色紙
・100,000円:↑+キャラクター秘密ブック+完成記念オフ会参加権
・300,000円:↑+3Dおもちゃ箱

開始時の予想としては「作品が見れる5000円コース」と「サインがもらえる20000円コース」が多いのかなぁ?と思ってましたが、
現時点での状況を見ると、「実物がある10000円コース」と「サインがもらえる20000円コース」の人気が高い、という感じになっています。

いまなら、まだ、どのコースも空きがあります!
投資しましょう!!!

Kobo glo v3.1が再起動するepub(文字エスケープ処理忘れ)


Kobo gloに、小説家になろう、から取得したテキストファイルを使って作成した自作epubファイルを突っ込もうとしたら問題が発生。

パソコンに繋いで、ファイルコピーをし、切断すると、コンテンツの読み込みが始まるわけですが、それが途中でハングアップし、Koboが再起動してしまう、というもの。

最初、ファイル数が多すぎたのかと思い、ファイル数を減らしてみても現象発生。
初期化して、1ファイルずつコピーしたところ、原因判明。

とあるepubにて問題が発生していた模様。

今回、現象が発生したファイル名は「Knight’s & Magic-n3556o.kepub.epub」

よく見てみれば怪しい文字が・・・「’」と「&」
まず、ファイル名自体があやしいのかと考え、とりあえずファイル名から該当文字列を取り除く・・・しかし、現象再発。

ファイル名の問題でないとすれば、navigation-documents.xhtmlとtoc.ncx(うちの場合、他に使うソフトの関係で、toc.ncxも入れている)のタイトル処理だろうと、「&」となっているところ「&」に変更

すると、問題なく読み込み完了。

・・・きちんとエスケープ処理しないと駄目なんですね。

EPUB3を作る際のメモ2


EPUB3書籍を作ってみた」で作ったEPUB3書籍をepubchekerとか、実際のいろんなリーダに通して見たりすると、いろいろめんどーな点が出てきたりなんだり。

とりあえず、spineに登録できるitemrefの数が50以上になるとepubcheker 4.0で警告されてしまう理由と、それを回避する手法があるのかどうかがわかりません。
IBM RedBookとかにいくと、大きそうなEPUBドキュメントがあるので、いろいろ見てみてるんですが、itemrefが30個を超えるようなものすら見当たらないんですよねぇ・・・
仕様で制限されてるんでしょうか??

Koboの電子書籍仕様

EPUB 3 Sample Documents
IDPFが提供しているEPUB3のサンプル文書集。
オンラインで読む」のと「ダウンロード」がある。

EPUB 3 Navigation
ナビゲーションドキュメントの作成について解説している。
互換性のためNCXファイルを作った方がいい。
(実験するとEPUB3対応のはずなのに目次をncxファイルから取ろうとするリーダーソフトもあった)

*章の扉ページがある場合の例*
NG例

<ol>
<li><a href="part1.xhtml">第1章</a></li>
<li> <a href="capter1-1.xhtml">第1節</a></li>
<li> <a href="capter1-2.xhtml">第2節</a></li>
<li><a href="part2.xhtml">第2章</a></li>
<li> <a href="capter2-1.xhtml">第1節</a></li>
<li> <a href="capter2-2.xhtml">第2節</a></li>
</ol>

OK例

<ol>
<li><a href="part1.xhtml">第1章</a>
 <ol>
 <li><a href="capter1-1.xhtml">第1節</a></li>
 <li><a href="capter1-2.xhtml">第2節</a></li>
 </ol></li>
<li><a href="part2.xhtml">第2章</a>
 <ol>
 <li><a href="capter2-1.xhtml">第1節</a></li>
 <li><a href="capter2-2.xhtml">第2節</a></li>
 </ol></li>
</ol>

ポイント:OLタグで章と節とでレベル分けをすること。

*章の扉ページがない場合*

NG例

<ol>
<li>第1章
 <ol>
 <li><a href="capter1-1.xhtml">第1節</a></li>
 <li><a href="capter1-2.xhtml">第2節</a></li>
 </ol></li>
<li>第2章
 <ol>
 <li><a href="capter2-1.xhtml">第1節</a></li>
 <li><a href="capter2-2.xhtml">第2節</a></li>
 </ol></li>
</ol>

OK例

<ol>
<li><span>第1章</span>
 <ol>
 <li><a href="capter1-1.xhtml">第1節</a></li>
 <li><a href="capter1-2.xhtml">第2節</a></li>
 </ol></li>
<li><span>第2章</span>
 <ol>
 <li><a href="capter2-1.xhtml">第1節</a></li>
 <li><a href="capter2-2.xhtml">第2節</a></li>
 </ol></li>
</ol>

ポイント:ページがない場合はSPANタグでくくること

EPUB3書籍を作ってみた


テキストファイル群を1つのEPUB3としてまとめる手法を調査し、実際に作成してみた。

作成したEPUB書籍を読む対象はKobo glo/Kobo Touchと、Android端末である。

なんやかんやあった末、作成できたわけですが、一番参考にしたのは、日本電子書籍出版社協会発行の「電書協EPUB 3 制作ガイド」に含まれるpdfとサンプルepub(book-template.epub)でした。

今回はテキストファイルのepub化なので、リフロー型とよばれる形式になるので、そのサンプルepubであるbook-template.epubを元に作成していきました。
book-template.epubをunzipで解体し、その内容を流用していき、不明な点があったら、それについてグーグルで探してみる、という感じでやるのが、わかりやすかったです。
不明な点についてはイースト株式会社の「EPUB日本語文書作成チュートリアル」を見ればだいたいおっけーでした。

実際に作ってみた後は、「epubcheckツール」を使って論理的な整合性チェックを実施。
上記のURLだとソースコードしか入手できないように見えますが、「https://github.com/IDPF/epubcheck/releasesの方にあるzipファイルからepubcheck.jarを入手できます。

epubcheck.jarの実行は、「java -jar epubcheck.jar EPUBファイル名」という感じでコマンドライン指定で行います。
詳しいオプションについては「Running from Commandline」を参照のこと。

以下は作成した際に引っかかった点。

・Kobo touch/gloの仕様上拡張子「.epub」では日本語フォントをデフォルト選択してくれない
拡張子「.kepub.epub」にすると表示してくれる。
最初は、stylesheetでフォント指定をすれば拡張子.epubでも表示できるんじゃないかとがんばってみたけど、書籍を選択した状態で処理が非常に重くなり、結局表示できない、という状態になってしまった。
同じモノでも、.kepub.epubにすると、すぐに表示できる。
なんでも、.epubと.kepub.epubの場合で、EPUBを解釈するエンジンが違うんだとか・・・

・「mimetype」ファイルに改行が入っていたらepubcheckに引っかかった

・navigation documentで<li>~</li>とやったら、「<a>」か「<span>」を入れないと不正、とかepubcheckで言われてしまった

・standard.opfでファイル更新日のmetaタグ dcterms:modifiedを入れなかったら、epubcheckで引っかかった。

・epubファイルの作成はepubのルートディレクトリにて以下を実行
zip -0 -q -X ../$title.epub mimetype
zip -r -q ../$title.epub * -x mimetype

・navigation documentと目次の違いがいまいち理解できていない
電書協と角川のサンプルだと、navigation documentへは「表紙」「目次」「本文の開始」「奥付」ぐらいの登録しかなく、実際の章立てに関わる目次は「目次ページ」内で記載する、という雰囲気になっている。
が・・・そういった構造で作ってみると、EPUBビューアの目次表示機能で、目次として認識してくれない。
このため、navigation documentにも目次を記載した。
ついでに、縦書きビューワの目次にも対応させるために、ncx形式の目次も追加した。


今後の参考

KADOKAWA-EPUB 制作仕様
角川書店系列のepub仕様書。
サンプルepubもある。
KindleとかiBookを考えた場合の処理について参考になった。

iBooks Asset Guide 5.1 Revision 2
AppleのiBooks用のepub仕様書。


いま不明な点。

spineアイテム数が84個あるepubを、epubcheck 4.0にかけると、以下の警告が出るという点。

$ java -jar epubcheck.jar ファイル名.epub
Validating against EPUB version 3.0 - custom validation
WARNING(OPF-020): n5884z.epub/item/standard.opf(-1,-1): Excessive number of spine items.
Validating using EPUB version 3.0 rules.

Check finished with warnings

epubcheck completed
$ export LANG=ja_JP.utf8
$ java -jar epubcheck.jar ファイル名.epub
Validating against EPUB version 3.0 - custom validation
WARNING(OPF-020): n5884z.epub/item/standard.opf(-1,-1): spineアイテムの数が多す ぎます.
EPUB version 3.0 のルールを使って検証します.

警告が検出されました

epubcheck completed
$

消したり増やしたりで確認してみたところ、itemrefが50個以上で警告がでた。
spineアイテム数の制限に関する記述を発見できていない。